ピンポンおじさん

くだらない話

おじさんはバスに乗ったことがありませんでした。でも今日はバスに乗って用事を済ませなければなりません。恐る恐るバスに乗りました。乗る時は切符を取って乗ると聞いていたので何事も無く乗ることが出来ました。降りる時は『「次は停車」のボタンを押したらピンポンと音がしてバスが停まる。運転手に運賃を払って降りるんだ。』と聞いていました。でも不安でした。

バスは順調に進んで行きました。どうやって降りるの観察しているとみんな『次は停車』のボタンでピンポンと音を鳴らしてバス止めています。バスが停まるとドアが開いて降りられるようです。

おじさんは『そうかピンポン鳴らせばいいんだな。』と思いました。バスは順調に進んでいきました。

おじさんの降りるバス停が近づきました。おじさんは『次は停車』のボタンを押しました。ところがピンポン鳴りません。おじさんは降りられないと蒼くなりました。そうです、もう別の人が『次は停車』のボタンを押していたのです。

蒼くなったおじさんは運転手のそばまで急いでゆきました。そして、運転手の耳元で
おじさん『ピンポン、ピンポン』と自分で一生懸命何回も言いました。

どこかで聞いた話
2005年10月20日(木) 17:59:16 Modified by macal07




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