法批判への招待

２００２

総合講座『法批判への招待』

以下の設問のうちから、二問を選択し、解答しなさい。
解答は、採点の都合上、別々の解答用紙に一問づつ記述してください。
（解答用紙には、それぞれ必ず学年・学籍番号・氏名を明記すること）。

問題・1
具体的な事例を一つ選んで、（１）その近代法の制度にはどのような歴史的意義
があり、（２）その後の歴史においてどういう問題が発生し、修正がなされたか、
（３）それを踏まえると、今日のわれわれは、その近代法の制度とどうつきあえば
よいのか、以上の三つのすべてに論及する形で答えなさい。

問題・2
グローバリゼーションの流れに対して、わが国が抱える問題点も含めてその功罪
を、近代法の意義と限界という論点を中心として、できるだけ具体的に論じなさ
い。

問題・3
近代法によって、ジェンダーあるいはエスニシティのカテゴリー化が形成・強化さ
れることについて、具体例を挙げながら論じなさい。

問題・4
近代法と暴力との関係について考察した上で、＜暴力が暴力を呼ぶ＞あるいは
＜暴力によって暴力を制す＞という暴力の悪循環を断ち切るために、法はどのよ
うな役割を果たすことができるのかについて論じなさい。

問題・5
以下のキーワードを２語以上用いて、「近代法とジェンダー」について、自由に論じ
なさい。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃性のダブルスタンダード、法の主体、ジェンダー秩序 ┃
┃女性国際戦犯法廷、西洋近代、性犯罪　　　　　　　　┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

問題・6
戦争犯罪を裁くことの必要性はどこにあるのか。とりわけその「責任者処罰」「謝
罪」そして「赦し」などが持つ法的－倫理的意味を、被害者(国)・加害者(国)、お
よび双方の直接当事者でない世代にとっての効果に留意しつつ、書きなさい。そ
の際、広義で取り上げた戦時性暴力などの具体例に言及しつつ、関連する問題
系列への広がりも指摘すること。