2023年2月16日
プロ
ジャンル
ドラマ
製作国
日本
製作年
2022
公開年月日
2022/10/28
上映時間
102分
製作会社
ピークサイド（制作：ふくよか舎）
配給
日活
レイティング
PG-12
アスペクト比
シネマ・スコープ（1：2.35）
カラー/サイズ
カラー／シネスコ
メディアタイプ
ビデオ 他
音声
上映フォーマット
デジタル
ＳＴAＦＦ
監督
横山翔一
脚本
横山翔一
山本健介
宮嶋信光
プロデューサー
宮嶋信光
撮影
佐藤直紀
美術
柴田正太郎
装飾
杉崎匠平
音楽
Makoto Okazaki
主題歌
ナギサワカリン:(「パレード」)
挿入歌
Marukido:(「資本主義Workers」)
録音
川本七平
照明
山口峰寛
編集
横山翔一
小笠原風
衣装
青木茂
スタイリスト
森内陽子
メイク
安藤メヰ
劇伴
伊藤資隆
仁科亜弓
岸弘二
尾飛良幸
ＣＡＳＴ
杏花
詩織
ヤマダユウスケ
架乃ゆら
西洋亮
山岸拓生
菊池豪
岩井七世
西尾友樹
タカハシシンノスケ
長野こうへい
善積元
山口大地
木村知貴
大迫茂生
ジューン・ラブジョイ
あらい汎
中島愛子
草野康太
尾倉ケント
松井董平
秋乃ゆに
桑山こたろう
真矢みつき
きみと歩実
上田操
春日井静奈
カトウシンスケ
グレート義太夫
解 説
「新橋探偵物語」の横山翔一が、
成人雑誌の裏側の苦悩や問題点を多数の関係者から取材した、
自主制作の人間ドラマ。
男性向け成人雑誌の編集部で働くことになった詩織は、
周囲の女性たちの姿勢に刺激を受けるが、
雑誌にとんでもないミスが発覚し……。
実話を基に脚本を3年以上かけ執筆、
電子出版の台頭による出版不況、
東京五輪開催決定によるコンビニからの成人雑誌撤退、
新型コロナウイルス感染症の流行などで大揺れの業界の内幕に焦点を当てる。
出演は、
「瀬戸内海賊物語」の杏花、
『仮面ライダーオーズ』のヤマダユウスケほか。
あ ら す じ
オシャレなサブカル雑誌が好きな詩織は、
希望が叶い都内の出版社に就職。
しかし詩織が働くことになったのは男性向け成人雑誌の編集部であり、
そこは理想とかけ離れ、
卑猥な写真と猥雑な言葉が飛び交うようなところだった。
当初は理想とのギャップに気落ちしていたものの、
女性編集長の澤木や女性ライターのハルたち女性がエロを追求している姿に刺激を受け、
詩織は次第に成人雑誌に興味を持つようになっていった。
そんな中、
編集部が扱う雑誌でとんでもないミスが発覚。
そして共に激務と戦ってきた同僚が続々と退社していく中、
心も体も疲弊しきった詩織に追い打ちをかけるようにある事実がわかる。
7．その他
2022年11月上旬号
UPCOMING 新作紹介:「グッドバイ、バッドマガジンズ」
８．
映画 【 グッドバイ、バッドマガジンズ 】
密かな抵抗のエネルギーを浴び
ファーストシーンとラストシーンは、海岸線と空に広がる雲である。これから起こる出来
事を杞憂する雲か、おしよせ立ち塞がる波なのだろうか。
フラッシュバックで、東京でのオリンピック開催が決定した年に始まる。そこがエポッ
クメーキングとなる。2018年、コンビニからエロ本の陳列がなくなる。
その逆風が吹き荒れる中、サブカル雑誌好きの女子が、出版社に入社し、エロ雑誌制作部
署配属となり、全てが初めて、免疫力がないままに編集部内の個性豊かな人物に囲まれ、
エロ写真のシュレッダー係から、社会状況の変化に取り残されるように返品に囲まれ、賑
やかだった編集部員も去るが、それでも疲労困憊の労働を経て徐々に業界に染まっていく。
変化は、詩織役・杏花の顔つき、業界の人、仕事人に育ちなりきる姿、感動ものである。
象徴として、新たに雇用された髭むじゃの新入社員が、記事タイトルコピー制作の相談をす
