171 :名無しさん@ビンキー:2010/03/25(木) 05:17:57 0
>108 >>136 と上げた者だが、もういっちょ書けたので投稿してから寝る。明日バイトナノニ何ヤッテルノワタシ…
前スレで言われてた仲良しジャギ&ホル・ホースでお惚気と+ケンシロウ。
ギャグです。本番はありませんが↓の話題なのでR指定w

続き思いついたら書いてもイイノヨ?
身内が傍でTV見てる中書いたから凄く残念くぉりてぃですが……許せ。



※北斗一家設定捏造。ラオウ、トキ、ケンシロウ、ホル・ホースが同居状態。
※バルジャギ+ラオホル+師匠トキ+承ケン承注意。
※本番はありませんが下の話題なのでR18。
※ジャギ様とホル君が仲良し。
※偽者注意。あとギャグなので台詞多め。
※一言で言うと、ほのぼのカオス。
※未成年の飲酒は法律で禁止されています。
以上ご理解の上で、↓スクロールお願いします。















 そこそこに広い和室の一室には、昼間だというのに酒の匂いが充満していた。
 転がる酒瓶と缶。床には広げた袋を皿代わりにつまみが幾つか。
 向かい合って畳の上に胡坐をかき、ジャギとホル・ホースはグラスに注いだ酒を同時に煽った。

「っはぁ……相変わらず強ェじゃねぇか。」
「ぷはぁ! ヒヒヒ、お褒めに預かり光栄で。」

 上機嫌で言葉を交わす二人の顔はどちらも赤い。が、これだけ飲んで呂律が回っているところからしても二人とも相当酒には強いようだ。
 ――現在、家長であるラオウもトキも不在で、ジャギの同居人であるバルバトスもまた大会に出ていていない。暇をもてあました二人は、それじゃあ鬼の居ぬ間にとこうしてプチ宴会としゃれ込んでいるわけだ。
 勝てば官軍という同じ信条を掲げる小悪党二人は、実は非常に仲が良かった。

「そういやぁ、兄者とはどうなんだ? 前に中々構ってもらえねぇとか言っていたが?」
「相変わらずさぁ。拳王の旦那ってばお堅いからよ、今だって最後にシたの九日前だぜ?」
「……信じられんな。」
「だろぅ? あーあージャギの旦那はいいよなぁ一緒にいるときは毎日だってんだからよ。」
「良くねぇよ。おかげさまで一日でも間が空くと身体が疼いてしょうがねぇ。」
「ヒヒヒ、お熱いねぇ……でも、それじゃあ今なんて大変なんじゃねぇのかい? バルバトスの旦那ァ大会でいないだろう。」
「まぁ…な。」

 バルバトスが大会に出掛けて既に三日。帰宅するのはあと二日後だ。考えると気が遠くなってくる。
 顔を顰めたジャギに、ホル・ホースは身を乗り出し何の意味があるのか声を潜めて尋ねた。

「なぁ、やっぱりそういう時って一人でヤんのかい?」
「あぁ? そりゃあ……ヤるだろ。」
「どうやって?」
「俺の場合は玩具使ってだな。結構種類持ってるぜ。」
「へぇ! いいなぁ〜こっちは隠しておく場所がねぇよ。でも前だけ擦っても全然足りねえんだよなぁ…」
「あぁ、わかるぜそれ。つっても道具使ってもやっぱ足りねぇモンは足りねぇけどな…。」
「やっぱそ−かァ、けど無いよりマシだろぉ? こっちなんて指くらいしか突っ込むモンが……」
「昼間から酒臭いぞ。」
「「うわッ!!??」」

 ザーッと襖を開けて乱入してきたのは朝から出掛けていたケンシロウで、すわラオウかトキかと思って奇声を上げた二人を彼はぱちりと一度瞬きして見つめた。ふっと微かに口元を緩める。

「なんだ、何か悪巧みでもしていたのか。」
「違ぇよ馬鹿野郎。テメェも飲むか?」
「……そうだな……折角だし少し貰うか。」

 頷いたケンシロウが後ろ手に襖を閉めて腰を下ろした。ジャギに差し出されたお猪口を受け取ればホル・ホースが酌をして、舌の上に乗せるようにして呷ると口中に広がる味を楽しんだ。――ちなみにお前は未成年だろうという突っ込みを入れるような常識人はここにはいない。

