275 :名無しさん@ビンキー:2010/01/17(日) 14:19:59 0
前スレにチラッとでた蛙ゲニネタでss書いてしまいました
ほぼ初創作なので見苦しい所もあるかと思いますが、よかったらどうぞ
主lボlスlラlンlセlレベースのルガゲニです
ルガゲニですよ
ギャグ要員ですが、いつものメンツも何人か







!注意!

・主lボlスlラlンlセlレ動画から出来た二次創作です
・当然ですが本編とは一切関係ありません
・暴l君lのl嫁l探lしの要素(ゲニ→ヨハ)は無し
・ルガール×ゲーニッツです
・ゲーニッツが蛙になります
・二人がいちゃいちゃしてます
・エロはありません
・くさいです
・キャラクターが把握しきれていない部分もあるかと思います
・どうか生温かい目で見守ってやってください


それでもよろしければ、どうぞ見て行ってください




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蛙問答



「社長室チーム様」と張り紙された部屋に、一人の紳士と、その紳士に抱えられ一匹の蛙が入ってきた
人目を避けるように静かに、そして素早くドアを閉め、何を警戒してか鍵までかける
そこまでを終えて初めて人心地ついたのか、紳士はソファに、蛙はその膝の上に向かい合う形で座った

「やれやれ、プリンセス・シシーの悪戯には、参ったものだな?」
後半は僅かに笑いを含めながらそう言った紳士―ルガール・バーンシュタインはその長身に見合った体躯を背凭れに預けた
話し掛けられた蛙―人間の幼児程の大きさをしてはいるが―は、蛙らしからぬその青い大きな目を人間のように細め、さも不機嫌という顔をして口を開いた

「この位、命に関わらないのでしたら構いません
 問題は他の連中です」
容姿に反して発せられたのは人間の、しかも壮年の男性の声だった
しかしルガールは驚く事もなく、それもそうだと破顔すると、両手で蛙を自分の目の高さまで持ち上げた

「とんだ災難だったな、ゲーニッツ」
「…今回ばかりは、貴方の助けに感謝します」
言葉の割には楽しそうなルガールの顔に溜息を吐きつつ、蛙―もといゲーニッツは簡単に礼を述べた

ゲーニッツがこんな姿になってしまった原因は、先程ルガールが言った通り、プリンセス・シシーにある
相手を蛙に変身させるという彼女の技が振われるのは、むしろ戦闘以外の時が多い
ちょっと気に食わない相手へのお茶目な悪戯だったり、「将来有望株確保!」と飛びかかってくる変質者への制裁だったり―
ゲーニッツはどちらにも属していないのだが、奈何せん今回は運が悪かった
技から逃げていた羅将神ミヅキと曲がり角でぶつかり、そのまま光線を一部浴びてしまったのだ
中途半端な掛かり方をしたせいで、声や表情は残り、戻るまでの時間も予想がつかないらしい

「す、すまぬ!じゃが今は急を要する故、この詫びはまた日を改mラキィー!!」
「巻き込んでしまって申し訳ございませんわ
 でもご安心くださいませ!この技は必ず解けるように出来ているのですわ!」
少女らしい甲高い声はそう言いながら、完璧に蛙にしたミヅキを抱えてどこかへ走り去ってしまった

そこまでは大した問題ではなかったのだ
一人残されたゲーニッツは、戻してはくれないのかと思いながらも落ち着いていて、
戻るまでの時間は控室で潰すつもりでいた

問題はその道中にあったのだ


「祭祀様!」
「グスタフ…私がわかるのですか?」
「勿論です!このグスタフ、
 如何なる姿であろうと、この世の何処に居ようと、祭祀様を必ず見つけ出します!」
「(これはうざい)」

「この姿では控室に戻るのも難儀でしてね
 グスタフ、手を貸して頂けますか?」
「つ、つつつつまり祭祀様を抱っこ…いえ、抱きかかえて控室までお送りすると言う…?」
「…ええ、まぁ、そんな感じで」
「…!!!…!!…喜んで…っ!」
「(これはうざい)」

「げ、ゲーニッツ…なのか?」
「…ヨハン」
「日頃の恨み!今こそ返す時!!」
「…は?」
「(´;ω;`)」

「こういうのってチューで治ったりするよな?」
「何処のお伽話デスか
 そして誰がするんデスか」
「ふざけんなそんな美味しい役やらせるかよ
 ちょっとプリンセス・シシー探してくる」
「さ、祭祀様!私は準備出来ております!」
「これはうざい」

