834 :名無しさん@ビンキー:2010/04/25(日) 22:42:56 0
更に流れを読まずに投稿!
ヤンデレ投稿の波に逆らって、ちょっと早いが一期生で黄金週間ネタ。
勿論ほのぼのだよ!!


うん、これで私のSAN値はだいたい回復したな。










注意*


・一期生の黄金週間ネタです
・ほのぼのです
・捏造設定多数。キャラ崩壊万歳
・誤字や脱字だと?脳内設定で見なかった事に…
・オチて無いよ?


以上の事を承諾出来る方のみお進み下さい。
出来ない方はバックプリーズ!!




――――――――――


この世界には“ゴールデンウィーク”と呼ばれる期間がある。
偶然にも休日が重なり、連続で休みになる期間である。
この期間に人々は行楽地へと遊びに行ったり、自宅で悠々自適な生活を送ったり、それぞれの方法で羽根を伸ばす。
そして今、このホテルのロビーには年若い四人の若者が集まっていた。
彼らも此処で各々の羽根を伸ばしに

「お〜い………返事が無い。ただの屍の様だ」
「………人を…勝手に殺すな……」

来た訳では無い様だ。
ロビーの机に突っ伏して疲れから完全に伸びきっているのは、“一期生”と呼ばれるメンバーの一人ロックだ。
そしてそのロックにからかいを入れたのは同じくメンバーの一人の七夜。
今彼らの宿泊しているホテルは大会関係者専用のものだ。
選手達はゴールデンウィークの間、大から小まである数多の大会に参加するためにここに寝泊まりしている。
言い方を変えれば缶詰状態だ。
大会というものは観客あってのもの。
ゴールデンウィークは大会主催者達にとってはまさに掻き入れ時である。
そうなると必然的に参加する選手達もそれに巻き込まれる。
流石に主催者側も選手達の移動時間や疲れなどを考慮し、出来るだけ同じ会場、近くの会場で大会を開催する。
このホテルはその中間地点にある。

「今日はどれぐらい回ったんだ?」
「五つか六つ………」

ネームレスの質問にロックが未だ突っ伏した状態で返す。まだ復活はしそうに無い。
ロックの言う数は、今日参加し、試合を行った大会の数である。決して試合の数では無い。
幾つも大会が開催されるという事は、当然何個もの大会に招待される選手が出て来る。
所謂人気選手や、定番選手といったものである。
ロックもそんな選手の一人であり、今日は朝日が昇ってから、夜は遅い時間まで大会会場を渡り歩いていた。
負けた悔しさも勝利の余韻に浸る暇も無く、すぐさま次の会場に向かい、出番が来るのを待つ。
そうしてようやく全ての日程が終わり解放されたのは、夜も十時を回ろうかという時間だった。

「取り合えず何か食べるか?」
「もう…寝たい…」
「随分とバテてるな。お前そんな体力無かったか?」
「何で…七夜は…そんな元気なんだよ……」
「さあ?なんでだろうな」

刹那が一応食事を持ってくるが、どうやら食べる気力も湧かない様だ。
一方でロックと同じぐらい大会に参加しているはずの七夜は元気そのものだった。
どこからそんな元気が出て来るのかとジト目でロックが睨むが、七夜はその視線を飄々とかわす。
刹那は持ってきた食事をどうしようかとうろうろしていた。

「取り合えず、寝るにしても風呂には入ってからにしろ。疲れが取れんぞ」
「ん…」
「刹那はそれを夜食用にしてもらって、先にロックの部屋に持って行っておいてくれ」
「そうだな」
「おい名無し、俺はどうすればいいんだ?」
「ロックを運ぶのを手伝ってくれ。もう意識があっちに行きそうだ…」

ネームレスがテキパキと場を取り仕切る。
ここで七夜が、まるで母親の様だと言わなかったのは素直に称賛すべきだろう。
刹那はすでに食事を持ってさっさと消えていた。
机に突っ伏し、すでに眠りに入っているロックを両方から担ぎ、部屋へと連れて行く。

