2023年1月15日
プロ
ジャンル
ドラマ
製作国
日本
製作年
2020
公開年月日
2020/10/3
上映時間
91分
製作会社
（制作：RIKIプロジェクト＝ビッグアーチ）
配給
フィルムランド（Presented by Heaven Pictures Hong Kong）
レイティング
R-15
アスペクト比
アメリカンビスタ（1：1.85）
カラー/サイズ
カラー／ビスタ
メディアタイプ
ビデオ 他
音声
上映フォーマット
デジタル
ＳＴAＦＦ
監督
石井裕也
脚本
石井裕也
エグゼクティブプロデューサー
ジン・リー
プレゼンター
ルオ・ファング
プロデューサー
石井裕也
ヤン・ジン
共同プロデューサー
永井拓郎
北島直明:(（日本テレビ）)
撮影
加藤哲宏
美術
高橋努
音楽
河野丈洋
録音
小松将人
照明
上嶋ゆきお
ラインプロデューサー
榊田茂樹
ＣＡＳＴ
仲野太賀
山田厚久
大島優子
山田奈津美
若葉竜也
武田
パク・ジョンボム
毎熊克哉
太田結乃
柳生みゆ
レ・ロマネスク
芹澤興人
北村有起哉
原日出子
鶴見辰吾
伊佐山ひろ子
嶋田久作
解 説
石井裕也自身によるオリジナル脚本を
「静かな雨」の仲野太賀主演で映画化。
妻と5歳の娘と共に平凡に暮らしている厚久。
ある日、
厚久が会社を早退して家に帰ると、
妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。
突然の出来事に厚久は怒ることも悲しむこともできず……。
共演は「ロマンス」の大島優子、
「愛がなんだ」の若葉竜也
あ ら す じ
山田厚久（仲野太賀）は、
幼馴染だった妻（大島優子）と5歳の娘の3人暮らし。
平凡だがそれなりの生活を送っている。
だがある日、
厚久が会社を早退して家に帰ると、
妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。
あまりにも急なことで、
厚久は怒ることも悲しむこともできず、
ただ感情に蓋をするしかなかった。
その日を境に厚久と妻は、
2人の幼馴染である武田（若葉竜也）を巻き込みながら、
想像もしなかった未来に飲み込まれていく……。
7．その他
2020年10月下旬号
「生きちゃった」:インタビュー 石井裕也[監督・脚本・プロデューサー]
「生きちゃった」:インタビュー 仲野太賀
「生きちゃった」:作品評
REVIEW 日本映画＆外国映画:「生きちゃった」
2020年10月上旬号
UPCOMING 新作紹介:「生きちゃった」
８．
プロ 
ジャンル
ドラマ
製作国
日本
製作年
2020
公開年月日
2020/10/3
上映時間
91分
製作会社
（制作：RIKIプロジェクト＝ビッグアーチ）
配給
フィルムランド（Presented by Heaven Pictures Hong Kong）
レイティング
R-15
アスペクト比
アメリカンビスタ（1：1.85）
カラー/サイズ
カラー／ビスタ
メディアタイプ
ビデオ 他
音声
上映フォーマット
デジタル
ＳＴAＦＦ
監督
石井裕也
脚本
石井裕也
エグゼクティブプロデューサー
ジン・リー
プレゼンター
ルオ・ファング
プロデューサー
石井裕也
ヤン・ジン
共同プロデューサー
永井拓郎
北島直明:(（日本テレビ）)
撮影
加藤哲宏
美術
高橋努
音楽
河野丈洋
録音
小松将人
照明
上嶋ゆきお
ラインプロデューサー
榊田茂樹
ＣＡＳＴ
仲野太賀
山田厚久
大島優子
山田奈津美
若葉竜也
武田
パク・ジョンボム
毎熊克哉
太田結乃
柳生みゆ
レ・ロマネスク
芹澤興人
北村有起哉
原日出子
鶴見辰吾
伊佐山ひろ子
嶋田久作
解 説
石井裕也自身によるオリジナル脚本を
「静かな雨」の仲野太賀主演で映画化。
妻と5歳の娘と共に平凡に暮らしている厚久。
ある日、
厚久が会社を早退して家に帰ると、
妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。
突然の出来事に厚久は怒ることも悲しむこともできず……。
共演は「ロマンス」の大島優子、
「愛がなんだ」の若葉竜也
