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ドミナント戦略【dominant Policy】

1.ドミナント戦略とは
 ドミナント(dominant)は、「支配的な」「優勢な」「優位に立つ」という意味を持つ言葉です。小売業がチェーン展開をする場合に、地域を特定し、その特定地域内に集中した店舗展開を行うことで経営効率を高める一方で、地域内でのシェアを拡大し、他小売業の優位に立つことを狙う戦略をドミナント戦略といいます。ここで、集中して多店舗展開を行う対象となる地域をドミナントエリアと呼びます。
 ドミナント戦略の代表例として、コンビニエンスストアをあげることができます。例えば、セブン-イレブン・ジャパンは、2005年5月末で業界No.1 の10,859店を擁していますが、その出店エリアは、47都道府県中、32都道府県にしかすぎず、北陸三県や四国には店舗展開をしていません。しかし、出店している都道府県のほとんどで100店以上を展開しています。さらに付言すれば、コンビエンスストアのドミナント戦略では、都道府県といった広域を単位とするのではなく、区町村といった狭い範囲をドミナントエリアとして設定しています。

2.効率面でメリット
 ドミナント戦略には、つぎのような効率面でのメリットがあります。まず、ドミナントエリアの持つ商圏特性をもとにセグメント化し、そのセグメントごとに適正な店舗モデルを準備することにより、出店計画を効率化することができます。また、配送センターを基点に一定の距離に出店していることにより、効率的な配送ルートが設定できるため、物流費の削減効果が得られます。この他にも、チェーン店の経営指導にあたるスーパーバイザーも効率よく個店を巡回でき、指導するための時間をより長く確保することができます。広告宣伝も全国規模でなく、出店している地域に絞って行うことができるため、広告宣伝費も削減することができます。また、集中出店している地域での知名度が高くなり、同時に競合の出店意欲を抑える効果も期待できます。
 しかし、近年では、出店する魅力度の高い地域を巡る出店競争が激化しており、コンビニの隣にコンビニがあるといった状況も生まれています。ドミナント戦略の基本は、出店エリアでのお客様への価値提供にあります。これからは、こうした自社都合や業界競争優先のドミナント合戦ではなく、エリアの特性を的確に読み取り、それをお客様の価値実現を支援する品揃えや売り方、売場づくりへと変換する力が戦略成否の鍵を握ると考えられます。

J-marketing.net
2007年02月21日(水) 13:39:13 Modified by mizunobara




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