最終更新: tataragi4423 2013年07月20日(土) 00:06:38履歴
世界の上の上の。誰も知らない小さな世界に、小さな町があった。そこは自然に囲まれた空に浮いた小さな町。
そこに住んでいるのは頭に光る輪っかと白い翼が生えた”天使”と呼ばれた住人たち。
そして、その小さな町の中心には黄金の果実が実った林檎の大樹。ここで育った者は幼き頃に大人たちから”林檎の実のなった大樹には近付いていけない”と伝えられてきた。
その金色に熟れた林檎をひとたび口にすれば『ここじゃないどこかへ消えてしまう』という伝承。
本当かもわからない古くから伝わる伝承。
少年少女たちはそれが真実か突き止める為に立ち入りを禁止された区域、その大樹へと足を運ぶ――…
地上に天使が降りたと伝説になったのは、それからしばらく経ってからだ。