るところに現れる。
タイプ文字が画面に表示される場面は、そのみちの一人前のプロに育ったことを証明する。
コピーの面白さは卑猥かつ猥雑の極み、傑作である。
それでも、モノクロ頁に寄稿する元AV女優の女性ライターハルや同僚の人間関係を重ねな
がら、人間の購買力を引き起こすエロさを信じて、欲望を満たすエロさを自問自答し追求す
る日々を過ごしている。しかし、社内では、同僚が次々と辞めざるをえない状況に陥り、致
命的な事件が起きて、仕事場は空中分解のようになる。
ラスト近くの旅先で寄った個人経営のコンビニで、毎回、エロ本だけを購入しに来るとい
うよぼよぼの老人の姿を見る。確かに必要としている人はおり、待っ人はいるのだが。
この光景は、どこかで見た事のある風景だ。場末の映画館、闇市から派生した商店街や居
酒屋、すべて環境美化の為という大義名分のもと、これまで消失させてしまっているものだ。
俗世間では、時代の流れという言葉を使うが、社会の仕組みを人間の手で介在し変えているの
だ。自然にではない。
リアリテイのあるエピソードは、エロ雑誌業界の話だけではないだろう。出版界、新聞社、
紙文化に関わる業界が突き付けられたあやしい雲であり、恐ろしい波だ。
東京オリンピック開催をエポックメーキングとして、そんなフレーズをかざし、人間の猥雑さ
やエネルギッシュな欲望の証としてのセックス産業を消し、それに付随して存在した反骨のエ
ネルギーとしての自由な精神を蝕んでいる。
この映画の焦点は、エロ雑誌業界を描くが、時代の動きに乗ろうとしない業界においても身に
つまされる内容だ。密かな抵抗のエネルギーを感じる。だからこそ、この映画の魅力に溺れて
欲しい。是非、ヒットし「カメ止め」のような現象を起こして欲しいものだ。
プロ 
ジャンル
ドラマ
製作国
日本
製作年
2022
公開年月日
2022/10/28
上映時間
102分
製作会社
ピークサイド（制作：ふくよか舎）
配給
日活
レイティング
PG-12
アスペクト比
シネマ・スコープ（1：2.35）
カラー/サイズ
カラー／シネスコ
メディアタイプ
ビデオ 他
音声
上映フォーマット
デジタル
ＳＴAＦＦ
監督
横山翔一
脚本
横山翔一
山本健介
宮嶋信光
プロデューサー
宮嶋信光
撮影
佐藤直紀
美術
柴田正太郎
装飾
杉崎匠平
音楽
Makoto Okazaki
主題歌
ナギサワカリン:(「パレード」)
挿入歌
Marukido:(「資本主義Workers」)
録音
川本七平
照明
山口峰寛
編集
横山翔一
小笠原風
衣装
青木茂
スタイリスト
森内陽子
メイク
安藤メヰ
劇伴
伊藤資隆
仁科亜弓
岸弘二
尾飛良幸
ＣＡＳＴ
杏花
詩織
ヤマダユウスケ
架乃ゆら
西洋亮
山岸拓生
菊池豪
岩井七世
西尾友樹
タカハシシンノスケ
長野こうへい
善積元
山口大地
木村知貴
大迫茂生
ジューン・ラブジョイ
あらい汎
中島愛子
草野康太
尾倉ケント
松井董平
秋乃ゆに
桑山こたろう
真矢みつき
きみと歩実
上田操
春日井静奈
カトウシンスケ
グレート義太夫
解 説
「新橋探偵物語」の横山翔一が、
成人雑誌の裏側の苦悩や問題点を多数の関係者から取材した、
自主制作の人間ドラマ。
男性向け成人雑誌の編集部で働くことになった詩織は、
周囲の女性たちの姿勢に刺激を受けるが、
雑誌にとんでもないミスが発覚し……。
実話を基に脚本を3年以上かけ執筆、
電子出版の台頭による出版不況、
東京五輪開催決定によるコンビニからの成人雑誌撤退、
新型コロナウイルス感染症の流行などで大揺れの業界の内幕に焦点を当てる。
出演は、
「瀬戸内海賊物語」の杏花、
『仮面ライダーオーズ』のヤマダユウスケほか。
