465 :実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー:2014/01/07(火) 19:09:21.65 0
明けましておめでとうございます。
最近、「神風(気になる)」から「神風(可愛い)(確信)」に進化したのでつい書いてしまった。
ちょっと遅いけどお正月ネタです。

URL: ttp://www1.axfc.net/u/3137953
タイトル:無題
PASS:mugen
ネタ元&設定等: なlんlかlはlやlいlタlッlグlトlーlナlメlンlト
カップリング(登場キャラ):アカツキ、チップ=ザナフ
性描写の有無:全年齢

アカツキさんはこの後、自分の書き初めに「七難八苦」って書いて、新年のご挨拶に来た闇慈に「無いわー」って言われる。



※このSSには男性同士の恋愛的描写が含まれます。
※キャラクターの性格や口調が違う場合があります。
※明けましておめでとうございます。


嫌な予感がした方は、何も見なかったことにしてファイルを削除していただけるとお互い幸せになれると思います。




















アカツキが現在の住処としている借家に帰還すると、玄関に見覚えの有る黒いブーツが揃えて置かれていた。
玄関にも窓にも鍵を掛けて有った筈だが、この来客にはこの程度のセキュリティは無いも同然なのだろう。土足のまま屋内を歩き回らないだけ良しとする。

「チップ」

来客の姿を求めて幾つかの部屋を覗くと、板の間の方に何やら持ち込み、座り込んで作業をしている後ろ姿が見えた。

「おう、アケマシテオメデトウゴザイマス!」

彼はくるりと身体ごと振り返ると、正座で深々と頭を下げた。
一呼吸、瞬きをしながら見下ろしてしまい、それから気付いて自分も板の間に膝を突き頭を下げる。

「謹んで新年のお慶びを申し上げます。良き新年をお迎えのこと、お喜び申し上げます。旧年は誠にお世話になり、ありがとうございました。本年も何卒、宜しくお願い申し上げます」
「んぁ!?」

チップが素っ頓狂な声と共に頭を上げる。

「ちょ、今のちょっと、もう一度!」

勢い良く食い付いて来るのを、薄く苦笑しながらいなす。
わざわざ堅苦しい言い方をしたのに、ほんの少しだけからかうような心積りが有ったことは否定できない。

「ただの新年の挨拶だろう。それより……何をしていたんだ?」
「あぁ……カキゾメだ!」

チップの肩越しに覗き込んだアカツキは、床に敷かれた半紙を見て、む、と唸る。

稚拙だが、勢いの有る字で堂々と書かれた言葉は、「台統領」。

「……チップ、字が違うぞ」
「……あれ?」

首を傾げて、半紙の余白に今度は「大l闘l領」と小さく書く。

「……それも違う。大はそちら。統は最初の方だ」
「ガッテンショウチ!」

手にした筆を振り上げて、新しい半紙に、今度は正しく「大統領」、と書き上げた。
期待に満ちた目で見上げられ、尋常小学校の教師にでもなったような気分で頷くと、彼は自由研究の工作を完成させた子供と同じ表情で、自分の作品を天に翳す。

「ニホンゴはさ、英語と違って、字の一つ一つに意味があって、何か強そうだから」

と、そこでアカツキに視線をやって、ニッ、と笑む。

「こうやって書いたら、きっと叶うだろ!」
「あぁ……そうだな」

自分の目標に真っ直ぐな彼に好意を抱き、それが叶うことを願って頷いた。

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