447 :名無しさん@ビンキー:2010/04/18(日) 21:39:30 0
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そこで下ネタ大好きな内藤の出番ですよ!
と思ったが、内藤の下ネタ好きはただの男子小学生レベルだから
プリキュアに有用なレベルの知識は得られなさそうだ・・・
仮に守内前提でも、内藤は生々しい話になると途端に顔を真っ赤にさせて
黙っちゃうイメージだから、ブロントさんが勇気を持って話を聞きに行っても
全く話が進まなかった・・・

話を豚きって失礼します。
ゲニヨハSSが出来たので投下させて頂きます
ヘタレゲニ、カリスマヨハンがあるなら、デレヨハンがあってもいいじゃないか!!1
と思っていたら、ヨハンのデレが過ぎて死にネタになった
どうしてこうなった自分の脳内


繰り返しますが、死にネタで、デレヨハンどころかヤンデルヨハンなので注意して下さい
(龍)のSSが終わらない。なんであの人たち意地でもFUKENZENに行こうとしないの?







・ゲーニッツ×ヨハンで死にネタです
・参考動画は特にありませんが不健全です
・目指せデレヨハン!を目指したつもりが気がついたらヤンデルヨハン
・設定が調べても良くわからなかったので、レイドラの黒龍の設定を盛大に捏造してます
・KOFのオロチの設定についてもかなり自己解釈の上捏造してます
・つまりは原作設定もキャラ設定も放り投げてます
・上記が大丈夫な方はどうぞ


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結局、相容れなかったのだろうとヨハンは思った。どんなに求め合おうと、当人達の意志を超越したもっと大きなものが二人が手と手を取り合う未来を否定した。

楽しい夢だった。そしてそれは幻と消える。

「さあ、ゲーニッツ。すべてが夢幻へと消える前に、共に踊ろう」

風は、目の前の男の心情を表しているかのように弱々しく吹いている。


『風が止んだ日 ルート:G』


ゲーニッツは自分の風の刃がヨハンの身体を斬り刻んだのを信じられない思いで見た。何故、どうして。

これくらいの攻撃をヨハンは易々と受けないということをゲーニッツは知っていた。もともとヨハンが本気を出すとゲーニッツを圧倒する程の実力を持っている。様々な理由と状況でヨハンがゲーニッツに対して本気を出す事はなかったが、今この状況でヨハンがゲーニッツの風を受けた理由はただ一つしかない。

崩れ落ちるヨハンを受けとめる。抱き留めた身体は、酷く軽い。

「……何故ですか」

震える身体は怒りか、恐怖か。ゲーニッツ自身制御できない激情が身体を巡る。理解出来ない感情に呼応して風も鳴いていた。

抱き留める腕の中の震えに気がついてか、腕の中のヨハンがうっすらと目を開く。希薄だ、とゲーニッツは思った。ヨハンの何もかもが希薄になっている。身体も、瞳の色も、赤毛も、魂の色さえも。

―――魂?馬鹿な、とゲーニッツは自分の思考を打ち消す。そんなことは認めない。それではまるで―――

「ゲーニッツ」

呼ばれてはっと我に返る。切り裂かれた傷痕が生々しい。傷を付けたのはゲーニッツ自身に他ならないのに、ヨハンに傷を付けた者が憎かった。ヨハンがちいさく笑う。何かが零れ落ちてしまったかのような悲しい笑みだった。

「ひどい顔だな」
「……何故ですか、」

ゲーニッツは同じ言葉を繰り返す。理解出来ない。理解を脳が拒むのは、ゲーニッツ自身も解っていたからなのかもしれない。理解すれば、もう後戻りは出来ないのだと。

「何故とは可笑しな事を言うんだな。お前は昔はよく私を切り刻んでいたじゃないか」
「あの頃と今では状況が違います!」

ゲーニッツとヨハンは決別した。いや、この表現は正しくはない。オロチと黒龍が対立した。そしてもっと正確に言うのであれば、ヨハンがオロチに対して決裂したのだった。ヨハンは己に宿る黒龍の本能のままにゲーニッツを襲い、本気で殺しにかかるヨハンにゲーニッツも本気で向かい討たざるを得なかった。

「どうして避けようとしなかったのですか!」

そして。ヨハンは最後の最後で総ての戦闘行為を辞めた。彼は致死に至るゲーニッツの風を自ら受け容れたのだ。

ヨハンの身体は酷く軽い。魂に重さがあるのならば、彼が持っていた命の輝きはどれ程大きかったのだろう。すくった砂がてのひらから零れ落ちるように、ヨハンがゲーニッツのてのひらから零れ落ちるイメージが離れなくて動揺する。風が二人の周りを渦巻いていた。

