賠償医学

１．出題年度　　2005年度　秋学期
２．科目名　　　賠償医学
３．担当教員名　大野先生
４．問題文

１．製造物責任について正しいものを選べ。（１０）
　　１）割烹料理屋での魚料理は製造物とは認められない。
　　２）いけすの魚をさばいただけでは加工したことにならない。
　　３）シガテラ毒は沖縄では知られた食中毒である。
　　４）製造物責任に対応する賠償責任保険はない。
　　５）料理屋での食中毒について製造物責任を争った裁判では料理屋側が勝訴した。

２．上記以外にシガテラ食中毒とPL法について知るところを記せ。（１０）

３．次の事例について講義した内容を簡単に述べよ。（１５）
　　１）病死か災害死かが争われた事例
　　２）自然死か災害死かが争われた事例
　　３）自殺か他殺かが争われた事例

４．保険金殺人の典型的５大特徴をあげて簡単に解説せよ。（１０）
　　１）
　　２）
　　３）
　　４）
　　５）

５．交通事故について正しいものを選べ。（２０）
　　１）死亡者数はここ数年減少傾向にある。
　　２）警察庁の統計上、事故件数には単独事故は含まれない。
　　３）交通事故件数は近年では戦後最高のレベルにある。
　　４）交通事故による業過事件の起訴率は６０％前後である。
　　５）歩行者の死亡では高齢者が多い。
　　６）オートバイの死亡事故では老人男性が特に多い。
　　７）自動車内の死亡は若者が多い。
　　８）通常、交通事故志望者とは発生後２４時間以内の死亡者数である。
　　９）鞭打ち症には自覚症状のみの症例は含まれない。
　　１０）酒気帯び運転とは呼気中エタノール濃度が０．１５mg/L以上のものをいう。

６．注射による医療事故について正しいものを選べ。（１０）
　　１）大腿四頭筋への筋肉内注射により、[木堯]骨神経麻痺が生じることがある。
　　２）昭和４０年代には、筋肉内注射は乳幼児に対して頻繁に行われた。
　　３）筋拘縮症は注射針の物理的刺激と関係がある。
　　４）筋拘縮症は筋肉の壊死とその後の繊維化によって起こる。
　　５）トロンビンは静脈内注射する薬品である。

７．講義した内容で、最も印象に残ったテーマについて論説せよ。（２５）

１．出題年度：２００４年度秋学期
２．科目名：賠償医学
３．担当教員名：大野曜書非常勤講師
４．問題文

1．溺水事故について正しい文の番号に○をつけよ。（一〇点）
1）風呂での溺水事故が最も多い。
2）風呂での満水事故は、季節による発生率には差は見られない。
3）風呂での溺水事故は1～4歳の児童に最も多い。
4）泳げる人のプールでの満水は錐体内出血　（内耳出血）説が最有力である。
5）老人の風呂での満水は病死として取り扱われることが多い。

2．上記の正解以外に風呂での溺水事故について知るところを記せ。（五点）

3．保険金殺人の典型について正しいものの番号に○をつけよ。(二〇点）
1）分散加入
2）早期解紺
3）集中加入
4）身代わり加入
5）告知義務違反

4．上記の正解以外に保険金殺人について知るところを記せ。（五点）

5．交通事故について正しい文の番号に〇、誤っている文の番号に×をつけよ。（二〇点）
1）死亡者数はここ数年漸増傾向にある。
2）現在の警視庁の統計では、事故件数に単なる物損事故は含まれない。
3）交通事故件数は近年では戦後最高の水準にある。
4）交通事故によれ業過事件の起訴率は七〇％前後である。
5）歩行者の死亡では四～一〇歳が多い。
6）オートバイの死亡事故では老人男性が特に多い。
7）自動車内の死亡では若者が多い。
8）通常、東通事故死亡者数とは発生後四八時間以内の死亡者数である。
9）鞭打ち症には自覚症状のみの症例も多い。
10）酒気帯び運転とは呼気中エタノール濃度が0.15g/ℓ以上のものをいう。

6. 注射による医療事故について正しい文の番号に○をつけよ。(二〇点）
1）大腿四頭筋への筋肉内注射により、坐骨神経麻痺が生じることがある。
2)昭和五〇年ころまで、乳幼児に対して筋肉内注射が頻繁に行われた。
3）筋拘縮症は注射剤の物理化学的性状と関係がある。、
4）筋拘縮症は筋肉の異常増殖によって起こるとされている。
5）トロンピンを静脈内張注射しても死亡することはまれである。

7．上記の正解以外に注射による医療事故について知るところを記せ。(二〇点）

8．今期「賠償医学」で取り上げた事例のうち１つを選び論説せよ。（三〇点）

１．出題年度：２００３年度秋学期
２．科目名：賠償医学
３．担当教員名：大野先生
４．問題文

　１　以下の文の（）に適切な語を入れよ
（１）
　賠償医学会の目的は「損害賠償に関する医学上の諸問題を医学と（）の両側面から学術的に研究し、（）の設定ならびに（）の認定の適正化に資することを目的とする」とされる
（２）
　死亡者への損害賠償には、逸失利益と（）が含まれる。
（３）
　逸失利益は、年収、就労可能年数、（）控除率、ライプニッツ係数から計算される
（４）
　（）の法則とは、死亡事故一に対して、怪我にとどまったもの二十九、ヒヤッとしたもの三百という、労災事故などに適応される法則である。
（５）
　輸血ミス、器具遺残、（）、患者取り違えの四つは刑事事件としても医療側敗訴の可能性が高い
（６）
　医師法二十一条の（）届出の義務は「検案して異常のあるとき」となっているが、診療中の患者が外因で死亡したときや死因不明のときも通報しておくことが望ましい
（７）
　副作用とは、薬物の目的に沿わない方向に発現する作用、薬物アレルギー反応として出現する作用、薬物に対する特異体質に起因する作用などであり、「（）」を薬害と呼ぶ
（８）
　生命保険では、自殺は、商法上は免責であるが、（）では二年以後の自殺には支払われることになっている

　２　次の死因の種類が争われた事例（講義で取り上げたもの）を簡単にあげよ
　（例　消防隊員が慰安旅行の温泉で死亡し、吐物吸引とされた事例。鑑定の結果心疾患による病死とされ、原告が訴えを取り下げた。）
　（１）病気か事故か
　（２）事故か自殺か
　（３）自殺か他殺か　
　（４）事故か他殺か

　３　以下の項目のうち、三つを選んで、賠償医学的観点から論説せよ

　・溺水事故
　・追突事故
　・筋肉内注射
　・SIDS
　・PTSD
　・行政解剖

　配点は問一が二十点、問二が二十点、問三が六十点