315 :名無しさん@ビンキー:2010/03/28(日) 13:43:57 0
>312のザッパの可愛さで、折角控えてたのにヒャッハーしてしまった。
DIOさまつりだと・・・?良い時代になったものだ!

しかしザッパがジャギバルのジャギ様並みにフラグクラッシャーで困った。
両方相手の話を聞かないから、DIO様の勘違い&襲い受…け…?に、
ザッパの寿命がマッハ。でも振り回されるザッパ可愛いよザッパ。
他の誰がDIO様に陥落しても、ザッパだけは
「何してんのこの人おおおお!?」
で済ませてしまう謎の安心感がある。そんなザッパとDIO萌え。





!ザッパ×DIO×ザッパのすれ違いギャグ。
!でもまだデキてないので九分九厘DIOの片思いです。
!DIOが無条件にザッパ好き過ぎる。
!他のゲームのネタが混ざります。
!HAHAHA、こやつめ。と何でも許せる方にのみお勧めします。

以上を確認の上でご覧下さい。



『ザッパよ、今日もこのDIOに似て素晴らしいファッションだぞ』
『ザッパ…このDIOも人間の時はお前のような青い瞳をしていた』
『ザッパ、お前のスタンド能力で生涯このDIOに仕えんか?』
『ところでザッパ、自動車と自転車の違いとはどういう…――』
『ザッパこの機械は…――』
『ザッパ…――』

「うわああああ!!もうカンベンしてくれえええ!!!」
トーナメントにおける個人の控え室。そのソファーで頭を抱え、青年、ザッパは日々奇襲攻撃のように突然現れるDIOの存在に苦悶していた。
毎日毎日、飽きることなく不意に自分の周囲へと出現する神出鬼没な――そう、まさに神出鬼没なのだ。DIOという男は。
気が付くと背後に立っているなんてことはざらで、瞬きをしている間に目の前でこちらをしげしげと覗き込んでいることさえある。そしてスタンドだのジョースターが何だのと意味の分からない話を捲くし立て、気が済むと勝手に帰ってしまうのだ。
相手は2メートル近い屈強な肉体を持っている上にこちらはすぐに意識を失う病弱な体で、どうして抵抗ができるだろうか。話を無視する、という恐ろしい考えも初めから頭に無かった。元々『怖いもの』全般が苦手でしょうがないのだ。DIOの話など右から左で、恐怖と緊張のあまりほとんど記憶にも残らない。
ゆえに、ザッパはDIOが苦手だ。ほぼ恐怖の対象であるが、しかし試合以外で暴力を振るわれたことが無いのが唯一の救いだと彼は思っていた。

