信託法

２．科目名　信託法
４．問題文
96年
　自益信託と他益信託の区分は有効か、具体例を用いて述べなさい。

97年
　信託が高齢社会における財産管理制度として有用である根拠を具体例を挙げながら述べなさい。

98年
　信託が高齢社会における財産管理制度として有用である根拠を民法上の代理・委任と比較しながら述べなさい。

99年
信託が高齢社会における財産管理制度として有効である根拠を次の三点に留意しながら述べなさい。
　?@信託と民法上の代理・委任とを対比すること。
　?A信託法第7条、8条、23条の規定の趣旨に言及すること。
　?B授業中に用いた具体例に分析を加えること。

00年
　(1)受託者が信託事務処理のために要した費用を信託財産から直接支弁できる根拠
　(2)前記費用を受託者が立て替えた場合に受託者の信託財産に対しての求償権の行使の可否
　(3)(2)の場合に受益者に対しての求償権の行使の可否
　(4)(2),(3)の求償権はどちらを優先して行使すべきか

01年[信託受益権]
　(1)受益権に関する債権説
　(2)受益権に関する準物権説
　(3)31条の根拠と両説の優劣

信託法（新井誠、米倉明、大塚英明先生）-

第一問は必ず答え、第二問、第三問についてはそのうち一つを選んで答えなさい。
第二問および第三問の両問について答えた場合には両問とも無効になります。

一　信託受益権に関する以下の三つの小問全てに解答しなさい。
（１）受益権を「債権」と理解する考え方（債権説）の内容とその信託法上の根
　　　拠を具体的に述べなさい。
（２）受益権を「物権」の一種と理解する考え方（準物権説）の内容とその信託
　　　法上の根拠を具体的に述べなさい。
（３）信託法三一条が受益者に付与している取消権の根拠に言及しつつ、債権説
　　　と準物権説の優劣について論じなさい。

二　銀行預金債権を信託財産とした場合に、そのこと（信託財産であること）を
　　公示なくして善意の第三者に対抗できると解してよいでしょうか。
（ア）右の問題はどういう場面で議論の対象になるのか。その場面を一つだけ示
　　　してください。
（イ）肯定説・否定説いずれをとるにしても、根拠を示してください。

三　「財産の存在は商事信託にとって不可欠ではない」という命題を解説しつつ、
　　商事信託の特徴を述べなさい。

02年[受託者の忠実義務]
　(1)取締役の忠実義務との比較
　(2)忠実義務の具体的内容
　(3)忠実義務規定の任意規定説／強行規定説

２００２

信託法　新井、米倉、大塚（英）先生

第一問には必ず答え、第二問、第三問については、そのうち一つを選んで答えなさい。第二問または第三問の解答用紙には、どちらを選択したかを明記して下さい。

一　信託受託者の忠実義務に関する以下の三つの小問全てに解答しなさい。
（１）取締役の忠実義務に関する規定（商法）と信託受託者の忠実義務に関する規定（信託法）を比較しつつ、両者の規定ぶりがどのように異なるかを述べなさい。
（２）信託受託者の忠実義務に関する規定の内容を具体例を用いて述べなさい。
（３）「信託受託者の忠実義務に関する規定は任意規定である」と理解する考え方について論じなさい。（新井）

二　いわゆる二重受託とは何か。信宅宣言の有効・無効論とどのような関係に立つか。例を挙げて論じなさい。（米倉）

三　商事信託を「信託」という概念の中に含めるべきか否かを論じなさい。その際、①商事信託という範疇が我が国でどのような経緯で登場してきたかに言及し、②肯定・否定のいずれの結論をとるにせよ論拠を明らかにすること。（大塚）

03年[自益信託と他益信託]
　(1)その区別の方法
　(2)その区別の信託法上の根拠
　(3)区別の有用性について、具体例を用いつつ

05年
第一問には必ず答え、第二問、第三問については、そのうち一つを選んで答えなさい。第二問または第三問の解答用紙には、どちらを選択したかを明記してください。
一　信託宣言はどのような制度か。同制度は信託法1条の定義からみてどのような問題を有するか。以上について、具体例を挙げながら述べなさい。

二　①不動産の証券化の仕組みを説明し、②これと不動産投資信託との関係を論じた上で、③商事信託の意義を明らかにしなさい。

三　「知的財産権の信託」について、信託財産としての知的財産権の特性を意識しつつ、可能性や問題点について述べよ。