多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

物語り

1

それは日も昇りきらぬ早朝のこと。
社から本殿へと繋がる渡り廊下から外を見ると、白い霞みがゆっくりと消えていくのが見られる。
―――鋸山の山麓に位置する竜神の社では巫女衆に禊を課していない。
ケガレを清めるという考え方は東方大陸独自のものであるが、大海を隔てた本大陸にあるこの祖国にもその風習は伝わっている。
東方信仰―――浅見流?の流れを組む竜神信教もまた「ケ」や「ハレ」といった概念を持ち合わせるが、精神性を重んじる傾向があり、禊や清め、払いなどが実践されることは少ない。
しかし、西洋的志向を強く残すこの社の中で真っ先に起き出し、本殿の東、礼水殿で禊を行う少女がいる。
少女に名前は無い。竜神信教が第一神、界竜ファーゾナーに仕えることを決定された時より、【界竜の巫女】としての生を与えられた少女から名前は消滅した。
黒色の簡易礼装に身を包んだ巫女は長い回廊を進む。真夏の朝、爽やかな風が吹き込み、少女の細い黒髪が肩のあたりでたなびく。
わき目も振らずに真っ直ぐに進む彼女が、ふと何かに気を取られたように横を向いた。
白い霞みがかかり遮られていた視界が開き、社の奥に広がる広大な荒野が眼に映る。
薄く砂塵を吹き上げる広漠な荒野の中央に、奇妙な痕跡がある。
荒野を真っ直ぐに横断する、巨大な溝。
途方も無く巨大な窪みは、まるで馬鹿でかい鉄球を転がしたようである。
視界の端から端へ、地平線の彼方へ何処までも続くこの溝は、大陸のほぼ全土に広がっているゼオート神話?の神、球神ドルネスタンルフが通った跡だと云われている。
祖国は本大陸でも少数派である非ゼオーティア教圏の国家である。
竜神信教の教義はゼオートの教え―――引いては大神院の意向に敵対するものではないが、周辺諸国からの反発は避けられない。総本山たる【御社】の存続も危ぶまれているというのが現状だった。
少女はこの巨大な跡―――ラバルバーと呼ばれるそれを見る度に、複雑な気分に陥る。 彼女は神を信じ敬い、そして主神、界竜の巫女たる自分に向けられる信頼に応える為には努力を惜しまない。 強烈な責任感と巫女としての自負、そして信仰心が彼女の強靭な精神を構成する主要な要素だ。
しかし現実は暗い。 ゼオーティア教圏が主張する聖地や罪の教えの拡大解釈は留まる事を知らず、竜神信教に対する攻撃は勢いを増すばかりだ。
かの教義を支える根幹の一つであるこの【跡】を見るたび、彼女の心はささくれ立つのだ。 憎しみという【醜さ】を良しとしない彼女は溢れ出そうになる感情と、煮え立つような想いを押し隠そうと足掻くはめになる。
竜神の教えは、ゼオートの神々の教えを否定しない。 彼女が竜神を信じるならば、ゼオートの教えを憎んではならない。
頭で理解してはいても、感情は云う事を聞かない。 濁った泥のような感情が胸の奥に沈殿していく。
ふうと息を吐き、界竜の巫女は本殿に目を向けた。彼女が禊を行うのは、こういった自分の感情を自覚しているからだった。
―――この醜い思考を、水とともに洗い流す。
気持ちを鎮め心機を一転させるため、界竜の巫女は本殿を通り、礼水殿へと向かった。