「……いい酒だな。」
「お、分かるかい? 拳王の旦那が貰ったまま置いてたのを拝借してきたんだよ。」
「それは、いいのか?」
「ヒヒヒ、大丈夫大丈夫、ちゃんと飲んでもいいって言ってたのを持ってきたからさ。」
「そうか。」

 ケンシロウが頷けば会話が途切れた。三人に増えた空間で静かに時間が流れる。
 ふいに、ケンシロウが顔を上げた。

「そういえば、何の話をしていたんだ?」
「「…………、」」

 問いかけに沈黙。顔を見合わせた二人に疑問符を浮かべたケンシロウが問いを重ねる。

「足りるとか足りないとか、そんなことを言っていたようだが…?」
「あー……」
「ケンタロウにはちょぉっと早いお話しかねぇ」
「ああ、褥の話か。」
「「ぶっ!?」」

 あっさり言い切られた予想外の言葉に二人が同時に噴出した。爆弾を落とした本人は平然と酒を呷っている。

「おまっ、なんっ、な…!」
「違うのか?」
「いや、違わねぇけどさ……あぁ、いや違うか。ソッチじゃなくて、マスかくときの話さぁ」
「おい、ホル…!」
「相手がいるのに一人でしたりするのか?」

 制止の声を遮っての無垢な問いに、うっとジャギは言葉を詰まらせた。ただでさえケンシロウとはあまり話さないというのによりによってなんて話題を振ってくるんだ。
 無言で答えを待つケンシロウに、視線を彷徨わせたジャギは結局根負けして口を開いた。

「そりゃ……相手が傍にいないんじゃ、ひとりでヤるしかねぇだろ。」
「そういうものか。」
「そうだよ! そういうテメェはどうなんだ?」
「俺か? そうだな……あまりしないな。」
「へぇ、その歳でかい? 俺じゃ考えられねェや、ヒヒヒ」
「ホル・ホースはあまり兄者とそういう事に及んでいないように思うが、やはり一人ですることもあるのか?」
「そりゃァあるさ! しかも拳王の旦那は下品な俺と違って性欲が薄いからなぁ…けど、一人でヤっても全然足りねーんだよこれが。だからジャギの旦那にアドバイスを貰ってたところさぁ」
「アドバイス?」
「ホル・ホース!」
「ヒヒヒヒ、」

 思わぬ方向からの攻撃にジャギが怒鳴る。その顔は酔い以外の理由で朱色に染まっていて、笑うホル・ホースを睨むがまったく迫力が無かった。
 じいっと、無言で先を促すケンシロウからの重圧に耐えられず、一気にグラスの中身を飲み干すと腹をくくったのか開き直ったのか、それでもケンシロウの顔は見ずに話し出した。

「まだ大した話はしてねぇよ、俺は一人でヤるときには道具を使ってるっつーだけで、」
「道具?」
「バイブとかローターとか……っつってもわからねぇか?」
「いや、話には聞いたことがある。実物は見たこと無いが。」
「……誰から仕入れんのそんな話。」
「よく大会で一緒になる奴らが詳しいからな。」
「へぇ…」
「……オイ、そのこと、兄者達には話すなよ? 無駄に悲しみ背負いかねん。」
「分かっている。しかし、あの男は道具が嫌いではなかったか?」

 あの男、とは勿論バルバトスのことだ。「あー…」確かに、彼のアイテム嫌いは凄まじい。もしあのコレクションが見つかれば即座に塵も残さず破壊されるだろう。……否、相手には禁止しておいて自分は使うような暴虐武人な男だ、もしかしたら嬉々としてそれらを使いジャギを責め立てるかもしれない。
 それはそれで……なんて思ってしまったジャギは、ハッと我に返り首を左右に振った。