「…ザッパよ、何を考え込んでいる?」

だが、試合開始のゴングよりも恐ろしい声が丁度後ろから聞こえ、彼はヒィッと情けない声を漏らすと、ギギギと錆びた音を立てながらゆっくりと振り向いた。
「このDIOが来たというのに…挨拶もなしで放置とは随分じゃあないか。ん?」
やはりというか、今日もまた来てしまったDIOは珍しく機嫌が悪い。というか先ほど『最初から頭にない』などと言っておきながら無意識に選択してしまった『無視』のコマンドに、幾筋も冷たい汗が流れ落ちる。
「オ…オハヨウゴザイマース…」
「うむ、まあ今は昼間だがな。ところで、わたしは『何を考え込んでいる』と聞いたのだが?」
ニヤニヤといつも浮かべる意地の悪い笑みに、「アンタは嫁いびりの姑か!」などと突っ込む余裕も無くザッパの頭は漂白したかのように真っ白く染まっている。
「まあ良い。ところでザッパ、今日はお前の趣味を聞いてここに来たわけだ…」
「は、ハイ?ああ、カタパルト?」
突然話を自分に向けられてザッパは我に返った。危うくまた意識を失うところであったが、正直そのまま倒れていれば…と後悔した。
しかしそんな彼の考えは知らずにDIOの話は続く。
「聞くところによれば、“嫁探し”が趣味だそうじゃあないか?」
「ま、まあ…一応…」
良かった。この人(?)今日はわりとマトモだ…。ザッパがそう胸を撫で下ろした直後、爛々と目を輝かせたDIOは名案だ!とばかりにマダンテを唱えた。
「このDIOが、お前の伴侶になってやろうッ!!」
「やっぱ無茶苦茶だああああ!!!」
跳ね返すこともできず受け止めさせられたが、そんなものを受けられるはずがない。思わず叫び再び頭を抱えたが、次の瞬間ズシリと全身にかかる重みに今度こそザッパは悲鳴をあげた。
「このDIOが気に食わんと言うのか?」
いつの間にかソファーに押し倒されるかたちとなったザッパの上に、大きな体を縮こませ跨ったDIOの姿はその存在感と逆光が相まって恐ろしい。ペロ、と唇を舐めた舌の赤さに食料的な意味での危機感を感じて、体を強張らせてそれでも彼は必死に首を振った。
「いやいやいやいやアンタ男だしっ!!!」
「同性の恋仲など、掃いて捨てるほどいるだろう。」
例えば…と知りたくも無い情報をぺらぺらと漏らすDIOだが、その重みで徐々に薄れ行く意識に気をとられてザッパは聞いてはいなかった。
「…それに前々から言っているではないか。『我々は似たもの同士だ』とな」
極めてまじめなDIOの話も、ザッパにしてみれば外見を見ただけの言いがかりである。スタンドにも似た彼の能力なども含めてのことだったが、その能力自体に気付いていない彼には意味の通らないものでしかないのだ。

「あ、やばいやばいやばいいい意識が、ががが…」
「この間わたしが一生を捧げろと提案したときも『はいはいそうですね』などと恍惚の表情で…――ん?」
回想に耽るDIOの眼前で、ゆらりとザッパが体を起こす。だが、どこか不自然だ。異様な雰囲気に顔を引き締めた彼の前で、奇妙に上半身が湾曲して背中を向けた。
「ヌゥ…これは…」
「…コノカラダニ…チカヅクナ!!」
突如現れた剣をかわし、距離をとる。首を360度回転させたり関節を逆に曲げたりと忙しいザッパはまだ甲高い声で何かを叫んでいる。が、目を光らせたDIOは聞いていない。
「なるほど、“自立型スタンド”ッ!」
冷静に、どこかずれた分析を続ける彼の視線はザッパの後ろ、背後からその体を覆うような影にまっすぐ向かっている。
「フン…これが、ザッパがわたしを拒む理由というわけか…ッ」
『世界』を呼び出すと腕を組み、余裕たっぷりと言わんばかりに鼻で笑うとその背後の影へと人差し指を振った。明らかな挑発に影からどす黒い空気が流れるがDIOの態度は変わらない。
「無駄無駄…スタンドを知り尽くしたこのわたしと、最強のスタンドである『世界』に敵うはずが無い…」
「キィイイイイイ…!!!」
「よかろうッ!このDIOに手に入れられぬモノなどありえんッ!貴様が邪魔をするというなら――引き剥がしても奪うのみよッ!!」

そうして今日もまた控え室では破壊音が響いたが、その程度では動じないMUGEN界の住人たちが彼らを気にすることはない。
意識が戻ったザッパが見たのはぼろぼろになった部屋の備品と、同じくらいに痛めつけられ所々ヒン曲がった自分の体だけであった。
「…よし!何一つ分からない!」
とりあえずDIOがいないことに安堵し、再び意識を失った彼はこの後どうなるのか、戦いの結末はどうなったのか。
それはまだ、DIOしか知らない。


END

このページへのコメント

Ea9uvI Great post.Really looking forward to read more. Awesome.

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Posted by check this out 2013年12月21日(土) 12:28:36 返信

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