ゆったりと、腕の中のヨハンが腕を持ち上げてかさ付いた手がゲーニッツの目尻を撫でる。

「ありがとう、ゲーニッツ。私の為に泣いてくれるのか」

ゲーニッツはそこで初めて自分が泣いている事を知った。頬から流れる水滴の流れを目で追って、ヨハンが嬉しそうに目を細める。

「何故、と聞いたな、ゲーニッツ」
「喋らないで下さい」

ヨハンの声も弱々しく消え入りそうだったが、何故か声の調子は嬉しそうに弾んでいた。

「私はお前の永遠になりたかった。…少女趣味だと笑うか?」
「…呆れて、声も出ませんよ、」
「ハハ、ああ、でも私は今幸せだよ。ゲーニッツに殺されて、この身を黒龍に捧げられるのだから。私にとってこれ以上の幸福はない」
「…何を、」

言っているのか。この期に及んでゲーニッツの脳は理解を拒む。ヨハンは悪戯っぽく笑うと頬を撫でていた手をゲーニッツの頭に回して引寄せた。

最期の口付けは鉄の味がした。

「ありがとう、ゲーニッツ。愛していたよ。私を忘れず、永遠を生きろ」

瞬間、頭に寄せられていたヨハンの手がぱたりと地に落ちた。同時に腕の中の重みがぐっと軽くなる。てのひらにすくった砂は、全て、零れ落ちた。

辺りは静かだった。先ほど彼らのまわりを巡っていた風は何処にもいない。

目を閉じたヨハンは酷く穏やかだった。やがて静かに眠るヨハンを蝕むように、炎に似た黒い何かが陽炎のように立ち上って何かを形作る。それは、龍だった。禍々しい力を渦巻く黒き龍だった。黒き龍はうなだれるゲーニッツをただ見下ろす。

黒い炎がヨハンの身体をちらちら燃やしていた。ゲーニッツは静かに眠るヨハンの頬を撫でる。炎はヨハンを燃やすのみでゲーニッツを焼かない。食らっているのだと、ゲーニッツはやっと理解した。遅過ぎる理解だった。

不意に風が吹いた。ゲーニッツを中心に生まれる風は二人だけを優しく撫でる。風は、ヨハンの炎を消してはくれない。解っていた。この黒い焔はあの忌々しい黒い龍そのものなのだと。全ては遅過ぎたのだ。お互い、目を向けるべき部分に目を逸らし続けていた、これは報いなのだ。

風がゲーニッツの元に還ってくる。風が突風となって周囲の草木を薙ぎ倒す中、二人の間だけは、ただ静かだ。

ゲーニッツが顔を上げる。瞬間、風が膨れ上がった。世界の風を集め、自身からも膨大な風を生み出すその姿は、世界意思の眷属たるゲーニッツの、本性だった。

吹き荒ぶ風は黒き龍を襲い、そして嵐は七日七晩続いて世界から風を奪った。

◆◆◆

緩やかに髪が風に流れたのに気が付いてロアは顔を上げた。雲が北から東に流れていた。風が戻ってきたのだ。

「…それがお前の選択か、ヨハン」

永遠になりたい、と彼は夢の様な事を語った。人では永遠は成り得ないとロアが答えると、ヨハンはただ「知っている。だから憎くて、」とだけひとりごちた。後半の言葉は聞こえなかった。言葉にしなかったのだろう。

矛盾を抱えた男だったとロアは思う。破滅の衝動をその身に宿し、人間を憎み人を愛し、人外に恋した男は永遠を手にするために死んだ。

姿を変えて永遠に近い時間を生きるロアにはヨハンの切なる願いは理解出来ない。恐らく八つ首の大蛇の眷属の風の男も同じだろう。だからこそ、あの男は生きている限り、ヨハンのことを忘れることができないだろう。

「…愚かな男だ」

風が吹いていた。

◆◆◆

「ヨハン、見てください。朝ですよ」

命が消えた荒野の中心で、ゲーニッツは地平線から昇る光を指差した。ヨハンはゲーニッツの腕の中でただ穏やかに醒める事のない眠りについている。

ゲーニッツは返事のすることのない屍を抱いて語り続けた。風が吹いている。時間の止まった二人の周りを、ただ風が巡っていた。


ゲニルートおしまい。



『風が止んだ日 ルート:J』

乾いた音が響いてグラスが割れる。ルガールはグラスに手を伸ばした姿勢のまま固まった。急に、距離が掴めなくなったのだ。妙なことだとルガールはひとりごちる。忌々しい風の男に右目を抉られて数十年経つというのに今更どうしたというのだろうか。

