77 名前:車輪の国、悠久の少年少女 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2007/02/01(木) 11:35:50 ID:1Q6O70XV0
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ヒロインズの話は延々とイチャついてセクロスするだけなので割愛。
メインの法月編と番外編のえり編だけ書く。

【法月編】
本編での敵役、法月将臣の過去話。
特別高等人候補生の阿久津将臣は最終試験のためとある山村にやってくる。
厳しい山越えのため、山村に無事たどり着いたのは将臣と他の四人の候補生グループだけだった。
そこに試験監督官として現れたのは、アリィ・ルルリアント・法月。
異民の女性でありながら特別高等人にまで上り詰めた才女であり、冷酷で冷徹な魔女。
アリィはむさ苦しいという理由でさっさと四人グループの三人をその場で撃ち殺す。
残ったのは、将臣とグループのリーダーだった樋口三郎という青年の二人。
アリィは最終試験として、二人を山村にある学園に編入するように指示する。
その試験内容は、学園にただ一人いる被更正人の雑賀みぃなという少女を監督すること。
みぃなは「私生活を許されない義務」を負っていた。
彼女は常に周りの人を不快にさせないよう微笑みを絶やさず、また自らの意見や感情を述べることも許されていなかった。
彼女を監督するために、一緒の家に同居することになった将臣と三郎。
脳天気で楽天的な三郎と、冷静で合理的な考えをする将臣は正反対の性格をしていながら何故か馬が合い、次第に友情を深めていく。
三郎が特別高等人を目指すのは都会に残してきた彼女とその子供のため。
将臣が特別高等人を目指すのはこの社会のトップに立って腐った上の連中を駆逐するためだった。
また、みぃなの監督をしながら、将臣は彼女の豊かな感受性に次第に惹かれていく。
みぃなは、元々は由緒正しい神職の家系の出であり、正真正銘のお姫様であった。
しかし、しきたりばかりでがんじがらめの実家に嫌気がさし、彼女は家出を繰り返していた。
そしてスラムに行ったり世間で俗悪と言われるような詩を書いたりしていた。
そのため、実家の家名に泥を塗ったとして「私生活を許されない義務」を負わされ、山村に更正するまで閉じこめられていたのだ。

78 名前:車輪の国、悠久の少年少女 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2007/02/01(木) 11:38:10 ID:1Q6O70XV0
最下層出身でアル中の父親に怯えながら育った将臣とは全く反対の経歴を持つみぃな。
将臣はそんな彼女に嫉妬を覚えつつも、自分にはない魅力を感じる始めていた。
そんなある日、三郎が一人の赤ん坊を拾って帰ってくる。川辺に捨てられていたのだと言う。
将臣、三郎、みぃなの三人は赤ん坊に建という名前をつけ、自分たちの子として育てることに。
暫くは三人と建とで仲良く暮らし平和な日々が過ぎる。
将臣はみぃながちゃんと更正していると考えてアリィに義務解消を申し出る。
が、アリィはみぃなを殴り、それにちゃんと対応できなかったみぃなはまだ更正していないと突っぱねる。
さらに、将臣達に揺さぶりとして、秘密裏に学園の地下に監禁していた連続婦女暴行犯脱走したので気をつけろと言ってくる。
プライベートが存在せず常に監視されてるみぃなのため、将臣は彼女が早く義務を解消できるように特訓を申し出る。
しかし、何故かみぃなは余り乗り気ではなかった。
彼女は、義務が解消されてまた実家に戻って自由を奪われるよりも、この山村で将臣やみんなとこのまま暮らしたいと考えていたのだ。
そのことに戸惑いを覚え、またみぃなが将臣に隠れて詩を書いていたことを知った将臣は激怒。
将臣のことが好きだというみぃなを拒絶する。そこに、アリィから、将臣を自分の後継者としたいという誘いが来る。
将臣がアリィの夫として法月家に来るのなら今すぐにみぃなの義務を解消して、将臣を特別高等人にしてやると言う。
みぃなに嫌気がさしていた将臣はそれを承諾し、みぃなは義務が解消され都会へ連れ戻されることに。
どこか罪悪感を覚える将臣の元に、三郎が現れて将臣を叱責する。
三郎に怒鳴られ、自分が彼女に惚れていたことを自覚した将臣は彼女を取り戻しに州境へ。
そこでは、学園の地下から脱走したと言われていた犯罪者がみぃなを人質に取っていたが将臣はそれを撃破。
無事みぃなを救出して二人は結ばれることに。
四人が生きて村を出るにはアリィを抑えるしかないと悟った将臣達は学園に強襲をかける。
三郎の協力により、アリィをあと一歩まで追いつめるも、罠にかかり将臣は捕まってしまう。

