本家保管庫の更新再開までの暫定保管庫です。18歳未満立ち入り禁止。2013/2/15開設

なんか面白いことねーかなー。
とか考えながら、古市は一人で駅前のマックでだらだらしていた。
いつもなら男鹿にくっついているだけで結構暇が潰せたり逆に迷惑がかかったりして、全然飽きる
ことがないというのに、今日はどうした訳か色々と予定が狂ってしまっている。
今の期間は安いポテトのLをちびちびつまんで、コーラを飲みながらぼーっと窓の外の車の流れや
通行人をつまらない気分で見るともなしに眺めていると、どこかで見たことのあるようなないような
少女の姿が目についた。
髪の色も顔立ちもどう考えてもよく似た誰かを思い出させる。しかし明らかに背丈は違うしあれは
古市よりふたつみっつ下、ぐらいの年齢だ。古市の知る少女はもっと子供であどけない。
あいつに姉ちゃんなんかいたっけ?だとしたら紹介しろよな。などと相変わらずなことを考えながら
残っていたコーラを全部吸い上げている頃、その誰かに似ている少女がふと古市に気付いたのか
ずかずかと店内に入って来て叫んだ。
「いたー!」
思いっきり指をさされて、喉に流し込もうとしていたコーラが逆流する。
「がぶはっ!!」
「もう、逃げんじゃないって、探したんだからっ」
炭酸飲料にむせた時の苦しさは言葉に表せない。普段のイケメンぶりっこヅラを歪ませてナプキン
を何枚も取りながら、色々な液体が流れ落ちる鼻と口を必死で拭いている古市を少女は平然と
眺めて向かいの席に座った。
「だっらしなーい」
くすくす笑う顔はまるっきりラミアだ。
「おま…ラミアだなっ!」
喉やら鼻やらに入ったコーラに七転八倒しながらも、ようやく言葉を発することが出来るようになった
古市に、少女は当たり前のように腕を 組んでせせら笑った。
「当たり前じゃない、私を誰だと思ってるの?」
まだ少し残っていたポテトをぽいぽいと口に運んでいる様子は完全にいつも見ているラミアだ。
目の前の姿は少し成長しているものの、人間ではないのだからそれぐらいフツーに変身出来る
のかも知れない。
そう思えるだけ、古市も男鹿と付き合ううちにメチャクチャ非常識な状況に慣れてきたと言えるの
だろう。

「なんか食べたい、奢ってよ」
いつもの幼女の姿より少しだけ大人になったラミアは、やはり当然のように要求してきた。
「えーとね…」
どうして急に成長したのか、一番気になるその点については全く言わないままラミアの口はいつも
のように滑らかに動く。
「マックフルーリーのバナナケーキでいいから、早くね」
「ちょ、俺が注文すんのかよ」
「アンタの使い道なんて、そんなモンでしょ」
成長してちょっとだけ可愛さが増していても、ラミアは相変わらずだ。その強引さに腹が立ちはする
ものの、いつもと同じ感覚に何となくほっとする。
「しょうがねーなー、じゃあ待ってろ」
渋々ながらも要求に応えるのは、意外と嫌いではなかった。この無邪気な少女の表情がくるくる
変わるのが見ていて面白かったし、何よりも後でからかって遊べたりするお楽しみが待っている
からだ。

お気に入りのスイーツにありつけたラミアは店を出てからずっと上機嫌で、鼻歌まで出ていた。
「古市、アンタがこれぐらいならいつでも奢るって言ったんだからね」
「はいはい、分かりましたよ」
「これからも私が見つけ次第、奢ってよね」
「あーもー、それでいいや」
「何よそれ、もうっ」
何をどうやって急に成長したのか知らないが、普段通りとそうじゃない二通りのラミアを見ている
のは妙に不思議な気持ちだった。もしかしたらさっき古市を探していたのはこの姿を見て欲しかった
からだったりするかも知れない。それならもっと面白いのに、と不謹慎なことを考えてしまう。
「あのさラミア」
「んー、何?」
「ついでだから、もう一箇所寄らね?」
その言葉に機嫌の良い少女の顔が、無防備なまでに笑顔を見せる。
「へえ、アンタも殊勝なこと言うようになったのね。いいわよ」
その上々の反応に、不思議と罪悪感を抱くことはなかった。別に奢るとは一言も言っていないし
ラミアが勝手にそう解釈しただけのことだ。その後の展開がどうなるのかは、既に古市が主導権
を握っている。
やはりラミアは幼い少女のままなのだ。
済ました顔の下でほくそ笑みながら、不届き者は手順を腹の下で整えていた。


