536 :名無しさん@ビンキー:2010/03/14(日) 00:17:23 0
あらゆる流れを断ち切って申し訳無いが、>>511さんのネタを動画で発見してから、激流に身を任せた結果、思わず書いてしまいました。

ドlリlーlムlタlッlグlトlナlメのネタです。
例の問題の試合の後で、雰囲気は嘉神×カインになってます。


流石の数時間クオリティ…低クオリティ作品で、お目汚しすみませんorz


無界さん&カインペア?
勿論いいですよ!こっちも大好きです!



†注意†

・ドlリlーlムlタlッlグlpart30のネタばれを含みます。
・キャラ崩壊有り。……どころか、その他色々崩壊してそうです。
・あくまで、作者の残念な頭から産まれた妄想です。本気にしないように。
・+だった筈が、いつの間にか×になってる気がしますので、苦手な方はご注意を。
・ちょっと危ない表現あり。裏(と言えるかどうかは分かりませんが)注意
・カインが乙女思考っぽい…
・長文及び乱文です。最後グダグダ…
・誤字や脱字は見逃して下さい…

以上のような事を了承しつつ、生暖かい目で見守れる方だけお進み下さい。
無理な方は今すぐ破棄して下さい!!
それではどうぞ……









ドlリlーlムlタlッlグlトlーlナlメlンlト。
主催者が決めた相手と組み、優勝を目指す。
なんて事は無い。これまでにもあった普通の大会だ。
今日の大会メニューを終え、出場していた選手の一人、嘉神慎之介は今回のタッグ相手であるカイン・R・ハインラインを抱え、医務室へと急いでいた。
普通なら、試合が終わり気絶したままの選手は担架によって医務室へと運ばれる。
だが今回、嘉神には担架を待つことが出来なかった。相方のカインを気にして、戦闘の終わりに「急がねば…」と呟く程だった。
戦闘が終わった直後に、嘉神はカインを抱え、一直線に医務室を目指した。
「邪魔するぞ」
医務室に辿り着いた嘉神は、すぐに空いているベッドを探した。そして広い医務室の中、一際目に付きにくい、奥に方にあったカーテンの付いたベッドに目をやる。
「あのベッドを借りるぞ」
医師への挨拶もそこそこに、嘉神はすぐにそのベッドへとカインを運び、そっと降ろした。
手当てをしようとやって来た医師を丁重に断り、嘉神は逆に「誰も近づけないで欲しい」と頼んだ。
周りに誰も居なくなったことをしっかりと確認し、嘉神はカーテンを閉めた。そして未だ気を失っているカインの上着を、恐る恐る脱がしていく。
怪我も気になるが、それよりも気になるものがあった。
(やはり…)
それは嘉神の目にすぐに飛び込んできた。
きっちりと着込んだ服の下、徐々に露になるカインの肌に見える小さな赤い跡。
それも一つではない。いくつも散らばっており、その体に小さな花を幾つも咲かせているかの様だった。
紛れも無いキスマーク。怪我をしている所を避け、無数に散らばるその痕に、嘉神は軽く目眩を覚えながら舌打ちした。
やはり、こんなカインの様子を誰にも見せる訳には行かない。そう判断した嘉神は、カーテンを出て医師から手当ての道具を受け取り、すぐに戻ると、ベッドの上で気絶しているカインの手当てを始めた。
今回の試合で起こった、悪夢の様な事を思い出しながら。


