384 名前:Lunaris Filia:2017/05/06(土) 22:19:25.61 ID:/9zP3j8q0
Whirlpoolから発売された「Lunaris Filia 〜キスと契約と真紅の瞳〜」のあらすじ。


かつて私たちの世界とは異なる時空の「異世界」で、人間を吸血鬼に変化させる技術が開発された。
吸血鬼は吸血衝動に基いて周囲の人間の血を吸い、その人物を吸血鬼に変えてしまう。
人間を駆逐した彼らは、今度は同族同士で争い始め、自滅してしまった。
しかしフィリアという吸血鬼の少女は時空を超えて私たちの世界にやってきた。

今から五百年ほど前、フィリアは寂しさのあまり人間の血を吸って、眷属を増やしてしまった。
吸血鬼は人間の血を吸わないと生きていけないがゆえに、人間との軋轢を生み出してしまった。
人間側は「教会」を組織して、吸血鬼と立ち向かっていた。
フィリアは教会側につき、吸血鬼の暴走を食い止めようとした。

それから数百年ほど経った頃、ソウスケという少年が、シルヴィアという女吸血鬼と「仮契約」を結んだ。
(吸血鬼は長い年月を共に過ごす伴侶を選び、契約を結ぶことができた。)
その後彼は討伐隊の攻勢からシルヴィアを庇い、命を落とした。
シルヴィアは彼の魂を転生させて何時か再会すると誓いながら、長い眠りについた。
直後、フィリアが彼の遺骸のもとに訪れた。
彼女は吸血鬼と人間の共生を願っていたから、彼を蘇生させたうえで、好条件が揃う時まで彼を冬眠させた。

更に年月の経った現代。ソウスケは過去の記憶を封じられながら「聡介(そうすけ)」として目を覚ました。
彼は子供の頃に紫(ゆかり)という少女と知り合った。
彼女は実は吸血鬼であり、ある日無自覚のうちに彼の血を飲み、契約を結んでしまう。
しかし当人たちは契約を忘れて、普通の学園生活を送っていた。

聡介のもとにシルヴィアが転校生として現れたところで、物語は始まる。
もちろんシルヴィアは聡介の前世の仮契約を本式に改める心積もりでいたのだが、
既に紫が聡介と契約を結んでしまっているではないか!
重婚に憤るシルヴィアに対し、聡介の父・海次郎は勝負を持ちかけた――
期日までに聡介の心を惹けた女に、パートナーたる資格を与えよう、と。
シルヴィアや紫の他、聡介の義妹・真衣(まい)や先輩の花音(かのん)、
果てはシルヴィアの使い魔のメリスまでレースに参加して、聡介の周囲は騒がしくなった。

385 名前:Lunaris Filia:2017/05/06(土) 22:20:33.68 ID:/9zP3j8q0
さて現代の教会は吸血鬼に対するスタンスを巡って2つの派閥に分かれていた。
大部分は「共存派」であり、以前の過激な態度を改めて吸血鬼との共存を目指していた。
一方で共存に断固反対する者は「不平派」を組織して、共存派と対立していた。
不平派は聡介たちの競争を利用して教会内で勢力を伸ばそうと密かに企てていた。

聡介の選んだ相手によってシナリオが分岐する。

■シルヴィア編
不平派の工作員はシルヴィアに変装して吸血騒動を起こし、シルヴィアを貶めようと企てた。
時を同じくしてメリスが誘拐され、シルヴィアはメリスを探すために行方を晦ました。
しかし聡介たちは工作に惑わされることなく、犯人を捕らえることができた。

■紫編
紫は自分の吸血欲を疎んでいた。
教会の不平派は吸血欲を高める薬を「抗魔剤」と偽って紫に飲ませ、葛藤に付け入ろうとした。
果たして吸血欲に駆られた紫は、自己嫌悪に陥った末に失踪した。
聡介は紫が自殺を図っていたところを発見したのだが、頑なな紫を説得できずにいた。
そこへシルヴィアが割って入り、紫の前で彼の血を横取りしようと演技してみせた。
紫は思わずシルヴィアを制止してしまう。こうして紫は彼から血を吸って生きていくことを受容した。

■真衣編
真衣には退魔の能力が備わっていた。教会の不平派は真衣の血液から薬を作り、
花音を通してシルヴィアと紫に飲ませていた。
吸血鬼が退魔の力を受けると、魔力が下がってしまい、ひいては吸血衝動を抑えきれなくなってしまう。
聡介たちは真衣の血から薬を作って対応した。
※真衣の祖先がフィリアから血を授かったので、真衣にも異能が備わっている。

■メリス編
メリスは夢魔であったから、聡介に恋い焦がれれば焦がれるほど、夢を通して彼から精気を多く吸い取ってしまう。
メリスは彼をこれ以上衰弱させないために、教会に隔離してほしいと申し出た。
彼はシルヴィアや紫の助けを得て教会に忍び込み、メリスを説得して連れ戻した。
その後メリスは教会の助けによって精気の吸収を制御できるようになった。

386 名前:Lunaris Filia:2017/05/06(土) 22:20:53.33 ID:/9zP3j8q0
■花音編
花音の祖母・シスター有紗(ありさ)はふたりの関係に難色を示した。
教会において花音は名家出身の若手シスターとして期待を集めており、
一方で聡介は仮とはいえ吸血鬼と契約を結んでいた――
あまりにも境遇の異なる両名の婚姻を、教会内の一部勢力(特に不平派)は認めようとしなかった。
また有紗自身も彼の覚悟を見極めたいと考えていた。
花音と結婚するとはすなわち、次世代の教会を担うことなのだから。

そこで有紗はふたりの交際を禁止して花音を「許婚者」と無理やり結婚させる素振りを見せた。
聡介たちは芝居に騙されて式場に乗り込み、意思の堅固さを会衆に示した。
教会の過激派もふたりの仲を認めざるをえなくなった。めでたしめでたし。

■トゥルー
フィリアはこの世界に吸血鬼と人間の争いをもたらしてしまったことに責任を感じていた。
その罰として彼女は自分に孤独を強いていたから、今回の騒動も陰から見守り続けるつもりでいた。
しかし聡介は彼女の存在に気づき、好意を寄せた。
彼女は熱心に口説き落とされ、迷いながらも彼と生活するようになった。

さて吸血衝動は元々それ自体が意思と人格をもっており、
さらに吸血鬼各々のそれらが合一して総意「カルミタス」を遠隔的に形成していた。
カルミタスは擬人化された存在であり、吸血鬼を操って世界を滅ぼすべくフィリアの内に潜み続けていたのだが、
彼女の心が乱れた今を好機と捉え、本性を顕した。
シルヴィアや紫はカルミタスに影響されて吸血衝動を亢進させてしまった。
フィリアはシルヴィアや紫から吸血衝動の源を取り去った後、自害しようとするも、聡介に阻止された。
フィリアは我を忘れて彼の血を吸ってしまった。聡介はフィリアの夢の中に入り込み、彼女と契約を結んだ。
ふたりは契約によって力を得て、カルミタスを倒した。こうして吸血衝動は完全に消滅した。
(難解な筋書きであるが……自由意志に基づく契約の高潔さが原始的な情欲に勝った、ということか。)


あらすじは以上です。

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