1

アダルトサイトではじめて衣玖さんのエロ自撮り写真を見つけてから数年が経っていた。
衣玖さんとは今でも定期的にセックスをする関係が続いている。
他の女性とも関係を持ったりはしたが、長くは続かなかった。
衣玖さんとの3Pを楽しんだ鈴仙ちゃんとは、その後何度かプライベートで会ったものの、いざという時にいつも衣玖さんの顔を思い浮かべてしまい、結局一度も肌を重ねたりはしなかった。その内鈴仙ちゃんは他の課に異動してしまい、それっきりになってしまった。聞けば向こうの課で良い人を見つけたらしく、身勝手ながら幸せを祈るばかりだ。
雷鼓さんとも一度中途半端にセックスをしたっきりでその後は手もつないでいない。何度か衣玖さんと三人で呑みに行く程度の仲に落ち着いてしまった。
結局、今の関係を続けられたのは衣玖さんだけだった。

「衣玖さん、俺と、結婚してください」
だからこそ、背伸びして予約した高級レストランの席でこんな事を言うことができたのだ。

2

心臓が早鐘を打っている。こんなに緊張しているのは初めて衣玖さんの裸を拝んだとき以来だろうか。いや、間違いなくあの時よりも胸の鼓動は早い。
衣玖さんは目をパチクリさせて、呆けた表情をしている。セフレ程度にしか思ってない相手にプロポーズされたらあんな顔にもなるだろう。でも、俺は本気だった。
「…本気ですか?」やっと喋りだした衣玖さんはそんなことを言う。
「…本気です」と返すのが精一杯だ。
「私と同じ家に住んで、一緒に暮らしたいと?」
「そうです」
「私の作った料理を食べて過ごしたいと?」
「そうです」
「……私に、子供を産んでほしいと?」
「…そうです!」
最近は家庭の在り方も多様的だそうだが、質問にはすべてイエスで返した。こんな所で返事に迷ってはいられない。
「数日だけ、時間をください」
人生の大事な選択だ、考えるだけ考えて答えを出してほしい。
結局その日は返事を貰わずお開きとなった。食事後の恒例となっていたセックスも、今日ばかりはおあずけだった。

3

翌日、オフィスでの衣玖さんは拍子抜けするほどにいつも通りだった。俺とのやり取りもなんら変わりない。やきもきしながらも日々を過ごし、次の金曜日の夜、仕事を終え部屋に帰るや否や衣玖さんからメッセージが届いた。
「今からあなたの部屋に行っていいでしょうか」
勿論です、と俺は返事を送る。わざわざ俺の部屋に来るのだから、いい返事を貰えると期待したい。
私服姿の衣玖さんは、コンビニの袋を手に持って俺の部屋にやってきた。
「一緒に呑みましょ」と缶ビールの入った袋がテーブルの上に置かれる。
俺は冷蔵庫から簡単につまめる食べ物を引っ張り出し、衣玖さんと乾杯する。
しばらくの間、二人で黙って酒を呑んでいた。穏やかにみえて、気まずい時間が続いている。
「あの時の返事、考えてもらえましたか」沈黙に耐えかね、俺の方からたずねてしまった。我慢のできない男だと思われただろうか。
衣玖さんはしばらくうつむいた後、ぽつりとこうつぶやいた。

4

「正直言って、びっくりしちゃった。私はセックスするだけの関係だと思ってたし、あなたもそうだと思ってたから」
正論すぎて反論できない。そもそも俺がネットで見つけた自撮り画像を使って衣玖さんをゆすろうとしたのが始まりだった。やはりそんな男と結婚するのは嫌だろうか。
「自分で言うのもなんだけど…私、結構男遊びしてきたのよ。初体験は高校生の頃だったし、大学では色んな男を引っかけて遊んでたわ。自撮りを覚えたのもその頃だったかしら」
中々の性事情を告白されてしまった。俺が学生の頃と言えば、友人とエロ本を交換し合って家でこっそり抜いていたのがせいぜいだったというのに。

5

「男の人って、気軽にエッチしたがるくせに結婚相手には清らかさを求めるものだと思ってたから…私みたいな色んな男とセックスした女なんかでいいのかな、って思っちゃった」
俺だって最初は衣玖さんの身体目当てで近づいたのだから反論はできない。
それでも、俺は衣玖さんと一緒にいたかった。たとえセックス目的でも、俺みたいな男を受け入れてくれたことが嬉しかったし、飽きずに俺と付き合ってくれた衣玖さんとこれからもずっと暮らしたかった。
「ははは、なんだか私すっごく優しい人みたい…そうね、そう思ってくれる人なら、私もそろそろ身を固めた方がいいのかな」
それって、もしかして…
「ええ、あなたのプロポーズ、お受けします。これからも末永くよろしくお願いしますね♡」
俺の心の中で、獣が喜びの咆哮を上げた。

