物権法　田山先生

１．出題年度　　2006年度　秋学期
２．科目名　　　物権法
３．担当教員名　田山輝明先生
４．問題文

Ａは、Ｂとの間で、自己所有の宅地を売却する契約を締結した。以下の各問に答えなさい。
１）ＡＢ間の契約成立時において、当該宅地の所有権はいずれに帰属しているか。
２）売主Ａは、Ｂに登記を移転する前に、高額な価格で購入したい旨の申し出をしてきたＣとの間で、同宅地の売買契約を締結し、登記をＣに移転してしまった。同宅地の所有者は誰か。
３）Ａは、同宅地上に存在していた石灯籠だけを、第三者Ｄに売却して引き渡してしまった。Ｄは石灯籠の所有権を取得できるか。

1999年度学年末試験

Ａは、Ｂから融資を受け、自己所有の土地に抵当権の設定を受けた。次の問のすべてに答えなさい。

(1)Ａ・Ｂ間の消費賃借契約が無効であった場合に、Ｂの抵当権はどうなるか。
(2)Ａが右土地を抵当権設定の直後にＣに売却した。抵当権者Ｂは売買代金請求権に代位できるか。動産売買の先取特権による物上代位の場合と比較しつつ論じなさい。
(3)右土地上の立木を第三者Ｄが伐採し、Ｅに売却して引き渡してしまった。Ｂの抵当権の効力は右の伐採に及ぶか。
(4)Ａは右土地をＥに期間五年て賃貸し、賃料を前払いさせてしまった。そのために抵当権者Ｂは被担保債権の満足を受けられない状況である。Ｂの保護について論じなさい。