あ ら す じ
オシャレなサブカル雑誌が好きな詩織は、
希望が叶い都内の出版社に就職。
しかし詩織が働くことになったのは男性向け成人雑誌の編集部であり、
そこは理想とかけ離れ、
卑猥な写真と猥雑な言葉が飛び交うようなところだった。
当初は理想とのギャップに気落ちしていたものの、
女性編集長の澤木や女性ライターのハルたち女性がエロを追求している姿に刺激を受け、
詩織は次第に成人雑誌に興味を持つようになっていった。
そんな中、
編集部が扱う雑誌でとんでもないミスが発覚。
そして共に激務と戦ってきた同僚が続々と退社していく中、
心も体も疲弊しきった詩織に追い打ちをかけるようにある事実がわかる。
7．その他
2022年11月上旬号
UPCOMING 新作紹介:「グッドバイ、バッドマガジンズ」
８．
映画 【 グッドバイ、バッドマガジンズ 】
密かな抵抗のエネルギーを浴び
ファーストシーンとラストシーンは、海岸線と空に広がる雲である。これから起こる出来
事を杞憂する雲か、おしよせ立ち塞がる波なのだろうか。
フラッシュバックで、東京でのオリンピック開催が決定した年に始まる。そこがエポッ
クメーキングとなる。2018年、コンビニからエロ本の陳列がなくなる。
その逆風が吹き荒れる中、サブカル雑誌好きの女子が、出版社に入社し、エロ雑誌制作部
署配属となり、全てが初めて、免疫力がないままに編集部内の個性豊かな人物に囲まれ、
エロ写真のシュレッダー係から、社会状況の変化に取り残されるように返品に囲まれ、賑
やかだった編集部員も去るが、それでも疲労困憊の労働を経て徐々に業界に染まっていく。
変化は、詩織役・杏花の顔つき、業界の人、仕事人に育ちなりきる姿、感動ものである。
象徴として、新たに雇用された髭むじゃの新入社員が、記事タイトルコピー制作の相談をす
るところに現れる。
タイプ文字が画面に表示される場面は、そのみちの一人前のプロに育ったことを証明する。
コピーの面白さは卑猥かつ猥雑の極み、傑作である。
それでも、モノクロ頁に寄稿する元AV女優の女性ライターハルや同僚の人間関係を重ねな
がら、人間の購買力を引き起こすエロさを信じて、欲望を満たすエロさを自問自答し追求す
る日々を過ごしている。しかし、社内では、同僚が次々と辞めざるをえない状況に陥り、致
命的な事件が起きて、仕事場は空中分解のようになる。
ラスト近くの旅先で寄った個人経営のコンビニで、毎回、エロ本だけを購入しに来るとい
うよぼよぼの老人の姿を見る。確かに必要としている人はおり、待っ人はいるのだが。
この光景は、どこかで見た事のある風景だ。場末の映画館、闇市から派生した商店街や居
酒屋、すべて環境美化の為という大義名分のもと、これまで消失させてしまっているものだ。
俗世間では、時代の流れという言葉を使うが、社会の仕組みを人間の手で介在し変えているの
だ。自然にではない。
リアリテイのあるエピソードは、エロ雑誌業界の話だけではないだろう。出版界、新聞社、
紙文化に関わる業界が突き付けられたあやしい雲であり、恐ろしい波だ。
東京オリンピック開催をエポックメーキングとして、そんなフレーズをかざし、人間の猥雑さ
やエネルギッシュな欲望の証としてのセックス産業を消し、それに付随して存在した反骨のエ
ネルギーとしての自由な精神を蝕んでいる。
この映画の焦点は、エロ雑誌業界を描くが、時代の動きに乗ろうとしない業界においても身に
つまされる内容だ。密かな抵抗のエネルギーを感じる。だからこそ、この映画の魅力に溺れて
欲しい。是非、ヒットし「カメ止め」のような現象を起こして欲しいものだ。
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