一回戦で負けた二人は、敗者復活戦に参加し、本選割り込み枠として今回の戦いに臨んだ。
今回の相手は、同じく割り込み枠の蒼崎青子&ラスプーチンのペアだった。
そのペアとの2ラウンド目で、嘉神にとって予想外の出来事が起こった。
相手の技を受け、凍ってしまって動けない自分の目の前で、相手のラスプーチンが怪しい動きを見せた。
なにかの技が来る。それだけは分かったが、動けない自分には防御する事も回避する事も出来なかった。
だが、そんな自分と相手の間にカインが割って入り、結果、自分の代わりにカインがその攻撃を受ける事になった。
しかし、その受けた技が悪かった。カインはそのままラスプーチンに花畑の中へと引きずり込まれ、あられも無い攻撃を受ける事になった。短刀直入に言ってしまえば強姦だろう。
そのような攻撃を仕掛ける者が存在している事は、嘉神自身も理解していたが、まさか自分の目の前で、それも自分を庇うかの様に割って入った相方のカインにされるとは思ってもみなかった。
花畑のお陰というべきか、何が行われているのかは見えなかったが(見たくもないが)、その攻撃が終わった後、カインはそのまま倒れてしまった。
一瞬動揺し、混乱しながらもすぐに平静を取り戻し、相手を倒した。勝利は収めたものの、何とも言えない後味の悪さが残った。


眩しい光が差し込む。それは、ほの暗いまどろみの中からようやく意識を取り戻したカインが最初に見たものだった。
次に目についたのは、白い背中。未だはっきりしない思考で、その背中が今大会のパートナーである嘉神慎之介であると判断した。
「………ここは」
「気がついたようだな。ここは医務室だ。」
「……そうか」
どうやら、自分が気を失っている間に手当てが済ませてあったようだ。周りの状況からして、恐らく手当てをしたのは嘉神だろう。
そこまで考え、今の自分の状態を思い出す。
「………っ。」
瞬時に状況を理解したカインは、羞恥に見舞われた。
見られてしまった。嘉神に。
表情には出さない様にしたが、嘉神の心配そうな顔を見る限り、上手く行かなかったようだ。
そして理解した瞬間から、自分の体の違和感に気付く。体を動かそうとしたが、上手く動かない。体全体が鉛のように重い。その中でも腰の辺りの鈍痛が酷い。原因など解りきっている。
上手く表情も隠せず、体も思い通りに動かない状況に、我ながら情けないと思った。知らず自虐的な笑みが浮かぶ。

「大丈夫か?」
「ええ、このぐらいの事……平気ですから……」
嘘だな。と嘉神は思った。先程、ほんの一瞬ではあったがカインの顔が赤くなり、そして蒼白になった。今はもう何事も無い様にしているが、その心中は穏やかでは無いだろう。
自分ですら、あれだけの衝撃を受けたのだ。当の本人は、それ以上なのに間違いは無い。
「貴方には手間を掛けさせてしまったようだな。申し訳無い」
「いや、気にするな。それに…」
あくまで平気だというような顔で微笑を浮かべているが、それは紛れも無く嘲笑だろう。恐らくは、自分自身に向けての。
それを見た瞬間、湧き上がってきたのは怒り。不甲斐無い己への。
あの時、自分で動けていたなら、せめてあの技を自分が受けていれば、この青年にこの様な顔も、思いもさせなかったのに。
人間の暗黒面を見てきた自分にとっては、この程度の事は造作もなく受け入れる自信がある。
しかし結果だけを見れば、自分はカインに庇われ難を逃れた。
自分の代わりにカインが犠牲になった。その事がどうしようもなく腹立たしかった。
「それに…私の方が謝らなくてはならない。君にとても不快な思いをさせてしまった…」
「その事なら、お気になさらずに…前に出たのは私ですから」
それでもなお無理をするカインに、嘉神の中の様々な感情が弾けた。
次の瞬間、嘉神はカインを思い切り抱きしめていた。何故この様な行動に走ったのか理由は解らない。だが、こうしなければいけない気がした。