「全く、本当に大変だよなぁ。この時期は」
「文句を言っても始まらんがな」
「だな」

そのうち忙殺されるんじゃ無いか、と二人で笑いながらロックを部屋に運んだ。


――――――――――


「さて、俺達ももう休むか」
「だな。明日もまだまだ大会がある訳だし」
「もうこんな時間か…」

一段落終えた三人はロックの部屋で軽い休息を取っていた。が、すでに時間は次の日付になりそうだった。
部屋の主たるロックはすでに夢の中。静かな寝息が聞こえてくる。それを聞いていると眠気が誘われそうだった。

「帰るの面倒だな…もうここで寝るか」

七夜が眠気に誘われたのか、いそいそと寝る準備を始める。
一応一人一部屋は与えられてはいるが、元々は数人で宿泊するための部屋を割り当てられる事もある。
ロックの部屋は丁度四人部屋だった。

「…俺も寝るか」

ネームレスまで七夜に追従し就寝準備を始める。
刹那はしばらく考え、やはり同じ様に床に就くことにした。


――――――――――


「何でみんな俺の部屋で寝てんだ?」

一番早く起きたロックはその光景に疑問しか湧かなかった。
確かに昨日全員の世話になったのは覚えている。
しかし、どうしてこうなったのか見当が付かなかった。
ロックの気配に気付いたのか、もぞりと七夜が動く。
そして辺りを見回し、ロックと視線が合うと片手を上げて挨拶した。

「やあ、おはよう」
「ああ、おはよう」

取り合えず同じ様に返事をする。

「ってか何でみんないるんだよ!?」

ビシッという快音が聞こえてきそうな程の渾身の突っ込み。
その声に他の者達も起きだして来た。

「うるさいぞロック…」
「もう少し静かにしろ…」
「ああ、悪い…ってか、さっきも言ったけど、何でみんなここに居るんだ?」

大声で叩き起こされた二人は若干不満そうだった。
起き抜けの二人の代わりに七夜が説明する。

「お前の世話に疲れてそのまま寝たんだよ。何か問題でもあるか?」
「本当にすみません、ありがとうございました。何も問題はありません」

思わず、若干棒読み口調の早口でお礼を言う。
その様子を気にした風でも無く、全員がベッドから下りる。

「まあ気にするな。仲間なんだからこれぐらい当たり前だろ?」
「ネームレスの言う通り、こちらが好意でした事だ」

それ言われて嬉しかったのか、ロックが照れて頭を掻く。

「さて話し込むのはいいが、そろそろ支度しないと時間が無いぞ。
今日も今日とて大会ラッシュなんだからな」

七夜が伸びをしながら部屋を出て行く。その後を全員が追従し、部屋を出る。
廊下を雑談しながら、朝食を食べに食堂へ向かう。

「全く、後どれぐらいで終わるんだ?この大会ラッシュ…」
「もう後二、三日ぐらいか…」
「長いな…」
「がんばれ若人」
「お前も若いだろうに…」
「せっちゃん発言が親父臭いぞ?」
「悪かったな…」

他愛の無い会話を交わしながら歩いていくと、ロックがふと何かを思いついた様に声を上げた。

「なあ、どこか遊びに行かないか?この大会ラッシュが終わったらさ」
「俺は構わん」
「だがどこに行くんだ?」
「ん〜…どっか」
「なんだよそれ…」
「とにかく、これが終わったらゆっくり出来るんだし、それまでにどこに行くか考えとくって事で」
「仕方の無い奴だな」
「それじゃあ……………」

それぞれが休暇の予定に思いを馳せる。
彼らの会話は、食堂に着くまで終わる事は無かった。


世間の休息の時期とは少しずれた彼らの休みは、もうすぐそこ。

このページへのコメント

HJfGw6 I think this is a real great post.Much thanks again. Awesome.

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Posted by check it out 2014年01月23日(木) 05:16:27 返信

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