白雪姫は森へ、シンデレラはお城へ。
それまでの日常から思ってもみない場所に行く、それこそが異界への入口になる。
魔界から来たラミアにとってはこの世界が異界そのもので、何があってもおかしくないことを自覚
しないと怖い目に遭うことぐらい知っておくのは常識でもある。
そんな悪魔の思考をもって、人目のなくなったところで路地裏に誘い込むのは思ったよりも簡単
だった。
「ふうん」
急に細くて薄暗い道に入り込んだことで、ラミアは奇妙な声を出す。
「なーに、ここ。こんなトコに何があるの?」
きょろきょろと見回す路地裏は本当に細い道が延々と続くだけだ。表通りには飲食店が連なって
いるらしく、時折不恰好に突き出ているダクトから轟音が漏れる。奥へと歩を進めていきながらも
その轟音が響く度にびくっと華奢な身体を震わせる少女の姿は、かなり嗜虐心をそそった。
「古…」
他人の目から完全に遮断されたのを確認してから、前を歩いていたラミアが振り返る隙も与えずに
抱き竦めた。ついでに服の上からでもわずかに見て取れる胸の膨らみを片手で触れてみる。
「ひゃっ」
「ここが、そうだったりしてね」
「ふ、ざけないでよっ…こんな薄暗い辛気臭いトコ、何もないじゃないの」
「何もないから、いいんだよ」
確かに、用もないのにわざわざこんな所にやって来るのは最初からこれが目的の不埒者ぐらいの
ものだ。ちょっとやそっと声を上げても外に漏れることがないのもいい。偶然ここに来たとはいえ、
全てが古市の都合のいいように運んでいることについ笑いが出てしまう。
「ちょっと、離してよっ」
「やーだねっ」
これまでの経験は浅いとはいえ全く女の扱いを知らない訳でもないので、この絶好のチャンスを
逃すことなく少しずつ服を緩めていく。
「やっ…ぁ」
徐々に肌を這い始める手の感触に肌が粟立っているのか、ラミアが聞いたこともない可愛い声を
漏らす。今までにない感覚が襲ってきて怖いのだろう。その辺はただの女の子だ。
「いい子にしてれば、もっと気持ちよーくしてあげるよ」
「何、する気なの…?」
「さあね、いいコトかなあ」
優しく囁いてやりながらピンク色に染まった耳をぺろりと舐めると、ラミアの身が竦んだ。
「や、やだやだやだぁぁっ…」
「どうして?もっと可愛いトコ見せてよ」
後ろから抱き込んでいるせいで見えないものの、緩めた服の隙間から直接触ることが出来た乳房
は思った以上に肌触りがいい。幼女の時よりは多少膨らんでいる程度のボリュームではあるが、
敏感なほどの反応の良さもあって癖になりそうだった。
「信じらんない…変態っ…」
剥き出しのコンクリートの壁に手をついて喘ぐラミアの横顔が嫣然としたものを含んでいて、それ
なりには感じているのだと嬉しくなる。すっかり乱れきっている服からちらちらと覗く肌が一層興奮
させた。
「今更それを言うの?ホントはこうされるの嫌じゃなかったりして」
乳房を揉む手に更に力を込め、もう片方の手でたくし上げたスカートの中のショーツをわざとらしく
撫でた。
「あぁぁっ…やぁ…」
「教えてよ、ラミア」
名前を耳元で囁くタイミングで、ショーツの上から陰部へと指を滑らせた。
「ぅうーーーっ!」
びっくりするほど激しく身体が跳ねたが、懸命に声を殺しているのだろう。くぐもった低い声が唇から
零れ落ち、壁に縋りつく手が空しく爪を立てる。
「メチャクチャ可愛いよ」
面白いほど乱れる少女の姿を目前にして、古市の声もつられて上擦っていく。ショーツ越しでも
しこっているクリトリスの硬さはしっかりと感じられた。調子付いてショーツの隙間から指を差し入れ
ると、誰も知ることのないそこは初めてにしては随分とぬるぬる潤んでいる。
「やだって、ばっ…」
傷つけないように細心の注意を払って柔らかい襞や膣内をゆっくり探り尽くしてから指を引き抜くと、
ねっとりとした愛液が纏わりついていた。
「こーんなにしちゃって、ヤラシイねー」
わざとらしく目の前に突き出して見せる。快感と羞恥で真っ赤になったラミアの目から、耐えきれ
なくなったのか大粒の涙が流れ落ちた。
「アンタなんか、大嫌い…」

色恋沙汰なんて結局、いつ始まるのか誰にも分からない。
しかし、とりあえず今日のところはそういう気分にさせたのはラミアだ。こんな少女の姿をして、
思わせぶりに現れたりするから悪い。
それを抜きにしてもおしなべて女は可愛いし、面白い。たとえ人間でないとしても女というものは
やはり根が同じものを持っている。その妖しい色香に男は蛾のように引き寄せられるし酔わされる
のだ。
だからこうなるのは当然のこと。