「私に、何の用でしょう」
「…やはり…かわいい…」
「…は?」
「その青い大きなおめめ、丸いおなかに平たい足
 しかしその声はなかなか貫禄のある…ネコアルク・カオス系列だな」
「あの」
「私の控室に来ないか、むしろ私の家に住まないか」
「ちょ」
「取りあえず抱っこさせt」
「ウルトラバックドロップ!!」

「そうか!新☆マスコットで女の子と話すきっかけを作る!!」
「貴様!祭祀様には指一本触れさせんぞ!!」
「お宅も大変ですね」
「お互い様デス…」

「そこを動くな!蛙ちゃんは私が引き取る!!」
「もう一度やるか!!d(ぐっ)」
「祭祀様!お逃げ下さい!!」

「廊下で乱闘するな!」

……

「…はぁ…」
走馬灯のように過ぎって言った出来事に思わずため息が出る

「この体では出来る事が少なすぎて、不便ですねぇ…」
慣れない体ですぐ疲れてしまうし、コンパスの所為で足も遅い
先に巻き込まれた戦闘の中では、攻撃も防御も出来なければ、受身を取る事も出来なかった
すぐ連れて逃げられるようにと、ルガールの膝の上に座る今も居心地が悪い
ゴソゴソと座り直していると、それを見ていたルガールが口を開いた

「…早く戻りたいか?」
「ええ、出来る事なら今すぐにでも
 …ですがこればかりは待つしかないでしょう」
「デスアダーが言っていたじゃないか」
「何を」
「『こういうのってチューで治ったりするよな?』」
口調はそのままに、しかし真面目な顔で言われ、ゲーニッツは眉(が本来ならある場所)をしかめる

「…どこのお伽話ですか」
「どう見てもお伽話だろう」
呆れながら返したものの、すっぱりと切り捨てられ二の句が継げなくなる
実際、大の大人が非力な蛙に変身させられるなど、メルヘン以外の何物でもない

「…蛙ですよ」
「そうだな」
「滑っているでしょう」
「まぁ、多少は」
「しても戻る保障はありませんよ」
「キスするかしないかで大袈裟な」
本物のお伽話の中で、姫は蛙を気持ち悪がり触ろうともしなかった
さらに言えば、いくらメルヘンな技でもお伽話の法則が通じる道理は無い
簡単にそれを伝えてみるが、しかし目の前の男には欠片も退く様子が無い

「時間が解決してくれるならそれでいいでしょう?」
「蛙になるなんてなかなか無い経験だぞ?何かしておきたいじゃないか」
先程より大きな溜息をついて言えば、ルガールはニヤリと笑って返した
悪役然とした、と言うよりも、悪戯を思いついた子供のようだ

「…その心は?」
「キスで魔法が解くとかメルヘンな事して恥ずかしがらせたい」
「…解けるわけないでしょうこの変態」
「じゃあキスしたい」
この男は子供より正直で困る

「蛙ですよ」
「蛙でもおまえだろう」
「…」
念を押した所に帰ってきた言葉は、至極当然の事を言ったのだが、何故か何も返せなかった
そうして黙っているとルガールの指に顔を捕られ、後に引けなくなってしまう
と言っても、もともと彼の膝の上、逃げ場など最初からなかったのだが

「目を閉じなくていいのか?」
「…勝手になさい」
「ふふ、その顔が見たかった」
逸らした視界の端で、ルガールが楽しげに笑っている
冷やかす様な言葉に投げやりに答えたのを、彼は喜んでいるようだ
酷く恥ずかしい

「…かえるですよ」
「それは聞きあきた」
「、!」
苦し紛れに呟いた言葉はあっさり流され、もう何も言えなかった







お伽話の結末は、ハッピーエンドと決まっているが、彼らのお話はどうだったのだろうか

それは彼らだけが知っている










-

「…」
「は、」
「…以外と出来るものなのだな」
「…時間が来ただけですよ」
「そんなことわからんだろう」
「…いい加減離して下さい」
「駄目だ」
「何を、」
「魔法が解けた姫は王子と幸せに暮らすんだぞ」
「逆ですよっていうか誰が姫ですか」
「まぁそこはどうでもいい事だ」
「ちょ」
「なんだ、キスだけで終わると思っていたのか?」
「こっこんな明るいうちから盛らないで下さい!」
「ならカーテンを閉めよう」
「誰か来たら…」
「ここは私一人の控室で、鍵がかけてある」
「…」
「さぁ、観念しろ」
「…それが王子様の台詞ですか…」
「その顔も可愛いぞ、姫」
「…ばか」




おわり

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