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震災神戸の片隅で by じましろう
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未定11

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その後、彼女の方も仕事が忙しく、このビー
ルのうまい時期に2〜3度例のビヤホールへ
行っただけであり、私にとっては少々不満で
あるけれど、しょうがない。なかなか会えな
いのはいいとしても、気持ちが離れていくの
はやるせなく、携帯に電話する回数が増えた。
留守電の時も多く、返事が返ってこないこと
もある。正直、気持ちが塞ぐ。恋心とはそう
したものらしく、会いたいのに会えないのは
つらいものだ。
でも、又、38歳が頭をもたげてくる。
「あまりこちらから電話するのを控えてみよ
う。ほんとに嫌いなら仕方ないし、もし私に
少しでも気があれば向こうから連絡があるだ
ろう。だめならだめでいいやと思ってしまう
のである。

半月ばかりして彼女の方から電話がかかって
きた。
「いつも忙しくしててごめん」
「又少し暇ができたら電話するから・・・」
良かった。ほっとした。忘れられているわけ
ではなかった。情けないけどどうも彼女に心
がコントロールされているようだ。
書斎の椅子にこしかけ、ゆっくりとタバコを
くゆらしながら
「そういえばあのビヤホールでも彼女タバコ
吸ってたよなー」
近頃タバコを吸う女性なんか珍しくも無いが
清楚な彼女には似つかわしくない。
本当はどういう人なんだろう。
その謎めいた影の部分が、増して私を惹きつけ
ている。悩ましくも又魅力的であり上手に私を
あやつっている風にも思えた。
2007年01月13日(土) 21:06:30 Modified by abc160409




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