79 名前:車輪の国、悠久の少年少女 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2007/02/01(木) 11:39:12 ID:1Q6O70XV0
わざわざ将臣とみぃなを引き合わせたのも、地下に閉じこめていた犯罪者を解き放ったのも、全てアリィの罠であった。
完全なる特別高等人になるために、愛を知って愛を失い、そこで始めて社会の忠実なる僕となる必要があったからだ
将臣、三郎、みぃなの三人は建を人質に取られ地下の独房に監禁される。
アリィはそこで執拗にみぃなに暴行を加え、愛する者が裏切る姿を将臣に見せようとする。
事実、お姫様同然に育ったみぃなは何週間にも及ぶ監禁生活に耐えられず少しずつ精神に異常をきたし始める。
以前脱走したとされるあの犯罪者を連れてきて、みぃなの前で撃ち殺すなど揺さぶりをかけ続けるアリィ。
みぃなの精神はもう限界だと感じた将臣と三郎は脱獄を計画する。
一カ所だけもろい地肌だった壁をスプーンで掘り続ける二人。
もう少しで隣のボイラー室へ通じるという時に、アリィが独房に突然やって来る。
脱出路が露見されそうになり、ここまでかと感じる将臣だったが、なんと一番弱っていた筈のみぃながアリィに反抗し始める。
みぃなは今までずっと壁に詩を書き続けていたのだ。アリィに止めろと言われても書くのを止めようとはしないみぃな。
今まで弱っていたように見えたのも、それは全て彼女が抱きかかえていた赤ん坊の建を庇うためだった。
この場で一番強かったのは、彼女だったのだ。
アリィはそれに酷く憤慨してみぃなを瀕死の状態にまで暴行を加えて去っていった。
彼女を少しでも疑った将臣はそれを恥じ、死にかけているみぃなを救うべく無我夢中で壁を掘り進む。
遂にボイラー室まで掘り進んだ時、そこにアリィがやって来る。
脱出路は既にバレており、壁の脆い地肌すらもアリィの罠であった。
わざと希望を見せ、それを挫くことで最後に絶望を与えることができるからだ。
が、将臣をそのことをちゃんと読んでいた。
以前アリィがみぃなの目の前で撃ち殺し、そのまま独房に放置していた犯罪者の死体に将臣は化けていたのだ。
背後を取った将臣は遂にアリィを捕らえることに成功する。

80 名前:車輪の国、悠久の少年少女 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2007/02/01(木) 11:48:01 ID:1Q6O70XV0
アリィを人質にとって州境に急ぐ将臣達。
みぃなは瀕死の状態で、すぐにでも医者に診せないと危険な状態だった。
しかし、州境には軍警察が大規模な包囲網を組んでいた。
異民出身のアリィを信用し切れず、政府の上層部が反乱を恐れて待機していたのだ。
投降して法月家の元に来るのならみぃなの命は保証するとアリィは将臣に提案する。
それに反し、三郎はここで諦めずに山越えしてみんなで逃げようと提案する。
しかし、最愛の人の命を天秤にかけ将臣は投降することを決意する。
三郎は将臣を罵倒し、みぃなは軍警察に預けられ、こうして阿久津将臣は法月将臣となった…。

それから――。
特別高等人になった法月は、みぃなと約束したみんなが住みやすい社会を作るため一心不乱に出世していった。
反対に三郎は革命家となり法月とは道を違え、最後には法月自身の手で三郎を殺すことに。
そして遂には、将臣、三郎、みぃな三人の子とも言える建が成長し、法月自身を倒して巣立っていった。
そのことにどこか満足感を覚える法月。最後にやり残したことを終えるために一人夜の町へと出向く。
財政難により、閉鎖されることになったとある強制収容所。
そこにいた囚人達は閉鎖に伴い毒ガスにより処理されることになっていた。
その囚人リストにある名前を発見したのは、建があの山村で法月を倒してすぐのことだった。
雑賀みぃな。最愛の彼女を今度こそ救うべく強制収容所に潜入する法月。
しかし、そこには大勢の警備員を引き連れた、老いたアリィの姿があった。
大昔の恋人のために現在の地位を捨てるのは馬鹿馬鹿しいぞと忠告するアリィ。
法月はそんな彼女に銃口を向けて静かに言う。
「…そこを退け豚共。私はこれから最愛の人を助けに行くのだ」
終わり。

81 名前:車輪の国、悠久の少年少女 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2007/02/01(木) 12:00:41 ID:1Q6O70XV0
【南雲えり編】
本編プロローグでいきなり死んだえりが、何故試験に遅れることになったのか。そのお話。
最終試験を受けるため、試験場の山村を目指して山越えをしていた候補生のえり。
だが、ちょっとした不注意で崖下に転落してしまう。そこを通りかかった青年、野島に助けられる。
足を挫いていたえりは、野島の治療を受けながら山小屋で休息を取っていた。
過去に亡くした弟の面影を野島に見たえりは彼に惹かれるも、彼の正体に気付きをその想いを断ち切る。
野島は麓の町で殺人を犯して山に逃げてきていた犯罪者だった。
会社にこき使われて過労死で死んでしまった姉の敵を討ったという野島。
野島はえりに、姉の遺骨を故郷の村に埋葬してくれるよう頼む。
だが、試験に遅刻する訳にはいかないえりはそのまま山小屋を去った。
しかし、えりは母親が死んだ時も、弟が死んだ時も、その死に目には会っていなかった。
特別高等人になるために脇目も振らずに努力していたからだ。その過去が罪悪感となってえりを苦しめる。
弟に似た野島を見捨てることができず山小屋に戻るも、そこでは駆けつけた警官に野島が逮捕されていた。
野島が隠し持っていた姉の遺骨を警官に没収されそうになった時、えりはとうとう見ていられなくなる。
発作的についその遺骨を自分の弟の遺骨だと偽って譲り受けてしまった。
野島の願いを叶えるため、えりは遅刻を覚悟で麓の村に行き、そこで野島の姉の遺骨を埋葬するのだった。
終わり。

※ちなみに、番外編のさらにそのおまけでギャグテイストの夢オチでならえりとのエロシーンは一応存在してる。

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