多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

物語り

あらすじ

ヒューリート・サーガ(1)

灯りの灯された洞窟の中で虹色の肉塊がもぞもぞ蠢いていた。肉塊の名をヌアランダーラといい、
もぞもぞ蠢いているのはある大切なことをするためだった。それは自分の肉の一部を切り離し、
新しい生き物を作り出すための『株分け』という行動だった。
ここ七日間、ヌアランダーラはずっとそのための努力を続けやっと新しい『株』が生まれそうだった。
そこに外から前に作った『株』の一つであるゾア・グリート?が入ってきた。
ゾア・グリートは両目の瞳の色が違う少年で、ヌアランダーラの中の人が昔考えた物語の主人公を
模して創り上げられている。ゾア・グリートは慌てている様子だった。
ヌアランダーラは『株分け』作業をしながら彼の話を聞いた。
彼の話によるとヌアランダーラが生んできた株がある者によって殺されているという。
『株』殺しの名前はタイガーリリィ?。タイガーリリィもまた、ヌアランダーラの『株』の一人。
ゾアの話によれば既に10人の『株』が殺されている。これを聞いてヌアランダーラは怒り心頭に達した。
『株』は我が子のような愛しい存在だが、他の株を殺すのは許せない。
怒りをつのらせたヌアランダーラは新しい『株』に力と怨念を込めた。そして数分後
新しい『株』が誕生した。ヌアランダーラはまたしても昔考えた話の登場人物の名を与えた。
その名はヒューリート。義憤を胸に、愛と正義のために戦う剣士である。

ヒューリート・サーガ(2)

ヌアランダーラは生まれたばかりの素っ裸のヒューリートに洞窟に溜め込んでいた武装の一部を与えた。
『株』には生まれつき新たな人格とか精神が込められているのだが、生まれたばかりだと
やっぱりいろいろ慣れない所があるので服や革鎧を着る時はゾア・グリートの助けを借りた。
「で、一番重要なのが、これだ。」ヌアランダーラは肉塊の内側に収納していた腕の一つで
傍らにあった剣を持ち、ヒューリートに差し出した。
ファランクスカリバー?……お前のために用意していたんだ。
お前はこれを使い、タイガーリリィを倒せ。本当はこんな遣い方をさせたくはなかったが……
でも、もし万が一、タイガーリリィに正当な理由があったなら、ここに連れて来てくれないか。」
「わかったけど、剣の名前変えていい?」これがヒューリートが最初に発した言葉となった。
ヌアランダーラはゾア・グリートにヒューリートと同伴することを命じ、こうして二人の旅が始まった。
愛くるしさと同時に魔性を持つ亜羆が生い茂る洞窟を抜け、二人はまず最寄の都市グリザンを訪れる。

ヒューリート・サーガ(3)

グリザンが近づくとゾア・グリートは眼帯を左目にはめた。
理由を問うと、「両目の色が違うと必要以上に目立つから」との事。
眼帯も眼帯なりに目立つのではと言うと、このあたりで戦いがあり、片目や他の部位を
失った人は珍しくないという答えが返ってきた。それにゾア・グリートは眼帯という
ファッションをけっこう気に入っているようである。
着いたグリザンは多くの戦士や兵士、傭兵で賑わっていた。でも数が多ければその分、
ごろつきなような連中も現れやすくなるのか、ヒューリートの視線の先で
紫のフードをかぶった女性が3人の男によって路地裏に引きずられていった。
だが、背の低いゾア・グリートには人ごみが邪魔になって見えなかったらしい。
何のことかと訝しがるゾア・グリートをおいて、人ごみの隙間をすり抜けて
ヒューリートは思わずそこに駆け込み3人の男に挑みかかる。だが、
慣れない体と戦い方ではさすがに敵わず、逆にぶちのめされてしまった。
目が覚めるとヒューリートは薄暗い牢屋にいた。

ヒューリート・サーガ(4)

ゾア・グリートは突然周囲が騒がしくなったのを見て何事かと思った。
人込みに裂け目が生まれ、そこを馬に乗った衛兵たちが通ってくる。
その場から離れようとする人々と逆に寄ってこようとする野次馬連中に
もみくちゃにされ目が回りそうになったが、結果として列の前に押し出された
ゾア・グリートは何が起こっているのかを理解した。
体中に生傷と痣ができ、気を失っているところを縄で縛られ官憲にしょっぴかれる
ヒューリート…彼は早々に問題を起こしてくれたのだ。
ゾア・グリートは状況を理解するとその場を離れた。向かう先は街の名士
ラージネル・エイドール?の館。彼はヌアランダーラの『株』のひとりであり、
本当の名はR・サーティーンといった。彼は名前を変え、都市グリザンで商人として
成功し大きな力をつけた。そして他の『株』たちの生活や活動を援助し、
ヌアランダーラが身を隠す洞窟への窓口にもなっている。
当初はヒューリートに街のことを教えて回ってから行く予定だったが、
こうなったら仕方がない。すぐにラージネルの館に向かい、このことを知らさねばならない。
タグ

関連リンク

其の他のリンク

アマゾンアソシエイト

管理人連絡先

amogaataあっとまーくyahoo.co.jp

紹介サイト


メンバーのみ編集できます

メンバー募集!