249 :実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー:2012/09/30(日) 12:12:29.46 0
つい衝動的に風星の設定でルガゲニを書いてしまった・・・同士がいるのを信じて初投稿します
口調が曖昧ですが、風星の二人が素敵過ぎるのが悪いのデスヨ
URL:ttp://www1.axfc.net/uploader/File/so/84087
タイトル: がらんどうに満ちる
PASS: mugen
ネタ元&設定等: 星iと|風iのi夜i話|
カップリング: ルガゲニ
性描写の有無:全年齢
内容注意:監禁



がらんどうに満ちる(ルガゲニ)
元動画と性格設定:風lとl星lのl夜l話


吹き荒び人を切り裂く無情な烈風は、人に触れ、人と交わる事によって烈風ではなく、ただのそよ風に成り下がってしまった。
かつて私の片目を奪い、どうやってもがらんどうでしかない私を狂おしいという感情に縛り付け、ずっと欲しいと望んでいたその玩具は、いつの間にか私の知らない何かになってしまっている。
だから考えたのだ、手に入れ損ねた玩具が知らない何かに成り下がってしまったのなら、元通りに直して手元にずっと置いておけば、もう大丈夫だろうと。

やっと捉えた風は今も無駄な足掻きをしているのだろう、特別に用意させた部屋の扉越しにギィキイと、黒子に命じ用意させ、私が施した風を封じる戒めの赤い綱が耳障りな音を立てている。
「ご機嫌はどうかな、ゲーニッツ」
扉を開け、わざとらしい口調でそう問いかけると殺気を込めた青い目が私を刺すその様に、唇が知らず知らずのうちにつりあがる。
かつて目を奪われたときには全く私を見ていなかったその目が、私が地に倒れ伏すのが当然であるかのように、つまらない物を見る色を浮かべた二対の青が、今は憎悪を込めて私「だけ」を見ている。
「そんな目で睨まないで欲しいな、さすがに私でも傷付く」
がらんどうに、何かが満ちてくるのを感じる。
だがそれが天に吹く風を地に叩き伏せた愉悦なのか、もはや恋とも呼べそうな強い執着を抱いた相手をこの手におさめた歓喜からなのか、はたまた全く違う何かなのか、私を満たしつつあるそれの正体は不明瞭すぎて判らない。

「傷付く、ですか。随分白々しいですね、思ってもない事を言うものではありませんよ・・・っ!」
ただ両の目にどれだけ射殺さんばかりに殺気を込めても、口でいくら罵ろうと、首輪をはめられ、両膝をつき、両腕を後ろ手に縛り上げられている状況では、私の支配欲を煽るだけだという事に何故気付かないのだろうか。
「それはそうだ、確かに思っても無い事を言うものではないな。だが、そんなことを言える立場にいるのかな?ゲーニッツ」
「!げほっ、げほ!」
首輪から伸びる鎖を力を込めて引けば、急に鎖を引かれたためバランスを崩した時に一瞬気道が塞がれたのだろう、私に凭れかかり苦しげに喘ぐ。
私の知る彼とはあまりにも違う、酷薄な笑みを浮かべていた彼とは重ならない弱りきった姿に、さらに支配欲が煽られる。
私自身、元々強欲だという自覚はあったがまさか此処までだったとは。自分でも思わず苦笑がもれるほどの強欲さだ。

「がっ・・・、止めなさい!それだけはっ、」
「聞けない頼みだな、勝者が敗者を如何しようが、それは勝者の勝手だという事は君もよく分かっていることだと思うがね」
凭れかかったままの彼を床に叩きつけ、彼を象徴する青を引き裂く。
逃げようともがくのも、抗議の声も、全てが私を煽っていき、思考は煮詰まり選択肢は消えていく、もはや取り返しのつかないところまで進むしか選択肢は無い。
青を裂きながら、彼を戒める赤い綱を撫ぜる。これが無ければ、繋がるどころか今のように言葉を交わす事さえ出来ない。
交わす事が出来ても、彼から返ってくるのは征服者への憎悪と、彼が愛する者達を害し、さらなる害を与えるかもしれない者への警戒だけだ。
彼を戒め何も出来なくさせる綱が彼と私を繋ぐ、歪な赤い糸。
思考回路が焼き切れかけた頭のどこかで、これが切れれば彼は私を殺してくれるのだろうか、と思った。

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