1

「のう…大丈夫なのか、としあき殿」
心配そうな顔で布都が聞く。
急に幻想郷に来て以来、身よりもなく半泣きで森をふらふらしていた所を布都に拾われ、豊聡耳様に会わせていただいた結果、弟子入りという名目で小間使い、兼現代に適応できていない布都に色々教えてやってくれということでこの道場に住み込みで世話になっている。
道場での生活は割りと悠々自適で、他の仙人様に弟子入りしている人間も見受けられる。
僕個人はどこまで仙術等に興味はなく、衣食住に困らず、しかも布都が居るというだけで万々歳なのである。その結果がアナル調教とは笑えるが……。
なぜ布都が心配しているのかというと、情けないことに本日雑用中に腰を捻ってしまい、部屋に寝かされているのだ。豊聡耳様からは「修行不足」と笑われた。面目ない。
―いやあ、悪いね…こんなんじゃアレできないな、と布都に言うと、顔を真赤にして「痴れ者ぉ!」と怒る。しばらくどうするか…と考えていると、急に布都が布団の中へ潜り込んできた。
するとズボンを脱がされ、ちんぽがあらわになる感覚があった。

2

驚いて布団を捲ると、布都が顔を赤くしつつニヤリ、と笑ってちんぽを握って言う。
「としあき殿の怪我は我の監督不足、それにずっと寝ているというのも、いささか退屈であろう……?」
「んむっ…ん、っちゅ…」
髪を掻きあげて、不測の事態に勃起したちんぽをゆっくりくわえ込む布都。
歯を立てないようにしっかりと口をすぼめ、裏筋や雁首、ひいては袋まで咥え、舐め、吸い上げる布都の技に思わず情けない声をあげながら、どこでこんなことを教わったのか聞くと、
「んちゅ…青娥様にな、男を悦ばすにはどうすればよいのか聞いたら、この尺八?をすればよいと仰られたのだ…はむっ、っちゅ…」…あのアマ。
布団を捲って布都を見つめていたが、ニコリと笑ってちんぽを片手でしごきつつ僕の袋に吸い付き、舌で玉を転がしながら上目つかいで僕を見ていた。…カチリ、と頭の中で何かのスイッチが入る。
布都に尻をコチラに向けるように言うと、布都は一瞬躊躇したあと恥ずかしげにスカートとローライズの白い下着を脱ぎ、体重をかけないように僕の眼前に湿った蜜壷を持ってきた。

3

薄く生えた銀色の茂みを湿らせ、開いたサーモンピンクの内壁からはしょっぱそうな、雌の香りを漂わせている。
「んちゅ、ちゅ…んひぃ!?」
布都のむっちりとした尻に手を添えて、舌で舐めとる。なるほど想像の通りの味だ。多少精液に似通うものを感じる。しばらく舐め上げていると、布都も慣れたのかフェラチオを再開する。
陰陽の形でお互いの秘所を舐め合う音とくぐもった嬌声だけが響く部屋。
手持ち無沙汰になった僕は布都の蜜を指に塗りたくり、ピクピクと痙攣していたアナルに指差し込んだ。
「ちゅ…んんっ…」
布都のアナルは二本の指を悠々と飲み込んだ。それもそのはずだ、もうすでに布都の腸内で暖められていたローションが仕込まれてあったのだから。手を緩めずに布都に何故かと尋ねると
「んっ……それは、としあき殿と、その…ん、出来れば良かったんじゃが、腰が……だから、っはぁ…一人で、しておったのだ……」

4

くねくねと腰をよじりながら答える布都を見ていて、腹が決まった。指を引き抜き、僕にまたがるように言う。
「えっ…しかし、それではとしあき殿が……」
布都の目を見つめて、真意は伝えずに言う。これが布都のアナル調教の最終目的であり、最終段階なのだ。
―出来るか出来ないかじゃない、布都がしたいかどうかだよ。
目詰め合い、布都は…取り繕おうと言葉を探していたようだが、それも諦めて深い溜息を吐いた後、憑き物がとれたような笑顔で言った。
「応、我はとしあき殿としたい。我が、としあき殿と、したいのだ」
……瞬間、すべての苦労が実ったような、深い感動の波に流されそうになった。
初めて布都を口説き落とした時のアナルセックス、布都はクリトリスの助けもあったが無事に果てた。
山芋を摺りこんで以来、快楽を疼きをアナルに刻み込んだ布都ともアナルセックスをした、この時も布都は果てた。

5

しかし、しかしだ。アナルで果てるまでは二流でもいける。真のアナルセックスとは魂のアナルセックス。生の断りに逆らう行為。それを認識し、そして受け入れなければならない。羞恥を乗り越えた先にある桃源郷に達するために。
今、此処に布都のアナルは覚醒した。布都の御霊とも言うべきアナル…そう、布都御霊菊門(フトノミタマノアナル)が誕生したのだ。
寝そべった僕の顔を小さな手のひらで包み、軽く接吻する布都。そのままゆっくりと腰を降ろし、神のアナルを前に脈動する僕のちんぽを布都の湿った菊門が捉える。

「んんっ…っひあっ…あああ……っ」
今まで以上に熱く湿った腸内を感じる。腸壁が蠢いているようで、まるで大きな蛇飲み込まれているような、恐怖めいた快楽が丹田から脳にせり上がる。
そのまま布都を抱きしめ、唇を重ねる。ピチャピチャと唾液を滴らせ、初めて心が通じ合ったかの様に求め合う。やがて口と口が唾液の糸を引き、ゆっくりと布都がピストンの体勢にはいる。以前の布都ならば絶対にしなかったがに股のような体勢になり、ニチニチと音を立てながら腰を降り始める。

6

「っはぁん!っは、ひゃあ……これは、凄いのう……!」
両膝に手をついて、うわ言のように汗や唾液を滴らせて言う。
「我は、ずっと、このような…!んっ、おっおっ…これが、本物なのか…!本物ぉ、んぁんっ!おしりせっくす…!」
「としあき殿ォ…!としあき殿!としあき殿ォ!て、手を、んっ!手を握ってはくれまいか…!」
布都に手を差し伸べると、汗ばんだ指と指が絡み合い、布都の熱を伝えてくるようだった。
「こん…なにィ・・・気持ちいいとは…んっんっんっ、知らなかったぞ…っはぁん!」
意識的にか意図してないのか、肛門の中の腸壁は生き物のように蠢いてちんぽを締めあげている。粘りのある括約筋が時折万力のように根本を締め上げ、ヘタをすると痛いほどだ。今までとは打って変わって違う、獣のようにただ快楽を求める布都。これこそが完成形だ。
布都の腰を抱きしめ、痛む腰を押し切り限界まで突き上げる。

7

「んあああっ、あっ、はぁン!あん、あ、来る、としあき殿、なにか、クる…クる、クるクる来る…んああああぁぁああっ!」
頭を真っ白にしながら、一際激しい嬌声あげる布都の奥深くに、マグマのように熱い白い物をぶち撒け、そのまま果てて気絶したような布都を抱きとめる形で布団に倒れこみ、意識が段々薄らいで……。

少し眠っていたのか、話し声が聞こえて目を覚ました。薄目をあけて周りを伺ってみると、腕の中で寝息を立てている布都と、それを見て顔を赤くしている豊聡耳様、ニタニタと笑っている青娥様に冷めためで見ている屠自古殿が見受けられ、この後の家族…もとい道場会議を想像すると頭が痛くなったので、心なし布都布都の背に置いた手に力を込めて、またしばらく狸寝入りを続けることにした。

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