魔王ベルグ＝ベアリス

平たい大地の時代に強大な力と権勢をほこった魔王。
しかし妖槍イィクスカリヴェルを求め、手にしたときから
ベルグ＝ベアリスの没落が始まった。

魔王ベルグ＝ベアリスの人生
- 不遇な少年時代
- 王都からの使者
- 学生時代
- 植物淵『紀狂』での戦闘に参加
- 妖槍イィクスカリヴェル入手
- 『蹂躙の双姫』の片割れタリニアを殺す。
- 魔王ベアリス、妖槍イィクスカリヴェルに見捨てられ時を失う。
- 魔王ベルグ＝ベアリスの魂は人形に封じられ元魔王・ベルグ＝ベアリスとして生まれ変わる。
- 精霊バフィリョースに誘拐される。
- 元魔王ベルグ＝ベアリスの焼却
魔王ベルグ＝ベアリスを題材とする作品

魔王ベルグ＝ベアリスの人生

不遇な少年時代

ベアリスは家から少し離れた丘の上で「１９次元に住む真っ赤な羽虫おばさん」
からのメッセージを受け取るのが日課な"少し変わった少年〟にすぎなかったのだが
…ベルグ・ア・フィリスの悪ノリによって人生とかが滅茶苦茶になってしまった犠牲者といえよう。

少年時代のベアリスはアヴロニア辺境の小村で暮らしていた。
家庭環境は良くなかったらしい。

ベアリスは両親を人間に殺されていた。
その人間は後に魔法使いとして大成した。

両親の死後、ベアリスは伯父の家に引き取られたが、そこで虐待を受けていた。

王都からの使者

ベルグ・ア・フィリスからの干渉を受け始めてから一年後、
彼の人生にひとつの転機が訪れる。アヴロニアの王都から
使者が訪れ、ベアリスを永命体として迎えたのである。

しかし、それはベルグ・ア・フィリスの企みであった。

実際のところベアリスは「永命者」ではなく、他のアヴロニア国民の多くと同じく
ありふれた「定命者」に過ぎなかった。しかし本人はそれに気付くことのないまま、
使者に連れられ、伯父一家の虐待から開放される喜びを噛み締めながら王都に向かうことになる。

学生時代

王都には種族を主導するべき存在とされる永命者のための学院がある。
ベアリスはここで学ぶことになった。ベアリスと同期で入学した者には
ネーベロン(のちの魔王ネビロン)やベアリスの「遺品」となる
妖槍イィクスカリヴェルを受け継ぐことになるブリシュールがいる。

ベアリス達が学院に入学して一年後から、
彼等は一般の(定命者の)学生とともに学ぶことになった。
あの食わせ者の学長の言によれば「アヴロノ族の導き手たる永命者は
導かれる立場の定命者と触れあい理解しあうべきだ。」とのことだが・・・

植物淵『紀狂』での戦闘に参加

ベアリスが２５歳のときに勃発した『紀狂』での戦。
植物淵のひとつである魔境『紀狂』で、ベアリスが属する部隊は
魔路神群の女神マーナータール率いる戦士集団と交戦した。
この戦いで部隊は大打撃を受け、永命体の指揮官も重傷を負い、死の危機にあった。
そのとき指揮官の副官であったベアリスに、あの言理の妖精が語りかけた。

言理の妖精が語りかけたのは誘惑の言葉であった。
指揮官アルメソフェトはこのままでは死ぬ。
貴重な永命者の命が失われてしまう。
だったらその『命』、お前が受け継いだらどうだ、と。
確かにベルグ・ア・フィリスの力ならそれを可能にできるだろう。
だがベアリスにはそれが『継承』ではなく『強奪』であることが
わかっていた。しかし指揮官の『命』を得ることさえできれば
本物の永命者になれる。そしてベアリスの年齢は２５に達していた。
ほどなくして成長が終わり、老化が始まりだす時期である。
ベルグ・ア・フィリスは畳み掛けるように言う。
このまま体が衰えて、偽永命者の箔がはがれてしまってもいいのか？
本当は定命者であることが露見して、これまで積み上げた名誉も実績も失って
故郷に追い返されたお前を見る伯父一家がどんな愉快な薄ら笑いを浮かべるか
想像してみるがいい・・・

妖槍イィクスカリヴェル入手

『蹂躙の双姫』の片割れタリニアを殺す。

『蹂躙の双姫』は魔王ベルグ＝ベアリスのライバルであった。
ベアリスは双姫のうち、妹であるタリニアを殺すことに成功した。

魔王ベアリス、妖槍イィクスカリヴェルに見捨てられ時を失う。

魔王ベルグ＝ベアリスの魂は人形に封じられ元魔王・ベルグ＝ベアリスとして生まれ変わる。

精霊バフィリョースに誘拐される。

元魔王ベルグ＝ベアリスの焼却

かつて魔王ベアリスが殺し逃した蹂躙の双姫の姉コルニアは、のちに時を失い人形に魂を封じられたベルグ＝ベアリス
に近づいて持ち去り、焼却した。妹を殺された恨みはそれほどのものだったのである。