6

プロポーズを受けてくれたのならもはや遠慮する理由もない。
中身の残ったビール缶をテーブルに置いたまま、衣玖さんをベッドの上に連れ込んでいた。
「んちゅ…♡くちゅ♡ぴちゃ♡むちゅ♡」
互いの舌を味わうかのように絡め合いながら接吻を重ねていく。衣玖さんの濡れた舌が、俺の舌と交じり合って熱く溶けていくようだった。
「まったくもう…♡すぐエッチなこと始めちゃうんだから…♡」
お互い様だと言わんばかりに服の上から衣玖さんの乳房を揉む。スケベな男とするセックスが大好きだと初めての時に言っていたではないか。
「そうでした…♡大好き同士、いっぱいエッチなことしましょ♡」
衣玖さんもズボンの上から俺の勃起したチンコをさすっている。

7

きつく締まったブラウスのボタンをゆっくりと外していくと、何度も堪能した衣玖さんの大きなおっぱいが現れる。ブラジャーを外すのももどかしく、さっと下にずらして乳首に勢いよく吸いついた。
「あぁんっ♡いつもよりつよすぎるぅ♡ちょっとてかげんして♡」
プロポーズが成功して舞い上がっている俺には無理な相談だった。いつか生まれる赤ちゃんの為の予行演習と思ってもらおう。
「ちょっ♡だめっ♡こんなおっきいあかちゃんいないよう♡あかちゃんにおっぱいあげてるのにえっちになっちゃうぅ♡」
大きな音を立てながら衣玖さんのおっぱいにむしゃぶりつく。この大きな胸を自分の好きにしていいのかと思うと、悦びと性欲が溢れて止まらなかった。

8

衣玖さんをベッドの上に四つん這いにさせて、スカートをめくりあげる。薄い生地で出来たレースのパンツに、うっすらと染みができている。その染みに向かって舌を伸ばし、パンツごしに衣玖さんのマンコを刺激していく。
「うぅん♡きょうのあなたすっごくはげしい♡はじめてのときとぜんぜんちがう♡」
あの時は生で女性の裸を見るのも初めてで、何もかもがおっかなびっくりだった。数年が経って、衣玖さんの身体の敏感な所は知り尽くしているつもりだった。
「あぁんっ!♡そこ、しびれちゃうう♡おまんこやさしくしてぇっ!♡」
こんこんと湧き出る愛液を味わいながら、衣玖さんのマンコをじっくりと舐めほぐしていった。

9

「もう!今度は私の方からするから!」
いきなり衣玖さんに押し倒され、パンツごとズボンを脱がされる。ビンとたったチンコは何度も彼女の体を貫いた衣玖さんのお気に入りだ。
「あぁ…♡このちんちん、これからずっと私のものなのね…♡」
そうなのだ。衣玖さんの身体が俺の物になったように、俺の身体も衣玖さんの物になったのだ。衣玖さんの所有物なのだから、彼女が何をしても文句は言えない。
「はむっ♡くちゅ♡ぴちゃ♡ぴちゃ♡ずずっ♡」
いつにもましてねっとりとした衣玖さんのフェラは、まるで俺のチンコにマーキングしているかのようだった。縦横無尽に舌で刺激され、俺のチンコは彼女の口内に屈服していくようだ。

10

「衣玖さんっ…出るっ…!」射精が近いことを衣玖さんに告げたとたん、衣玖さんは俺のチンコからぱっと離れてしまう。生殺しにも程があると思ったのだが、初めてのセックスの時もフェラを途中でやめられたのを思い出した。確か、あの時は…
「ねーぇ♡これからわたしたち夫婦になるのよ♡たいせつなあかちゃんのもとは無駄遣いしちゃだーめ♡」
スカートの金具を外し、その場に脱ぎ捨てる衣玖さん。ぐっしょりと濡れたパンツも指をひっかけてするりと脱ぎ捨て、まるで漏らしたかのようなマンコを俺の顔に近づける。
「じつはね♡きょう“ダメな日”なの♡」
この流れで何が“ダメ”かなんて、考えるまでもない。衣玖さんの蕩けた顔は、スイッチが入ったいつもの合図だ。

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「セックスするときはいつも安全な日を選んでたし、避妊薬も飲んでたの♡でも今日はちがうの♡きょうのおまんこ、あかちゃんがほしくてほしくてしかたないの♡」
何度も何度もまぐわった衣玖さんのマンコ。しかし今日は、単に気持ちよくなるためだけではなく、“本物”のセックスを求めていた。
「わたしと結婚したいなら、このおまんこにおちんちんいれて♡あかちゃんができちゃうきけんびまんこに、あなたのあかちゃんのもとたっぷりいれてぇ♡」
しっかりと生えた濃い陰毛が、愛液と俺の唾液でぐしょぐしょに濡れている。衣玖さんの快楽の象徴であるマンコが、雌としての本懐を遂げたくて子種を求めている。
「ねぇ♡ねぇ♡そのおちんちんでわたしをママにして♡」
「おちんちんがだいすきなエッチなわたしを、こづくりおちんちんであなただけのものにして♡」
「きもちいいだけのせっくすしかしらないわたしに、ほんとのおまんこの使い方おしえてぇ♡♡♡」