「し、知らねぇよ! バレなきゃいいんだバレなきゃ!!」
「だといいがな。」
「んだと…ッ!」
「まぁまぁ落ち着けよ。それで? 玩具使っても満足できない場合はどーするんだ?」
「チッ――……こうして誰かと酒飲んだり身体動かしたりして気を紛らわせるしかないな。」
「相手のいる場所はわかっているのだから、会場まで行けばいいのではないか?」
「バッ! そんな恥ずかしい真似できるかよ!!!」
「控え室が個室とは限らないしなぁ……」
「それもそうか。」

 あっさり納得し酒を呷るケンシロウ。会話の合間にも手酌で飲んでいたらしく結構なペースで酒は減っていた。
 コイツ、いつの間に酒の味なんぞ覚えやがったとジャギは米神を引き攣らせたが口には出さず自分もごくごくと酒を呷る。そのペースがいつもより早いことに正面で見ていたホル・ホースは気づいたが、何も言わずヒヒッと笑った。

「何だ、ホル。人の顔みて笑いやがって。」
「いんやぁ? ただ、やっぱ羨ましいなーと思ってね。」
「あん?」
「恥ずかしい真似できるかってのは、手段を選べるだけの余裕があるから言える台詞だろー? 拳王の旦那なんて、俺の方から誘わなかったら一ヶ月だって平気で放っておくんだぜきっと。そんで俺のことなんざどーでもよくなるんだ。ヒヒヒッ、こっちは怖くて手段なんざ選んでられねぇよぅ。」

 自分で言って泣きたくなって、ホル・ホースは情けない顔で笑った。

「あーあ!羨ましいねえジャギの旦那も、トキの旦那も、頻繁に相手からお誘いがあってさー。」
「ケッ、腑抜けたこと言ってんじゃねぇよ。」
「……いや、確かに相手から求められないというのは寂しいな。」
「ハァ!?」

 思いがけないケンシロウの同意にジャギが声を上げ、ホル・ホースも目を瞠る。そんな二人の反応を順番に眺めて、ケンシロウは僅かに首をかしげた。

「どうした?」
「いや、そんな相手いるのかよお前。」
「あぁ、そういえば言っていなかったか? 俺は承太郎と少し前から付き合っているんだ。」
「……はぁああ!!?」
「へぇ……あの承太郎と、ねぇ……そりゃまた……。」

 意外なようなそうでもないような。しかしそれにしても北斗4兄弟全員が男に惚れるとは……MUGEN界というのは本当に恐ろしいところである。

「それで、どっちが上なんだ?」
「いや、実はまだそういう事はしていない。……二人はどういう馴れ初めで事に及んだんだ?」
「どういう…って……」
「俺だと拳王の旦那に告白されて、そのままなだれ込んだなぁ。ヒヒヒッ、旦那がさ、ホテル用意しててくれたんだぜ? 顔に似合わずロマンチストだよなぁ……そこも好きなんだけど。ヒヒヒ」

 打って変わって蕩けるような幸福に満ちた顔でだらしなく笑いながらの惚気に、酔ってやがるなとジャギは呆れた。
 「ジャギはどうなんだ?」水を向けられ、ジャギの顔が嫌そうに歪む。

「…………押し倒された。」
「……?」
「っつぅか……強姦だなありゃ。甘ったるいエピソードなんざどこにもねぇよ。散々だったぜ? K・Oされた後に気が付きゃマウント取られてて、そのまま無理矢理だ。碌に慣らしもせず突っ込まれたから切れて血まみれになるわ床でヤられたから身体は痛いわ、な。」
「それは……バルバトスの旦那らしいというか……、」
「合意ではなかったのか?」
「んなわけあるかよ! 好きだの一言も無かったんだぞ!? しかもその一回だけじゃねぇ、半年近くだ! 今思い出しても腸が煮えくり返るッ!!」