2

その噂が界竜の巫女の巫女の耳に入ったのは、【視伝の儀?】の為の予備稽古を後輩の巫女につけている時であった。
竜神信教において「巫女」と呼称される人間は九人しかいない。
すなわち、教義に掲げられた九の創生竜に一人ずつ仕える一位から九位までの巫女である。
その中で一位に列せられる界竜の巫女はその日、竜神の社の一つである竜奉殿で四位の巫女―――威力竜の巫女に付きっ切りだった。
先日起きたある凶事により、不幸にも四位の巫女は竜神の下へ召された。そのため、遥か東亜の大陸より選抜されてきた数多くの巫女候補生の中から新たな四位の巫女が選ばれる事になったのだ。
九頭竜の巫女着任の儀式はこれもまた故あって難航し、界竜の巫女の頭を痛くさせたのだが、なんとか一人の少女が巫女として着任し事態は収まった。
だが、界竜の巫女にとって本当に頭が痛いのはその後だった。 新たに着任した巫女は候補生、つまりは見習として教義や竜学、礼儀作法から他宗教の神話の概容、この【祖国】の言語など様々な事柄を修めていたが、儀式や託宣など様々な「お役目」の仔細は巫女たちが口伝で伝えなくてはならない。
更には、【竜の予言】を巫女の名において伝える【視伝の儀】は夏至に行われる。今は夏も盛り、儀式は間近であった。
そこで巫女長たる界竜の巫女が直々に威力竜の巫女に儀式の手順を教えているのである。
そこで界竜の巫女はまたしても骨を折る事になった。
鋸山脈(別名ヴーアミタドレス山脈?)の中腹には大竜院―――九位の竜の祭壇があり、そこから山麓に連なるようにしてそれぞれの竜の社が存在する。
九つの竜の社。 山から這い出す竜のようにも見えるその神宮群こそが竜神信教総本山【九頭竜院?】である。
現在界竜の巫女が寝起きし、務めを果たしているのは一位の竜の祭壇を擁する【竜奉院?】である。この社は全ての社の中で最も大きく、また一般の信者に公開されているのもこの場所である。
その中央には儀式・儀礼が行われる【開伝の間】がその威容を見せ付けている。石造りの床には九の創生竜の絵が刻まれ、九人の巫女は大勢の信者の前で舞い、詠い、託宣を告げる。
今回の【視伝の儀】もまたこの【開伝の間】で行われるわけだが、この儀式は九人の巫女全員で行われる。 竜導師が聖円を回し、巫女が舞い、祝詞を上げ、託宣を下すという定型のパターンなのだが、その時の舞いの手順がややこしい上に引っ切り無しに巫女同士で立ち位置を変えるので、本来ならば全員で行うべき稽古なのである。
だが折悪く他の巫女は遠方に出払っており、戻るのは儀式の数日前だという。
それではとても間に合わないと、界竜の巫女は身振り手振りを交えながら威力竜の巫女に舞いを教えるのだった。

