物権法　米倉先生

２００２

米倉　物権C　

次の二問いずれについても答えなさい。条文上の根拠を明示しないと、大きく減点されます。

　(一)債権者が抵当権でなく根抵当権を選択するのはどうしてか。附従性、随伴性、被担保債権の範囲という観点から述べなさい(40)。

　(二)甲所有の本件土地上に甲乙共有の本件建物(持分は各1/2)が存するところ、甲はAから借財して、その担保のため、本件土地につき、Aのため、甲の不履行を停止条件とする所有権移転の仮登記をした。次に甲は本件建物についての事故の持分をBに抵当に入れ、Bが抵当権を実行して、丙が請うの持分の買受人となった。以下の小問に答えなさい(六十点)。
結論だけでなく、そこにいたる論拠を十分に示してください。
　　
　　(イ)乙丙は本件土地について使用権原を認められるべきか。
　　
　　(ロ)乙は本件建物の全部又は一部を、丙を排して、自分一人だけで使用したい。乙はどうするべきか。
　　
　　(ハ)もしAが仮登記を本登記に直したとしたら、乙丙は本件土地の使用権原をAに対抗しうるか。