第２９章
ツアーの名称が、
『体験マレーシア！植林＆国際交流』
たるものなので、プログラムの中でもメインディッシュの一つは「植林」である。
教科書的な話をすると、熱帯林が豊富なマレーシアでも、近頃の伐採伐採伐採で、その減少も甚だしく進んでいるらしい。
「地球上の熱帯林は五秒毎に横浜スタジアム一つ分に相当する面積が減少している」と、手元の資料にある。
豊かな熱帯林を守るための森林保全プロジェクトを行っているのが、サラワク州の森林局というところだ。
今回は、そこを訪問する。
今回の旅を語るに欠かせない人物を紹介する。現地でのさまざまな調整を担当しているのが、この方、マダム酒井である。
マダム酒井の経歴は、濃ゆい。若い頃に日本で交際していたマレーシア人と結婚するために、周囲の反対を押し切って「かけおち」的に単身マレーシアへ渡る。今では旅行会社の社長、日本料理屋の社長、スナックのママという様々な顔を持つすごいお方。サラワク州の政府高官や実業界主要人物にも広く顔が知られており、通称「サラワクの母」と呼ばれている。マダム酒井が放つ空気は確かに「母」である。
森林局を訪問した我々は、立派な会議室に通されて、そこで森林局の方々から「熱帯林の現状」や「森林保全プロジェクト」などの話を聞いた。英語で。
…分かりません。
そんな不甲斐無い我々のために、マダム酒井は同時通訳をしてくれた。そのおかげで話の内容は大体理解することができた。
マジメに話を聞く一番左のメガネ
夕方からホテルに戻り、フリータイムになったので、前章で登場したF澤さんと、同部屋の高校生の相方と３人でクチンの街を散歩してみた。ちなみにツアー中は大体この３人でツルんでいる。
デパートに入って涼み、ついでに部屋で飲む用のビールを買う。街の中心には広大な川が流れていて、その川岸が公園になっている。陽が暮れたときのオレンジ色の空と川面に映る夕日のユラユラが、なんともいえない美しさを放っていた。
僕の手元の日記には、
「夕飯はタイ風しゃぶしゃぶ、おいしかった」
とある。タイ？ま、いっか。
食後、１０人ぐらいが集まり夜の公園で「ダンス」の練習をした。
ダンスというのは、後々に出てくる話だが、現地の大学を訪問するときに、マレーシアの大学生との交流の中で、日本文化を紹介するというプログラムのためのもの。何のダンスか、は後々詳しく話すとして、とりあえず練習が必要ということで夜の公園に集まっている。
ラジカセで音楽を流しながら、踊っている日本人の集団。
それは何だか宗教的な妖しさを放っており、通りかかるマレーシア人たちは「なんだ？なんだ？」と集まってきた。
それでも踊り続ける我々、負けません。
それも終わり、よっしゃー飲みいくかー！！という話になり、
若者が集ってそうなバーに入る。
店内は、大音量で音楽がガンガンというよりむしろドガーン！ドガーン！と流れていて、隣に座っているメンバーの話すら聞き取れないぐらい。
いや、これはないなぁ…(-。-)y-゜゜゜
とメンバー１５人ぐらいがみんな同じことを考えていて、一杯飲んだだけで店を後にした。
なかなか痛い経験であったが、これまた旅の醍醐味でもある。
つづく
『体験マレーシア！植林＆国際交流』
たるものなので、プログラムの中でもメインディッシュの一つは「植林」である。
教科書的な話をすると、熱帯林が豊富なマレーシアでも、近頃の伐採伐採伐採で、その減少も甚だしく進んでいるらしい。
「地球上の熱帯林は五秒毎に横浜スタジアム一つ分に相当する面積が減少している」と、手元の資料にある。
豊かな熱帯林を守るための森林保全プロジェクトを行っているのが、サラワク州の森林局というところだ。
今回は、そこを訪問する。
今回の旅を語るに欠かせない人物を紹介する。現地でのさまざまな調整を担当しているのが、この方、マダム酒井である。
マダム酒井の経歴は、濃ゆい。若い頃に日本で交際していたマレーシア人と結婚するために、周囲の反対を押し切って「かけおち」的に単身マレーシアへ渡る。今では旅行会社の社長、日本料理屋の社長、スナックのママという様々な顔を持つすごいお方。サラワク州の政府高官や実業界主要人物にも広く顔が知られており、通称「サラワクの母」と呼ばれている。マダム酒井が放つ空気は確かに「母」である。
森林局を訪問した我々は、立派な会議室に通されて、そこで森林局の方々から「熱帯林の現状」や「森林保全プロジェクト」などの話を聞いた。英語で。
…分かりません。
そんな不甲斐無い我々のために、マダム酒井は同時通訳をしてくれた。そのおかげで話の内容は大体理解することができた。
マジメに話を聞く一番左のメガネ
夕方からホテルに戻り、フリータイムになったので、前章で登場したF澤さんと、同部屋の高校生の相方と３人でクチンの街を散歩してみた。ちなみにツアー中は大体この３人でツルんでいる。
デパートに入って涼み、ついでに部屋で飲む用のビールを買う。街の中心には広大な川が流れていて、その川岸が公園になっている。陽が暮れたときのオレンジ色の空と川面に映る夕日のユラユラが、なんともいえない美しさを放っていた。
僕の手元の日記には、
「夕飯はタイ風しゃぶしゃぶ、おいしかった」
とある。タイ？ま、いっか。
食後、１０人ぐらいが集まり夜の公園で「ダンス」の練習をした。
ダンスというのは、後々に出てくる話だが、現地の大学を訪問するときに、マレーシアの大学生との交流の中で、日本文化を紹介するというプログラムのためのもの。何のダンスか、は後々詳しく話すとして、とりあえず練習が必要ということで夜の公園に集まっている。
ラジカセで音楽を流しながら、踊っている日本人の集団。
それは何だか宗教的な妖しさを放っており、通りかかるマレーシア人たちは「なんだ？なんだ？」と集まってきた。
それでも踊り続ける我々、負けません。
それも終わり、よっしゃー飲みいくかー！！という話になり、
若者が集ってそうなバーに入る。
店内は、大音量で音楽がガンガンというよりむしろドガーン！ドガーン！と流れていて、隣に座っているメンバーの話すら聞き取れないぐらい。
いや、これはないなぁ…(-。-)y-゜゜゜
とメンバー１５人ぐらいがみんな同じことを考えていて、一杯飲んだだけで店を後にした。
なかなか痛い経験であったが、これまた旅の醍醐味でもある。
つづく
2006年05月13日(土) 16:43:52 Modified by c037022g
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Uploaded by c037022g 2006年05月13日(土) 16:38:21
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