あ ら す じ
山田厚久（仲野太賀）は、
幼馴染だった妻（大島優子）と5歳の娘の3人暮らし。
平凡だがそれなりの生活を送っている。
だがある日、
厚久が会社を早退して家に帰ると、
妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。
あまりにも急なことで、
厚久は怒ることも悲しむこともできず、
ただ感情に蓋をするしかなかった。
その日を境に厚久と妻は、
2人の幼馴染である武田（若葉竜也）を巻き込みながら、
想像もしなかった未来に飲み込まれていく……。
7．その他
2020年10月下旬号
「生きちゃった」:インタビュー 石井裕也[監督・脚本・プロデューサー]
「生きちゃった」:インタビュー 仲野太賀
「生きちゃった」:作品評
REVIEW 日本映画＆外国映画:「生きちゃった」
2020年10月上旬号
UPCOMING 新作紹介:「生きちゃった」
８．
映画 【 生きちゃった 】
「生きちゃった」のフレーズを身体に含ませ、リズムをとるしかない
ストーリーをあえて追わず、映像シーンを浮かべると、何故か喪失してしまった風景、
身動き取れず逃げられない現実、予期される不吉な出来事の伏線が際立っている、それ
が印象に残っている。
幼馴染み同志のパピコの分け合いシーン。地方都市の自由気ままにあぜ道をふざけ乍ら
歩く3人。そして、厚久と武田は、行動を今でも共にして、ストリートミュージシャンを
したり、中国語や英語を習ったりして夢を持ち続けるのを眺める奈津美のトライヤングル
関係の発端である。
夕暮れ時の帰宅シーン。路面の白線や塀の影を踏んで進み、生真面目すぎる誠実さで自分
の枠から飛び出すことのできない厚久の性格を辿れば、実家への墓参り帰省でみせる父母
とのやりとり、引きこもり兄の「いいね」サイン、今は亡き祖父の遺影の扱い、いかにも
日本的な許容する間柄のなかに育てられた家族の背景に行き着く。
娘との影によるコミュケーションシーン。育児を妻まかせで過ごしてきたせいか、は、不
器用で、影絵遊びをしても犬を狐と言ってしまう擦れ違いながら、1歩踏み出した火葬場で
のシーンでは、お互いに抱擁を試みようとするが義母から引き裂かれてしまう。
厚久の心情とコントラストな白に囲まれた職場のシーン。広大な配送センターで、発注リス
トから書籍を択び梱包に向かうが、上司からAIが進めば、いらなくなる業務、書籍事態が、
紙文化そのものが消えてしまうという台詞が吐かれる環境のなかにいる。
ラーメン店や刑務所の見える公園での写真を撮るシーン。妻に裏切られ、家を追い出された
うえに養育費の催促をされながらも、堪えて妻と娘を思い、過ちを犯した兄のいる刑務所の
見える公園で両親と家族写真をとる。そこには、殺人者でも大麻常習犯でも、肉親として許
容する思いが溢れている。
厚久を「典型的な日本人気質の精神を宿った象徴」とみてしまうとどうだろう。
幼き頃に夢みた明るさとは、軌道の外れた社会になっていないだろうか。1歩1歩右肩上がり
に進んできたように思えたものが、倫理観を捨てて金銭的な欲望に走り、その感覚が漂い麻
痺している社会に委ねて生きていないだろうか。
「英語であればなんでも話せる」という台詞を聞き、島国だからこその人格を有し、他の国
の人たちからは誤解を受けてしまっている日本人を逆照射しているのだろうと想像した。
娘のいる義母の家に向かったラストシーン。抑圧してきた感情を吐き出そうと葛藤、迸る涙
の中には、娘に対する愛情、奈津美への思い、兄や両親、そして何度も遺影として写された
祖父への厚久の優しさが演出されており、幼馴染みの武田だからこその素に帰らせるゆさぶ
りなのだろう。
あぜ道をふざけ乍らパピコを齧り夢みた3人の生きざまを辿れば、ちょっとした擦れ違いが余
に残酷な事件を引き起こしてしまったが、これからも覆いかぶさるであろう生きることの閉
塞感を拭い去るのは、今生きているもの、残されたものが、「生きちゃった」のフレーズを
身体に含ませ、リズムをとるしかない、そう思った。
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