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ジャン・マリア・ボロンテ


 マカロニファンには説明不要の名優。『荒野の用心棒』でライフルの名手にしてジョーの最後の敵・ラモンを、『夕陽のガンマン』でモーティマー大佐&マンコの"ビッグな獲物"となるインディオ(コカイン中毒)役を演じた彼の名を知らないマカロニファンは、多分いない筈である。
 1933年4月9日イタリア・ミラノ生まれ。若い頃から共産主義者として知られており、数々の社会派映画や告発ものに出演していたことでも有名。ことにサッコ&ヴァンゼッティ事件を題材にした『死刑台のメロディ』は名演と名高い。フィルモグラフィーを見ると、彼にとってのマカロニウェスタン出演は余技の様に思えてしまう。
 そんな彼の個性が十全に活かされた作品と言えば、『群盗荒野を裂く』に尽きるだろう。多くの社会派映画を手がけ、左派の領袖として知られるダミアーノ・ダミアーニ監督とのタッグで製作された本作は、はヴォロンテ主演作というだけでなく、マカロニウェスタン全体を見回しても屈指の名作である。この映画でヴォロンテが演じる主人小・チュンチョは、野卑で無知な山賊の首領である。エリアス将軍指揮下の革命軍に武器を提供するために列車強盗を働いてはいるが、革命の理念に共鳴しているわけではなく、それは単に報酬のため。だが、列車強盗を働いた時に出逢った謎のアメリカ人・テイト(ルー・カステル)と出逢い、革命という歴史の流れに翻弄される人々を目にするうちに本当の敵は何者なのか、気付いていく、というのが大筋のストーリー。…コレだけ聞くと、なんだかうっとうしい啓蒙映画かと思うかもしれないが、さに非ず。冒頭の列車強盗シーンのダーティーさと銃撃戦の凄まじさ、追撃してきた政府軍を機関銃掃射で薙ぎ倒すシーンの迫力等々、娯楽性も充分。
 ヴォロンテの演技も、まさに無知で下品な山賊のそれになりきった素晴らしいものである(肉を手掴みで食う、キン○マのポジションを歩きながら直す、シャンペンをラッパ飲みして口から吹く
)。殊に、ラストシーンでそれまで信頼しきっていたテイトを「本当に残念だよ。殺さなくちゃならないなんて」と言いながら撃ち殺したチュンチョが、「その金でパンを買うな!ダイナマイトを買え!」と吼える件は感動的ですらある。
 この映画では、牧師崩れのチュンチョの腹違いの弟、サント役でクラウス・キンスキーも出演している(『夕陽のガンマン』に続いて2回目の共演。キンスキーと2回以上共演した俳優は珍しい)
 他にもセルジオ・ソリーマ監督の『血斗のジャンゴ』では、暴力の快感に目覚めていく大学教授、ブラッド・フレッチャーを見事に演じ切っていたことも、印象に残る。
 その後も社会派俳優として活躍を続け、83年「マリオ・リッチの死」でカンヌ映画祭主演男優賞、86年「首相暗殺」でベルリン映画祭男優賞をそれぞれ受賞している。
 ただ、彼個人は非常に神経質と言うか、癇癪もちと言うか、非常に扱いにくい人物だったらしく、かなり敬遠されていたらしい。
 数々の名声に輝いた名優であったが、残念ながら1994年12月6日撮影中にギリシアで死去。




2006年07月27日(木) 00:23:03 Modified by banjoe2006

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