導入教育科目（講義）現代社会における紛争と法Ｉ

１．出題年度　　2006年度　春学期
２．科目名　　　導入教育科目（講義）現代社会における紛争と法Ｉ
３．担当教員名　石川正興・岩志和一郎・上野泰男・近江幸治・大塚直・後藤巻則・首藤重幸・曽根威彦・高橋則夫・棚村政行・田山輝明・戸波江二・野村稔・山野目章夫

４．問題文
　以下の中から一問のみを選び、解答せよ。（答案の冒頭に、選択した問題の番号を明記すること）

１．少年法の改正動向について述べなさい。
２．「死亡に基づく損害賠償請求権の相続性］について
３．民事紛争の解決制度としての裁判とADRの差異について説明しなさい。
４．環境権とは何か。従来判例はこの権利を認めてこなかったが、その理由はどこにあるか、それについてあなたはどう考えるか。
５．歩行者Ｘが、Ａ車とＢ車に相次いで棟かれて死亡した場合、運転者Ａ・Ｂにはどのような責任が発生するか。
６．日本における消費者問題の展開について述べなさい。
７．市民生活を律する法律には民法や商法、さらには刑法というようなものばかりでなく、いわゆる行政法とよばれるものもある。市民生活にこの行政法が関係してくる具体例を挙げて、そこにある問題を論じて下さい。
８．性行為および性的表現物に対する児童の保護のあり方について、現行の法制度に言及しつつ、あなたの考えを述べなさい。
９．ストーカー行為等規制法及びＤＶ法の意義と問題点を指摘し、刑法の限界と修復的司法の可能性について論じなさい。
１０．教育の分野で生ずる法的紛争は多様であるが、そのうち主要なものを２，３選び、具体的な事例を挙げつつ、その紛争の特徴を説明せよ。
１１．次の各問に答えよ。①裁判員制度の導入の根拠と意義につき論じよ。②将来、君が裁判員候補者となったらどうしますか。
１２．Ａは、Ｂとのあいだにおいて、Ａの所有するマンション（区分建物）をＢに売り渡す旨の契約を成立させた。この契約の成立にあたり、Ｂは、Ａに対し、マンションからの眺望を重視していることを告げた。これに対し、Ａは、眺望は良好であり、近隣に高層の建物を建築する構想もないから、将来とも状況は変わらないと告げた。その後、Ｂがマンションに入居する直前になって、眺望を阻害する高層のマンションが隣地に建築される構想が進行していることが明らかとなった。Ａ・Ｂ間の法律関係を論ぜよ。（講義で説明を省いた民法９５条の適用関係は論述することを要しない｡）