2・2

「一位様、聞きましたか」
「・・・・・・何をです」
身が入っていないと活を入れようかと思うくらい浮ついた威力竜の巫女を、界竜の巫女はじとりと見据えた。
大の男が逃げ出すその眼光を、しかし威力竜の巫女は軽く受け流す。何を考えているのか分からない微笑みは薄く、何かの皮を顔に張り付けてでもいるようだ、と界竜の巫女は思う。
「土竜の噂です。噂」
「土竜?」
はてな、と界竜の巫女はいぶかしんだ。【土】という概念と関連付けされる竜は多くいるが、その多くは寒冷な大陸東部にはいない筈である。
今は夏とはいえ、棲家を変えることは竜にとって生命を移す事だ。この近辺で土竜が現れるはずが無い。
そんなこと、竜神の巫女ならば理解している筈だが―――
「ああ、違うんです。これが、土竜神とかいうのらしくて―――」
「土竜神(ラバルバー)?」
異教の神の名が出てきたことに界竜の巫女は戸惑い、そして眉を顰めた。
土竜神、というのはゼオーティア教圏では有名な神格で、かの球神の眷属ラバルバーが西の無鱗王?の剥落した鱗の魔力によって竜となった存在である。
つまりは、ゼオートの神話における竜神信仰であり、かの竜神を信奉する者たちにとっては竜神信教は歓迎すべき隣人となる。
こちらにとってもそれは望ましい事であり、こちらが相手側に好意的な接触を行う時、ラバルバーは必ずといっていいほどよく引き合いに出される。
「その、ラバルバーが、何か?」
「あ、はい。 えっとですね。 九位様が、見たそうです」
「何をですか」
「ええですから土竜神を」
「は?」
「ですから、土竜神、を」
界竜の巫女は眉根を寄せて人差し指で眉間を押さえた。
「また、あの娘は―――」
「いや、九位様は第一発見者で!」
え? と界竜の巫女が疑問を提示する前に、威力竜の巫女は噂の内容を簡潔に説明した。
曰く。
荒野の【跡】が深夜になると起き上がる―――言葉にすると怪談じみているが、目撃した神官や衛兵が多数いるというのだからその信憑性は高い。
何故それほどの大事になっているのに自分の耳に入っていないのか。
考えて、すぐさま気付く。 
恐らく、導師の緘口令が布かれている。
あの男は若年ゆえに大神院に対する敵意は長老たちより強い。なまじ被害を直撃させられた世代であるため、教義そのものに反していようがゼオートの神話に連なるものは全て切り捨てようとしているきらいがある。
今回の件もそれだ。
あの竜導師長はゼオートの教義を認めたがらない。あちら側の神が現れた、などと、例えそれが竜であっても許しがたいことには違いないのだろう。
なるほど、と納得する。
「どうもこの噂、拗れそうですね」
「?」
わかっているのかいないのか、読めない表情で威力竜の巫女は小首を傾げた。

2・3

その後も中々演舞に身の入らない威力竜の巫女の指導を続けたが、
最早日も暮れ、今日の稽古もここまでと、一方的に打ち切った一位は人気の無い廊下にいた。
いつも通り静かな足音にも僅かな苛立ちが込められている。
その原因は、威力竜の巫女の稽古中に聞いた「深夜に目撃される土竜神(ラバルバー)」の噂である。
他の巫女はゼオートの教義云々に対しては(比較的)受け入れているが、全ての巫女を統べる界竜の巫女は違う。
周囲をゼオーティア教圏に囲まれた祖国―――正確には竜神教に対する反発や迫害は日に日に大きくなっているのだ。それ故に、紀元神群(ゼオート)の噂や話題には敏感になってしまい、焦燥、憎悪、嫉妬、憤怒、嫌悪感とも呼び難い暗い情動が胸を走る。
誰もいないのが幸いなことだが、「私は今怒っている」という空気を垂れ流しながら黙々と歩みを続ける。
そう、こんな処には誰も居ない

            そして影は嘲笑った―――
「―――――――?」

ふと、視界の隅に人影が映り、振り返るが―――やはり誰も居ない。
この世の全てが死滅し、この廊下だけが世界の全てなのでは、と錯覚させる様な清浄/正常な空気。視線の先には一点の穢れも無い白く、白い漆喰の壁のみが存在を主張する。
いつも通り、何の異常も無い。だが、何故か、言い知れぬ不安が、界竜の巫女の心を揺るがすのだった。