 おかげでジャギは随分と傷ついたし悩んだ。最初は本気で抵抗していたジャギだったがいつしか求められる事に安堵するようになり、絆され、気が付けばどうしようもなく惚れてしまっていたのだ。が、だからこそ自覚してからしばらくは辛かった。自分はバルバトスの単なる性欲処理の道具でしかないのだろうと、そう思っていたから。
 それまで以上に拒絶し、突っぱねたのを覚えている。一人の時に何度泣いたかは覚えていない。ただ、バルバトスを心底憎んだ。当時まだ濃く抱いていたケンシロウへの憎悪すら霞むほどに。
 そんな関係に耐え切れず、もう沢山だと思いをぶちまけた日に、漸くジャギはバルバトスの気持ちを知ったのだ。
 ―――キスされたのも、そのときが初めてだった。
 馴れ初めを思い出し、顔を顰めたままジャギが吐き捨てる。

「とにかく、そういうわけで俺のは参考にならねぇよ。」
「そうか…。」
「馴れ初めよりも、ヤり方を知っておいた方がいいんじゃねーかい? やっぱ両方初めてだといろいろ大変だぜ?」
「そうなのか。」
「やっぱヤるならローションを用意しておくのをお勧めするね俺は。どっちかにでも塗りたくれば大分違うし? うちは両方にたっぷり使って漸く入るんだけどな、ヒヒヒ」
「……そんなにでけぇのか、やっぱ。」
「ありゃァ凶器だぜまさしく。あんなのが入っちまうんだから、人間ってのは凄いねぇ。」
「誰の何が凶器だと?」

 「ヒッ!?」「うわ!?」襖の向こうから唐突にかけられた低い声にホル・ホースとジャギが驚愕の悲鳴を上げる。ケンシロウだけが位置も近く、二人ほど深酒をしていなかったのもあって気配に気づいていたのか、悠然と酒を呷った。
 じろり、と、ラオウの威圧的な目が室内を見渡す。

「……いつから飲んでいた。」
「ひ、ヒヒヒ、拳王の旦那、お早いお帰りで……」
「いつから飲んでいたと聞いておる。」
「…………昼過ぎからです。」
「もう夕方だぞ。…トキはどうした。」
「ジャギの旦那が来るのと入れ違いに出掛けマシタ。……泊まりになるそーです。」
「そうか…。」

 黙ったラオウにホル・ホースの首裏をたらりと汗が伝う。同時に、こりゃあ今晩もおあずけかねぇと泣きたくなった。
 ラオウの視線がジャギへ移る。

「ジャギ。一体何の話をしていた?」
「何って、いろいろだぜ? 世間話やら何やら……」

 肩をすくめて言うジャギに胸中で声援を送る。いいぞジャギの旦那、そのまま誤魔化してくれ!
 ……などと思っていたホル・ホースを横目で見て、ジャギが不意ににやりと笑った。

「あぁそうだ。誰かさんが全然構ってくれなくて寂しいって話もしたなァ?」
「!!! ちょ、それは…!」
「自分から誘わなきゃ飽きられて捨てられるんだったか? 誰が言ってたんだったかねぇ、酔ってたんで覚えていないようだ。誰だったかわかるか? ケンシロウ。」
「ホル・ホースだな。」
「くぁwせdrftgyふじこlp」

 思いがけない攻撃にパニくり言葉にならない悲鳴をあげホル・ホースは無意味に両手をばたつかせた。ラオウの方はと言えば、僅かに目を瞠り硬直している。
 どうしようどうしようどうしようッ!!! 涙目で頭をフル回転させるホル・ホースを尻目にジャギとケンシロウが立ち上がり、さっさと廊下へ逃げた。

「ちょ、おまっ!」
「じゃあ俺はそろそろ帰るぜ。頑張れよ、ホル・ホース?」
「俺も約束を思い出した。今晩は友人の家に泊まってくる。」
「――そうか。」

 静かに、本当に静かにラオウが頷く。既にラオウより後ろへ回っていた二人にその表情は見えなかったが、室内にいたホル・ホースはひぃと情けない悲鳴を上げた。
 後ろ手に襖が閉められて室内と廊下が遮断される。二人は馬に蹴られる前にと玄関へ向かった。

「……おい、ケンシロウ。」
「何だ。」
「約束ってのは嘘だろう。」
「……わかるか?」
「当たり前だ。……当てが無かったら家に来い。どうせアイツもいやしねぇんだ。」
「フ……覚えておく。」

 ―――そんな会話を交わしながら。
 
 

 
 
END…?

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