あまりに突然の出来事に、頭の中が一瞬真っ白になり、体の痛みも、抵抗する事も忘れた。
先程まで目の前で穏やかに話していた相手が、突然抱きついて来たのだ。
「嘉神殿?これは一体どういう事ですか?」
ようやく我に返り、言葉を振り絞り、問い掛ける。
だが、返事の代わりに強く抱きしめ返された。生憎と、嘉神の表情は此方からは見えない。体は未だ酷く重たく、強く抱き締められているのもあって、全く動かせない。
「嘉神殿?」
もう一度名前を呼び、反応を確かめる。すると、ようやく相手からの反応があった。
「無理をするなカイン」
「………先程言った通り、私は平…「嘘だ」」
「嘉神殿…」
苦しそうに吐き出される言葉に、一瞬ドキリとする。
感付いてはいたが、嘉神のその一言から、やはり自分の虚勢など全て見破られていた事が分かった。
そのまま静かに時間が過ぎて行った。すると、先程までずっとあった悲観も自虐も嫌悪も、静かに伝わる嘉神の体温や鼓動に、いつの間にか落ち着いていった。
しばらくして、嘉神はようやくカインを放した。
「…すまない。怪我をしているのに、無理をさせてしまった」
申し訳無さそうな笑みを見せる嘉神に、カインは首を横に振った。
そうか、といって離れる嘉神に微笑を向ける。しかし、それは先程とは違う穏やかなものだった。
(人に弱みを見られたのは、グラント以外では初めてだな…)
己が盟友の顔を浮かべながら、カインは感慨に浸った。

カインの顔から自虐の笑みが消えた事を確認した嘉神は、ホッと一息を付いた。どうやら何とか持ち直した様だ。
この短時間でここまで立ち直れるカインの心の強さに感服しつつ、今更ながら、落ち着かせるためとはいえ、抱き締めるのはやり過ぎたかなと思った。
大の大人が自分よりも年上の、しかも男に抱き締められて嫌では無かっただろうか、しかも、あの様な事があった直後に。
色々と考えている内に、カインの方から声を掛けられた。
「さて、貴方には借りを作ってしまいしたね…」
「いや…此方の方が借りを作っている。それに、この程度ではまだ借りを返しきれてはいない」
あそこで助けられたのは事実。それに、カインの負ったであろう心の痛みも考えれば、その借りはこの程度では返しきれない。
「そうですか…では、この大会で優勝しましょう」
「優勝か…」
「借りを返したいのは此方も同じ。ならばこの大会での優勝が、お互いの借りを返す事になるのでは?」
「そうだな…」
「それに、あそこまでされておいて、優勝せずに帰るのは、私としても非情に腹立たしいのでね」
本当に強い心を持っている。カインはすでに未来に目を向け、歩き出している。
「だが、優勝となると難しいな…この大会にいるのは猛者ばかりだ」
実際に一度負けている身。この大会で勝ち抜くのが非常に厳しいのは、お互いに知っている。
「ええ、それは承知しています。ですが、これ以上無様な真似を晒す訳にもいかない」
「それもそうだな…」
「最後までよろしくお願いしますよ、嘉神殿?」
「ああ、勿論だカイン」
そうして互いに微笑み、強く握手を交わした。

その後、今は休んでいろと言われ、カインは再びベッドに寝かされた。
安心したのか、眠気が絶え間無く襲ってきて、瞼が上がらない。
だが完全に意識が落ちる前に、カーテンの向こうに消えた背中にカインは小さく呟いた。
「本当は、例え優勝出来なくても、最後まで貴方と全力で戦えれば、それで十分です……」
そうして、静かに目を閉じた。













蛇足過ぎるオマケ


医務室の外のとある場所

ロック「カインのやつ大丈夫なのか?」
グラント「長い付き合いだ、直接確認すればどんな状態なのかはすぐに分かるのだが……」
ロック「医者に近づくなって言われたしな…」
グラント「そのお陰で様子が分からん。だから余計に心配なのだが…」
テリー「気持ちは分からなくもないが、パートナーの嘉神が付いてんだし、暫くそっとしておけばいいんじゃないか?」
グラント「だが……」
テリー「こりゃ、会うまでテコでも動かねぇな…」
ロック「だな」
グラント「カイン…」

見舞いに来たけど足止めされた三人でした。

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