※施行前のH27改正法を織り込んであります。
※経営承継円滑化法は中小企業者にのみ適用されます。【中小企業者の範囲はこちら】
※この特例については、平成21年3月1日から適用されます（平成20年10月1日ではありません。）。
◆特例を受けるための要件
特例中小企業者の後継者が、
| � ゝ貘緝充圓�ら自社株式の贈与を受けている場合 または �◆ 惶貘緝充圓�ら贈与を受けた者』から自社株式を相続・遺贈・贈与により取得している場合(具体的には...） |
に、以下（※）の要件を満たせば、民法の遺留分の規定に係わらず、推定相続人全員により、一定の合意をすることができます。ただし、
| 後継者単独の議決権割合 − 合意の対象とした株式に係る議決権割合 ≦ 50％(具体的には...） |
である必要があります（円法4� 法�
※特例中小企業者：3年以上継続して事業を行っている中小企業者（である会社）。ただし、上場会社等を除く。（円法3� �円則2）
⇒組織再編により新設した会社の事業継続年数は実質判断（速報税理2008年8月21日号P.3）
※旧代表者：以下の要件を満たしている者（新円法3�◆�
□自社の代表者であった（又は、現在も自社の代表者である）。
□他の者（誰でもよい）に対して自社株式を贈与している。
※後継者：以下の要件を満たしている者（新円法3��）
□単独で過半数の議決権を有する。
□当該合意時点で代表者である。
※推定相続人：この特例の適用上は、民法上の推定相続人から「兄弟姉妹及びこれらの者の子」が除かれる（新円法3�ぁ法�
※合意は書面により行う必要がある（円法4� 法９膂媾颪聾�正証書とするのが望ましいとのこと。
※中小企業庁より合意書のひな型を公表する予定とのこと。
※推定相続人全員が了承すれば、合意の変更は可能。但し、「経済産業大臣の確認」「家庭裁判所の許可」という手続きを一からやり直す必要がある。
◆一定の合意の内容
�―�外合意：贈与等により取得した自社株式の全部又は一部について、遺留分算定の対象額に算入しないこと（円法4�＾譟法�
��固定合意：贈与等により取得した自社株式の全部又は一部について、遺留分算定の対象額に算入する価額を合意時の専門家評価額とすること（円法4�．法法�
経営承継法における非上場株式等評価ガイドライン
⇒�，旅膂嬲瑤廊△旅膂奸△發靴�は�´△鯀箸濆腓錣擦森膂佞吠擦擦董�以下の��について合意する必要がある。
��(��)後継者が合意の対象とした株式を処分した場合、(��)旧代表者の生存中に後継者が自社の代表者でなくなった場合 に後継者以外の推定相続人がとることができる措置（円法4��）
※具体的には、「後継者から各相続人に対して一定額（株式処分額の一部）を支払うものとする。」「後継者以外の推定相続人は当該合意を解除することができる。」などの定めが想定される。なお、「いかなる代償措置もとらない。」という定めも有効とのこと。
⇒�´↓�の合意に併せて、以下の�きキΔ旅膂佞鮗�由に追加することができる。
�じ綏兌圓�、贈与等により取得した自社株式以外の財産の全部又は一部について、遺留分算定の対象額に算入しないこと（円法5）。
�ジ綏兌垉擇喊篦蠢蠡蛙祐屬旅嬖燭鮨泙襪燭瓩料蔀屐扮瀚�6� �
※具体的には、「後継者から各相続人に対して一定額の金銭を贈与する。」などの定めが想定される。
※当該合意に基づいて贈与を行えば、贈与税が課されることを考えると、このような定めを行うケースは少ないのかもしれません。
�Ω綏兌坩奮阿凌篦蠢蠡蛙佑�(��)旧代表者からの贈与、(��)『旧代表者から贈与を受けた者』からの相続・遺贈・贈与 により取得した財産の全部又は一部について、遺留分算定の対象額に算入しないこと（円法6�◆法�
◆参考
『旧代表者から贈与を受けた者』から自社株式を相続・遺贈・贈与により取得している場合とは
例えば、旧代表者（祖父）から第一次後継者（父）へ自社株式の生前贈与が行われていた。旧代表者（祖父）が亡くなる前に第一次後継者（父）が亡くなり、第二次後継者（息子）が父の財産の一部である『旧代表者（祖父）から贈与により取得した自社株式』を相続した。というケースが該当すると思われます。
仮に、第一次後継者（父）と他の祖父の推定相続人との間ですでに合意をしているのであれば、その合意の効力は消滅します（円法10二）。この場合、あくまで特例の対象となるのは、旧代表者（祖父）に係る遺留分ではなく、第一次後継者（父）に係る遺留分です。したがって、第二次後継者（息子）と他の父の推定相続人との合意により、父に係る遺留分算定の対象額から『父が旧代表者（祖父）から贈与により取得した自社株式』を除く（又は固定額で含める）ことを想定しているものと思われます。
また、『旧代表者から贈与を受けた者』が後継者でなければならないという要件はないため、旧代表者（祖父）→祖母→第一次後継者（父）という承継パターンも該当するものと思われます。
この場合も、あくまで特例の対象となるのは、旧代表者（祖父）に係る遺留分ではなく、祖母に係る遺留分です。したがって、旧代表者（祖父）に係る遺留分の合意とは別に、祖母に係る遺留分の合意により、祖母に係る遺留分算定の対象額から『祖母が旧代表者（祖父）から贈与により取得した自社株式』を除く（又は固定額で含める）ことを想定しているものと思われます。
(戻る）
後継者単独の議決権割合 − 合意の対象とした株式に係る議決権割合 ≦ 50％ の意味
合意直前に行う贈与によって後継者が取得した株式のみが合意の対象となるわけではなく、（合意直前に行う贈与も含め）過去において行った１つないし複数の贈与により取得した株式の全部又は一部について合意の対象とすることができます（速報税理2008年8月21日号P.7参照）。
�‖Ｍ秦阿竜跳荼�割合10％ → 贈与後の議決権割合40％（合意対象株式に係る議決権割合30％）
40％ − 30％ ＝ 10％ ≦ 50％ だけど、贈与後議決権割合が過半数を越えないので特例の適用なし。
⇒10％分を取得した過去の贈与を『贈与Ａ』とし、今回の贈与を『贈与Ｂ』とします。この後、さらに30％分の贈与（『贈与Ｃ』）を受けたとすると、贈与ＡＢＣにより取得した70％の株式の内、25％の株式を合意対象とするならば、特例の適用を受けられます（70％ − 25％ ＝ 45％ ≦ 50％ かつ、贈与後議決権割合が過半数を越える）。
��贈与前の議決権割合10％ → 贈与後の議決権割合60％（合意対象株式に係る議決権割合50％）
60％ − 50％ ＝ 10％ ≦ 50％ かつ、贈与後議決権割合が過半数を越えるので特例の適用あり。
�ＢＭ秦阿竜跳荼�割合60％ → 贈与後の議決権割合70％（合意対象株式に係る議決権割合10％）
贈与後議決権割合が過半数を越えているけれど、70％ − 10％ ＝ 60％ ＞ 50％ なので特例の適用なし。
⇒既に議決権割合が50％を超えているので特例の適用がないというわけではありません。今までの贈与により取得した70％分の株式の内、20％超の株式を合意対象とするならば、特例の適用を受けられます。
⇒但し、今回の贈与前に保有していた60％分が後継者自ら出資したものである場合または有償取得したものである場合、合意の対象にできる株式は今回の贈与分10％のみです。したがって、黒字で記載したとおりの判断となり、特例の適用はありません。
(戻る）
タグ