グラスの中の水が絨毯に広がって染みをつくる。ああ、これは人を呼ばねばならないな、と思って電話に伸ばした手が空を切る。思わずルガールは舌打ちした。これでは全く仕事にならない。こんなことは初めてだった。

ルガールは諦めて席を立つ。それすらも少しふらついてしまったが、一過性のものだろうと割り切った。

窓に寄って外を眺める。今朝の天気予報では各地で突風警報が発令されていて、ここもその例外ではなく、今朝も鈍器のような突風が会社の窓を叩いていたのだが。

風が止んでいた。

風が止んだ街はただ静かに、日常を進んでいる。

◆◆◆

男は最期に笑った。ような気がした。気のせいか、ヨハンの只の幻想かもしれなかった。いずれにせよ、ヨハンには余り関係の無い事だった。

見開いた目を閉じてあげてヨハンはそっと瞼にキスを落とした。まだ暖かいことが、ほんの少し嬉しかった。それも直ぐに冷たくなってしまうのは解っていたけれども。

先程まで二人の間で踊っていた風はもう居ない。恐らく、ヨハンがゲーニッツを殺した今、風は二度とヨハンを祝福することは無いだろう。別に構わなかった。全てはもう終わる。

「オロチ…いや、宇宙意思と呼んだ方がいいのか?…まあ何でも良いか。聞こえているのだろう?」

何もない空間にヨハンは呼び掛ける。屍を腕に抱いて一人で喋るその様はそのまま狂人のようだったがヨハンにもその自覚があった。

封印されし大いなる意思。姿を現さないのは、現せないのか、それとも黒龍とは違うもっと超越した何かだからなのか。どうでも良いことだった。重要なのはヨハンがゲーニッツを殺して、ゲーニッツがこの手にある事のただ一点のみだ。

「悪いが吹き荒ぶ風は黒龍が貰う。もう返してやれそうにない。何、すでに首が八つも在るのだから、一つくらい減っても大差はないだろう?」

ゲーニッツはオロチ一族として、転生を繰り返していたそうである。このまま普通に殺しただけでは彼はまた転生を繰り返すだけだ。ヨハンだけを残して。そんなことは耐えられないし、許せなかった。だからヨハンは―正確には黒龍が―ゲーニッツを“食う”。

ゆらりと炎がヨハンの身体から立ち上った。ヨハンが親しんだ黒い炎だった。

黒い炎はヨハンと腕で眠るゲーニッツを包んでいく。身体が溶けて混ざり、ひとつになっていく感覚。ヨハンは自分とゲーニッツがひとつになる感覚を想った。黒龍が二つの魂を飲み込んで形を得ていく。これで全ては終わる。それで良かった。

全てが溶けて消えていく直前、ヨハンは何かが自分達の前に顕れたのを見た。実体を持たず、それでも人の形を作った、超越した何か。ありとあらゆるものの意思。それは光にも見えたし扉にも見えた。それ、は二人に(黒龍に)手をかざし、

全ては光に包まれた。

◆◆◆

白い花がふたつ、咲いていた。花は風に揺られてゆらゆらと踊る。風に地に、空に全てに祝福され、揺れていた。

風は変わらずに世界を廻っている。


おしまい。






↓↓いつもの二人に戻る為の最強のオチ↓↓

ヨハン「―――という夢を見たんだ」
ゲーニッツ「止めてください貴方が言うと洒落になりませんよ」
ヨハン「って言うかオロチって何?宇宙意思って何だ?この世界にはそれらしき存在が一杯あって訳が分からないぞ?」
ゲーニッツ「正確にはオロチと宇宙意思って全く無関係なんですけどね…。ですがそれを言うなら貴方の黒龍だかブラックドラゴンも謎ですけどね。結局何なんですか?」
ヨハン「さあ?」
ゲーニッツ「えっ、自分のことですよね?」
ヨハン「だって打ち切りシリーズだから資料もないんだよ!B級のハリウッド映画みたいな次回作匂わす終わり方させといて打ち切りとか(笑)」
ゲーニッツ「メタのうえ自虐ですか!?止めてくださいハワードの坊やも泣きますよ!」
ヨハン「えぇい人気シリーズでプレーヤーにトラウマ残したまま奇麗に退場したお前にアーケード誌にハブられた私の気持ちが分かるか!スタートラインにすら立てなかった私の気持ちが解るか!?お前に家庭版にすら進出できなかった私達の気持ちがわかるか!!」
ゲーニッツ「え、えーと、ご、ごめんなさい?」

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