2・4

草木が眠り黒猫も目覚めて遠吠えを上げる、ニ錘半月・新月幽半の晩。
雲ひとつ無い夜空を支配するのは紅く煌く星の群。
社の者が皆寝静まった頃、界竜の巫女は一人本殿と【面の社】を繋ぐ渡り廊下を訪れていた。
一つの月光と半分の霊光が大地を照らし、浮かび上がるのは淡く輝く「通り道」。 幽月の光は霊質そのものを照らし上げ、球神の通り道が確かにそれなりの霊地であることを証明している。
深く刻まれた溝からは青白い光が発せられており、見ようによっては巨大な竜が横たわっているようにも見える。
なるほど、と納得して界竜の巫女は唇を噛んだ。 幽玄の虚影をこの目で見たのは初めてだが、確かにこれならばあのような噂が立ってもおかしくは無い。
しかし、噂はこの現象から一歩踏み込んだ内容である。この青白い光の帯が起き上がらなくては、噂が嘘か真かは確かめられない。
界竜の巫女はまるでそうすれば光の帯が怯えて起き上がるのだというように鋭い眼光で睨みつけた。
一分、二分と時が経ち、さすがに眠気を隠せなくなってくると、逆に界竜の巫女の心はいよいよもって集中力を増していく。
元来のものかその重責ゆえか、彼女は逆境でこそ意欲を増す性向をしている。眠気というのは精神を鈍磨させるものであるが、それを自覚する事によって逆に精神を鋭敏に研ぎ澄ませて行く彼女は、やはり紛れも無い一位の巫女である。
喉の奥からこみ上げるものがあり、小さな口を限界まで開く。あくびを手で隠しもしないのは彼女にとっては常に無い事だが、人目も無い今は些細な事だ。
「お前さん、のどちんこでかいなあ。 胸は無いのに」
「っ!?」
目を見開き、あたりを見回す。 周囲に気配は無い。 しかしたった今、確かに界竜の巫女は男の声を聞いていた。
「何者ですっ!!?」
「おーおーそうカッカしなさんな。 私は別に怪しいものじゃあないよ」
声はすれども姿は見えない。 魔術師の類かとも考えたが、魔術師封じの結界を破って侵入してきたとすればそれは相当の大魔術師に当たる。 まさか、と最悪の展開を危惧し、界竜の巫女は拳を固めて――――

「まあ、落ち着け巫女さんよ。  まずは一杯、酒でもどうだい」
と。 界竜の巫女はその異変に気付いた。
眼前、月明かりに照らされた大地の溝。 その中からゆっくりと身を起こしているのは、紛れも無く・・・・・・

「土竜神?!」
伝承に語られる、大地の竜神であった。

2・5

「つまり、あなたは土竜神?などではない、と?」
「然り。 んな大層なもんじゃないよ」
言いつつ、長くのたうつ半透明の(というよりもその姿は大蛇に喩えるのが適当だろうか)は
界竜の巫女が渋々ながら用意した杯を傾けた。
手足の無い土竜はその扁平な頭部の脇から生えた長い髭を器用に動かして酒を杯に注ぎ、
お前も一杯どうだ、とばかりに巫女に突き出してくる。
いただきます、と杯を持ち上げる界竜の巫女。実のところ酒はあまり得意でないのだが、
しかし付き合い程度には嗜んでいる。仮にも神に対する礼として、杯を受ける巫女であった。
「竜脈っつってなあ。 まあ古い本物の神さんが創った、【大いなる力】ってやつの宿った道筋のことよ。
それに宿った精霊とか、意思とか、魔力とか、まあ、そんなようわからんものの塊がわしよ。
実のところ、自分でも自分の正体がなんなのか、はっきりせん」
「ならば、神でないという証明にはならないのでは」
「いや。違う」
巫女の懐疑に、しかし明確に否定を返す竜。こちらを覗く茶色の瞳が、どこかで見たような気がして、界竜の巫女は
ふと違和感に捕らえられた。
妙な感覚はだがすぐに雲散してしまう。とっかかりのつかめぬまま、思考は流れてしまう。
「何故っていやあ、わしは本物の神様を知っておるからの。
あの神様が広く古い神話のまあるい神様だったのか、それとも路と川の行く末を支配する北の神様だったのか、
わしにはわからん。
けどな。ずうっとむかし、わしの上をたーくさん通っておった力あるお方。
あの、わしの頭のてっぺんをぐるぐる引っ掻き回すような恐ろしさを持ったあの気配こそは、
間違いなく神様なんじゃよ。 わしにゃあわかる。
自分と明らかに違うものなら、誰だってそうだと区別が付くじゃろう。
劣ったものと優れたものがあって、両方が本物だと間違われていたら、
真偽の程なんて本人たちには即座にわかりそうなもんだろうがよぅ。
なあ、界竜の巫女よ。 お前さんにならわかるだろう?
なんせ、お前さんは竜神の巫女の中で唯一の【偽者】なんだからなぁ」
「っ!?」
なぜ、と口に出そうとして、界竜の巫女は思わず口を押さえた。
巫女が長年の間ずっとひた隠しにしてきた疑心。
それがふたたび頭をもたげたと思った矢先。
思わぬところから、その事実は突きつけられた。
「や、はり・・・・」
そうなのですか。
界竜の巫女は、静かに嘆息した。
「なんじゃ? お前さん、まさかわかっておらなんだか?」
「いいえ。・・・・・・・薄々とは」
暫し項垂れ、界竜の巫女はそっと面を上げる。その顔には、静かな諦めがあった。

