湾岸戦争症候群

概要

別名、ガルフ・ウォー・シンドローム(Gulf War Syndrome)。
湾岸戦争に従軍した兵士に見られる、頭痛・記憶喪失・関節痛・発疹・呼吸困難・下痢・疲労・鬱状態などの諸症状の総称。アメリカでは、湾岸戦争に従軍した約70万人の兵士のうち約8万人が発症しているといわれている。
その原因として、大統領諮問委員会では、有機リン系を含む殺虫剤，化学兵器，生物兵器，ピリドスティグミン・プロマイド(未公認の対化学兵器予防薬)，伝染病，劣化ウラン弾，油田の炎の煙，石油製品，精神的・生理的ストレスなどが挙げられたが、いずれも病因として認定されておらず、いかなる保障も行われていない。

MGS1

リキッド・スネークは、1991年の湾岸戦争で、軍は極秘裏にソルジャー遺伝子を兵士に注入し、そのことにより副作用として帰還兵の間で問題になっている『湾岸戦争症候群(ガルフ・ウォー・シンドローム)』を発症していたと明かす。また、帰還兵の家族で起こっている『ガルフ・ウォー・ベイビー』こそ、ソリッド・スネークやリキッド・スネーク達の最初の兄弟であると語る。

湾岸戦争症候群の架空の真相について、『ハイパープレイステーション』1997年10月号(ソニー・マガジンズ)のコラムの中で、小島監督は"『METAL GEAR　SOLID』では、湾岸戦争の架空の真相を提示することで、この問題に対しての関心を少しでも広めたいと思っている。近代戦争の傷跡は、人の心だけでなく、遺伝子にも影響を残す。ヒロシマ，ナガサキの原爆やベトナムでの枯葉剤など、その痛みや悲しみは一代で終わることはない。戦争は人の未来をも奪う。そのあたりを『METAL GEAR SOLID』では表現できればと思う"と執筆している。