「もっと、もっといっぱい気持ち良くなろうよ。ラミア」
「あ、ぁう…」
恐怖か、快感か。どちらにしてもまとに口が聞けなくなっているラミアの身体を反転させて、壁に
背中を押し付ける。改めて間近で眺めた顔は怯えたように引き攣っていた。
「古、い…」
「俺がこうするのは、ラミアが可愛いからだからさ」
「でもやだ、やだぁ…」
涙を滲ませている目尻と震える唇にキスをして、すっかり湿っているショーツを脱がせると片足を
強引に抱え上げた。これから何をされるのかはよく分からなくても、女の本能が危機を感じている
のだろう。そんな様子が愛おしくも狂おしくもある。
「やだったらっ…」
今の自分は超悪い顔をしているだろうと思いながらも、美味しい獲物を目の前にして獣の本能が
舌舐めずりをするのを古市は隠しきれなくなっていた。
「痛くしないからさ」
「い…痛い、の…?」
「心配ないって」
少女の初々しい媚態を見ているだけで完全に猛りきっていた一物をやっと引きずり出すと、それは
みっともないほど浅ましく反り返っていて、収まるべき柔らかな場所 を求めていた。
「ひっ…」
余程グロテスクに見えたのか、咄嗟に顔を背けるラミアを気にかけている余裕などもうなかった。
愛液でぬるついている膣口に先端を何度か擦りつけて馴染ませながら、なるべくゆっくりと奥へ
突き入れていく。
「やああっ、痛い、よおっ…」
破瓜の衝撃は相当のものなのか、反射的に細い両腕が古市の首に回された。やはり少女の姿を
していても実際は幼女だ。何度も引きながら頃合を見て先を進まなければ、この魅惑的なる聖域を
犯すことが出来ない。
「くっ、やっぱキツい、かな…」
「アンタなんか、嫌い…だい、きらいっ…」
「ふーん、そう。オレは好きかもなあ」
「は…っ、嘘、ばっかり…」
体勢を少し変えたり、怯えるラミアを宥めつつも、時間をかけてどうにか全てを収め終わった頃には
不思議なことに華奢な身体の強張りがわずかに解けていた。痛みが都合良く消えることはない
までも、ある程度は快感を感じて楽しんでいるに違いない。そんな虫のいいことを考えながら、古市
はこの滅多にない楽しみを少しでも長引かせる為に緩やかに動き始める。
「ラミア」
「…何よ」
「何で今日はちょっとだけ大人になったの?」
膣内を擦り上げる動きを不規則に繰り返しつつ、わななく反応を見るのは悪くなかった。その上で
今日はずっと疑問だったことを意地悪をするように尋ねてみる。もちろん返事などなくても構わな
かった。
だが。
「ア、アンタが…ヒルダ姉様に…」
「ヒルダさんが、何?」
「ちょっかいかけるから…悪いんじゃ、ないのっ」
ぽろぽろと涙を流しながら訴えるラミアの表情は、生々しい女そのものだった。どうやって大人に
なったのかはやはり分からないが、幼い胸の中にずっと嫉妬を抱いていたのであれば今後も付け
入る隙があるということだ。
魔界の者以上に悪い考えを隠して、古市は必死で縋りついてくる少女の身体をしっかりと抱き締め
欲望をひたすらに叩きつけた。
「ラミアになら…ちょっかいかけても、いいのかな」
「……っ、アンタなんか、大っ嫌い!」
最後の最後まで憎まれ口だけしか言わなかった唇は、それでもきりなく誘うように色付いていた。
妖しい少女は元の幼女の姿に戻っても、きっと残り続けるに違いない。







おまけ
その頃の男鹿

「…おっかしーな」
さっきから男鹿は首を捻りながらしきりに携帯をいじっている。
「うるさいぞ、何を騒いでいる」
それに閉口したのか、ベッドの上で本を読んでいたヒルダが迷惑そうに声をかけた。
「いや、暇だから古市のバカでも呼ぼうと思ったんだけどさ、つかまんねーの」
「ふ」
どこが面白かったのか、普段は冷徹なヒルダが珍しく笑みを見せた。
「何笑ってんだよ」
「さすがの貴様も愛想を尽かされたのではないのか?」
「そうかも知んねーな、ま、いいけど」
物事にはタイミングがある。普段いくらつるんでいたとしても、タイミングが合わなければそう都合
良く捕まえることは出来ないのだ。別に珍しいことでもないしと深く考えることもなく携帯を閉じた
男鹿に、ヒルダがやはり面白そうに小首を傾げていた。
「暇ならば、付き合ってやってもいいぞ」
「はあ?」
「なに不思議なことでもあるまい。貴様と私は立場は違えど、共に坊っちゃまを育て庇護する立場
でもある。普段からコミュニケーションを図っておくのも無駄ではなかろう」
美しいヒルダが魅惑的な笑みで誘う仕草をする。こんな冗談は今まで何度もあったことで、本気に
するのもバカバカしいと部屋を出ようとした男鹿の背中に言葉が投げられた。
「気が変わらんうちに、来るがいいぞ」




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