民事訴訟法Ⅰ　山本先生

１．出題年度 2006年度秋
２．科目名　民事訴訟法
３．担当教員名　山本研先生　
４．問題文

時計の製造メーカーであるＸは、Ｙとの間で、Ｘ製造の時計1000個を500万円で納品する契約を締結し、時計を納品した。ところが、約束の期日になっても代金が支払われないため、売買代金債権500万円のうち、まずは100万円を請求するとして、代金100万円の支払いを求めて訴え（前訴）を提起した。

異常の事例につき、授業で触れた最高裁判例の立場を踏まえつつ、下記の設問に答えなさい。なお、解答にあたっては、結論だけではなくその理由についても明らかにすること。

設問
1.この訴訟（前訴）において、Ｘの請求を認容する判決がされ、確定した後に、あらためて、残額400万円の支払いを求め訴え（後訴）を提起することは許されるか。
　また、前訴を提起するにあたり、500万円の代金債権のうちの一部であることを明示せず、代金総額は500万円であったとして、残額400万円の支払いを求め訴え（後訴）を提起することは許されるか。

2.この訴訟（前訴）において、Ｘの請求を一部認容し50万円の支払いを命じる判決がなされ、確定した後に、あらためて、残額400万円の支払いを求め訴え（後訴）を提起することは許されるか。