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何か言葉を伝えようとする前に、体が勝手に動いていた。衣玖さんと一つになった体を精一杯動かし、彼女のマンコにチンコを何度も突き上げていく。
「あぁぁんっ♡おちんちんきてるっ♡すっごい♡このおちんちんきもちいいよぉ♡」
今までにない程に気持ちよさそうな声を上げ、衣玖さんが俺のチンコでよがり狂っている。
「きもちいい♡すっごくいい♡こづくりせっくすきもちいいよぉ♡♡♡」
俺の方も、今までとは比べ物にならない快感を味わっていた。セフレとの遊びではなく、愛する人を孕ませるための本気のセックスがこんなに気持ちいいなんて知らなかった。
「わたしね♡ずっとがまんしてたの♡あなたがぷろぽーずしたときからずっとおくすりのんでなかったの♡あなたのおちんちんではらませてほしかったからっ♡」

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衣玖さんは最初からプロポーズを受け入れる気でいてくれたのだ。プロポーズの返事が自らの身体を捧げての子作りセックスだなんて、全く、淫らで、スケベで、愛しい女性だった。
「だってっ♡だってっ♡うれしかったんだもんっ♡わたしってすっごくえっちだからっ♡あなたにはえっちなわたしぜんぶみせたかったんだもんっ♡わたしのえっちなところぜんぶすきになってほしかったのっ♡」
俺も望むところだった。一生涯をかけて、衣玖さんのエッチな所を全て受け入れて、満足させるつもりだった。
「うれしいっ♡うれしいよぉっ♡きもちいいせっくすはたくさんあったけど♡うれしいせっくすなんてはじめてっ♡もっとわたしのおまんこよろこばせてぇっ♡」

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汗まみれの身体を密着しあい、衣玖さんとのセックスは続いていく。舌をねぶり合い、胸をぴったりとくっつけ、脚を絡ませ、チンコとマンコでお互いを求めあう。
「ごめんねっ♡ごめんねっ♡わたしのからだ、きれいじゃなくてごめんねっ♡いっぱいせっくすしてっ♡いっぱいじどりしてっ♡いろんなおとこのおちんちんしっちゃったのっ♡そんなわたしでもいいならはらませてっ♡」
今更になってそんなこと謝る必要なんてない。むしろ、誇りに思いたい気分だった。今まで遊びでセックスしてきた男たちに、ネットに上がった自撮り写真で抜いている男たちに、この最高の女は俺の物になったんだぞと大声で叫びたい気分だった。
「〜〜〜っ!!♡♡♡」喜びのあまり声にならない衣玖さん。それに呼応して、チンコを入れたままのマンコがきゅうっと強くしまる。

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どんな愉しい時間にも終わりはあり、痛いほどの勢いで迎えた射精の瞬間がまさしくそれであった。
息も絶え絶えになりながら、衣玖さんからチンコを引き抜く。その瞬間、どぷっ、と音をたてそうな程の量の精液が危険日マンコからあふれ出た。
「こんなにいっぱいだなんて…はぁ…ぜったい赤ちゃんできちゃう…♡」涙目で、それでなお嬉しそうな顔の衣玖さんが、自分の身体から湧き出る子種を愛おしそうに眺めている。たった今味わいつくしたマンコから、俺と衣玖さんの愛の結晶が生まれ落ちるのかと思うと、改めて感慨深かった。
「今日は…もう寝ましょうか♡」さすがに疲れたのか、ぐったりした様子でベッドに沈み込む衣玖さん。俺も体力の限界で、彼女を腕に抱いたまま泥のように眠った。

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翌日、起きたら目の前に衣玖さんがいるという悦びのあまり、土曜日であるということもあってそのままセックスを再開してしまった。カーテン越しに陽が差す部屋の中で、妻となる女性と色んな体位を楽しみ、性器を刺激し合い、互いの肉体を悦ばせ合った。家中を裸のまま二人でうろつき、色んな場所で二人の肉体を繋げた。腹が減ったら冷蔵庫から適当に取り出し、食べ終わったらすぐセックスを始めた。精も根も尽き果てた夕方頃、二人で一緒に風呂に入って汗を流し、ふたたび裸のまま眠りについた。
日曜日、衣玖さんは一旦自分の部屋に帰り、着替えや日用品が入った大きなカバンを持って再び俺の部屋に来た。午後の時間を一杯に使って今後の予定を話し合い、夜になると再びセックスをした。月曜日、二人で一緒に部屋を出て、会社に結婚の報告をした。

数年後、衣玖さんは三人の男の子と二人の女の子を産み、俺たちは近所でも有名な大家族となるのだが、それはまた別の話だ。

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