刑法各論　高橋先生

１．２００３年度
２．刑法各論Ｂ
３．高橋則夫
４．
　次の３問中、１問を選択して解答せよ。

１、名誉毀損罪における事実の証明について論ぜよ。

２、Ａ暴力団員乙は、対立するＢ暴力団組長Ｘの所有する高価な宝石を　Ｂ事務所で窃取したところ、それに気づいたＸに逮捕されそうになったが、乙の窃取行為を見ていたＢ暴力団員の甲は、日頃からＸに不満をもっていたので、乙と意思を通じて、その逮捕を免れさせる目的で、Ｘにこもごも暴行を加えて同人を負傷させ、逃走した。甲・乙の罪責を論ぜよ。

３、甲は、Ａ信販会社の会員であるが、代金を支払う意思がなく、また、支払期日における決済銀行の預金残高が買い上げ額に満たないことを知りながら、Ａ信販会社の加盟店であるＢ宝石店で、カードを提示して、５０万円の指輪を購入した。しかし、後日、友人から借金して所定の決済期日の前日に、自己の口座に５０万円を入金したため、Ａ信販会社は所定の期日にその立替代金を回収できた。甲の罪責を論ぜよ。

２００２　学年末

次の３問中１問を選択して解答せよ
１．自殺不処罰の根拠、自殺関与罪の処罰根拠、自殺関与罪の
　　実行の着手時期について論ぜよ

２．Ｘは甲が大事にしていた金時計を盗み、自宅に置いておいた。
　　次の各場合における、甲・乙の罪責を論ぜよ。
　①このことを知った甲は、Ｘ宅に侵入し、こっそりその時計を取り戻した。
　②偶然、Ｘ宅に侵入した乙が、この時計を盗品とは知らずに盗んだ。

３．甲は、所持金も支払能力も無いのに、リーガロイヤルホテルに宿泊し、
　　レストランなどで飲食をした。チェックアウトの際、フロントのＸに
　　宿泊代金等を請求されたが、甲は代金などを踏み倒そうとして、
　　「ちょっと友人に会ってきます。」と言ったので、Ｘはこれを了承した。
　　しかし、Ｘは甲の態度を不審に思い、その後を追いかけて、再度宿泊代等を
　　請求すると、甲はＸを強打して重傷を負わせ、そのまま逃走した。
　　甲の罪責について論ぜよ。