2・6


それを奇妙と感じたのは何時が初めてだっただろう。
浅見の修練場でたった一人だけ個別の指導を受けることが決まった時だろうか。
あるいは、たった一人だけ、【竜覚】の演技指導を受けることが決まった時だろうか。
それとも、先代の界竜の巫女の持つ【武】が自分のそれと異なることに気付いた時が、決定的だったのだろうか。
竜神信教第一位の巫女、界竜の巫女の担う役割は、他の巫女たちとは趣を異とする。
第一位なる竜神、界竜ファーゾナーより【武】を賜り、全ての竜とその眷属らを守護することを宿命付けられた絶対の武力。
竜神信教の力を確かなものにしている、揺ぎ無い戦力。
それが、界竜の巫女という役割である。

竜神信教全てのものが頼みとし、絶対的な崇拝と尊敬を受ける、【武】。
しかし、と幼少時、まだただの少女であった界竜の巫女は思った。
その【武】とは果たして何なのか。
自分の持つ【鉄塊之武?】は先代の巫女の【香炎之武?】とはまるで違っていた。
専任教官には、界竜は当代の巫女によってお与えになる【武】を変えられるのだと教えてくれた。
個人の資質に合わせた力を授けるのだと。
しかし、それでも彼女の心には疑心が付きまとった。
彼女が持つ【武】は、彼女が竜神信教の者に誘われ、両親に浅見の社に送り出される前よりあったものだ。
そして、幾人かの巫女見習いたちが兆候を見せつつある中、未だ竜覚の前兆すら見えぬ彼女は決して抱いてはならぬ疑いを抱いてしまった。
界竜など、本当にいるのだろうか。
自分は、居もしないものと、無理やりに同調している振りを仕込まれているだけではないのか。
周囲の大人たちは何も言ってくれなかった。
疑心を表に出すなどとてもできなかった。
巫女就任の儀の日、同期の巫女たちが【竜覚】を果たしていく中、自分だけがそれをできず、
しかしあっけなく彼女は界竜の巫女に選ばれた。

その時、なんとはなしに理解したのだ。
界竜の巫女とは、すなわち【武】の所有者にあたえられる照合なのだ。
そして、おそらく【武】というのは。


「まあ、単なる異能、ということじゃの」
あっけらかんと土竜が結論を下すと、界竜の巫女は眉を顰めて言うのである。
「これは、神の不在証明にはなりえませんよね?」
「あたりまえじゃばかもの。 おぬし案外頭悪いの」
頭に青筋が浮く界竜の巫女である。

「感知できぬから居らぬ、力を授けてくれんから居らぬ、では世界は居ぬ神だらけじゃわい。
本来、神などなにもしてくれんものじゃよ」
「ですが、私は【竜覚】ができません」
「そりゃおぬしが未熟なだけじゃ」
ばきり、と凄い音を立てて割れた杯を見やりつつ、土竜は平然と続ける。
「というか、歴代の界竜の巫女全てが、じゃな」
「手に余る、というのですか。 大御主との同調は」
「平たく言うと、そうじゃ」
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