日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼動画:Asian Defense | Dung Tran Military「Chinese SR5 Rocket Artillery: Similar To American Himars - YouTube」SR-5の解説動画

▼動画:YouTube-军迷天下「《军武零距离》走进武器试验场 看军事装备如何历经大考走向战场」(2020年3月28日)9:38から10:02にかけてSR-5が登場。自力で再装填作業を行っている様子も収めされている。

▼動画:ALGD「Algerian SR-5 MLRS راجمات الصواريخ إس أر 5 الجزائرية」アルジェリア軍に配備されたSR-5によるロケット弾の斉射シーン。


性能緒元(車体)
重量25トン
全長 
全幅 
全高 
エンジンDeutz社製ディーゼルエンジン(517hp)
最高速度85km/h
航続距離600km
渡渉深度1.2m
武装連装モジュール発射機
 122mm20連装ロケットモジュール、220mm/227mm6連装ロケットモジュール、「神龍300型」戦術弾道ミサイル、C-705地対艦ミサイル、徘徊式偵察/打撃ドローンなど
射程50km(122mmロケット弾)、70km(220mmロケット弾)、300km(「神龍300」戦術弹道ミサイル)、140km(C-705地対艦ミサイル)、60km(飛龍60A自爆ドローン/小型巡航ミサイル)、100km(飛龍60B徘徊ドローン)
乗員3〜5名

SR-5型多連装自走ロケット砲は輸出向けの多連装ロケット砲システム。開発は中国兵器工業集団有限公司による自主開発であり、国際市場向けの販売・宣伝は中国北方工業集団公司(NORINCO)が担当している[1][2]。

SR-5の開発作業は2010年に開始された[3]。設計主任は王恵方技師[3]。2012年に開催されたユーロサトリ兵器ショーにおいて模型が展示されたことで、その存在が明らかにされた[2]。

【設計上の特徴】
SR-5は多連装ロケット砲としては、122mmと220/227mm口径のロケットを用いて、40kmから70kmまでの範囲にロケットを投射できるようにされた。これは中国だと旅(旅団に相当)砲兵レベルの装備であり、集団軍が保有する射程70〜150kmの03式300mm12連装自走ロケット砲(PHL-03/AR-2)よりも近距離の目標を想定している。ただし、ユーザーの要望に応じて、設計当初からさらなる射程の兵装への換装が容易に実施し得るようにされている[3]。

SR-5のモジュールランチャー発射機はランチャーを一式まるごと挿げ替えることで装填作の省力化と時短を図っている。これはメーカーがSR-5の前に開発したSR-4型122mm40連装ロケット砲に採用された概念であり、SR-5にもそれが継承された形となる[3]。

SR-5独自の特徴として挙げられるのは、このモジュールランチャーで使用可能なロケットの種類を増やす事であった[3]。当初の計画名が「中远程弹箭一体发射平台(中・遠距離ミサイル/ロケット一体型発射プラットフォーム)」というのが象徴するように、一台の車両で多種多様なロケット/ミサイルを収納したモジュールランチャーを使えるようにすることで国際市場における競争力強化の狙いが込められてた[3]。そこで強く意識されていたのがアメリカの自走多連装ロケット砲M270 MLRSであった[3]。口径の異なるロケットをモジュール式にして随時挿げ替えるという発想はM270において実現していた。SR-5に盛り込まれる各種機能は、M270のものを念頭においてそれを上回ることが目標とされた。

国際市場におけるSR-5の販路として期待されたのは、世界各国で運用されていたソ連のBM-21「グラート」の後継となる事であった。1960年代に開発されたBM-21はその実用性、強力な投射能力から現在でも運用が続いている国も多いが、射程や命中精度などの点での旧式化は否めなかった[4]。SR-5は既存の122mmロケット弾との互換性を有しており現在の在庫がそのまま使えるようにされ、現在の新技術を導入することで、既存の122mmロケット弾を用いてもその能力を大幅に向上させることを可能として、BM-21の後釜になることが目指された[3][4]。

【性能−シャーシ】
SR-5は、泰安TA5310型6×6トラックをシャーシとして用いている。開発当初では8×8大型トラックをシャーシにすることを検討していたが、輸出市場の動向を調査した結果、より小型で取り回しの良いTA5310型が選定された[3]。最高速度は85km/hで、航続距離は600km[5]。

シャーシの基本構造は原型を踏襲しているが、発射時に展開して車体を安定化させるための伸縮式架台など多連装ロケット砲の運用に装備が追加されている。乗員は3〜5名で、全員が車体前部のキャビンに乗車する[3][5]。キャビン上部には投石などからガラスを保護するため金網が用意されており、必要に応じてこれを展開することで、外の視認は確保しつつガラスを守る工夫としている。キャビンにはNBC防護システムが装備されており、中東諸国への販売も想定して空調も揃えている[3][6]。

【モジュールランチャー発射機】
SR-5のモジュールランチャー発射機は、左右で異なる口径のロケットを装填したモジュールランチャーを混載することが出来る[3]。これは部隊で取り得る選択肢を増やすことで戦術的柔軟性を増す効果が期待できる。再装填の際には、コンテナを丸ごと換装する事で迅速な装填を可能としている[3]。

荷台に搭載されたモジュールランチャー発射機の付仰角は0-60度で、左右射角は各70度[2]。任務に応じて、複数もしくは単独の目標に対して単発、もしくは連射を実施することが出来る[2][3]。精密誘導兵器を用いることも可能であり、静止目標のみならず動目標の打撃も想定されている[2]。ランチャーの操作は全て車内から行うことが可能であり、走行状態から迅速に射撃準備を完了し、ロケット砲を打ち込むとすかさず陣地転換することで生残性を高める[2]。

SR-5にとって、ランチャーの装填作業の省力化は開発当初からの重要課題であった[3]。多連装ロケット砲の場合、一斉射撃は短時間で行い得るが、大量のロケットを再装填するのは時間がかかり、その間は無防備になるので危険も大きかった。それを解消するため装填済みのモジュールランチャーをまるごと交換する方法を採用したのだが、弾薬で満たされたランチャーの重さは2.5tにもなるのでこの重量物をどのように装填するのかも問題であった[3]。SR-5は、モジュールランチャー発射機自体に装填作業に必要な機材を組み込んでしまうことで、他の支援車両を必要とせず、弾薬輸送車が地面に下ろしたモジュールを自力で吊り上げて、そのままスライドさせて発射機に装填してしまう仕組みを採用した[3]。この仕組みについてもM270 MLRSやHIMARSで採用されており[7]、この手法が参考にされたと思われる。

SR-5は10分間でランチャーの再装填作業を終えることが出来る[2]。この方法は、少ない人数での迅速な装填作業に資するものであり、さらにクレーン車など支援車両が不要なことは導入する側にとってはコストの低減に繋がることも評価すべき点となる。

【各種兵装】
前述の通り、SR-5はモジュール式ランチャーを用いて多種多様な兵装を柔軟に搭載できるのが特徴であり、そのラインナップは時を経るにしたがってどんどん増加している。

最初に公開されたモデルでは、122mm40連装ロケットランチャーと220mm6連装ロケットランチャーの組み合わせが採用されていた。122mmロケット弾は旧東側諸国の標準的な戦術ロケット弾として広く用いられており、SR-5でもこれが採用されている。SR-5では、122mmロケット弾の命中精度を高めるためBRE7「火龍40」誘導ロケットシステムを開発しており、GPS/INSを併用するこのシステムを用いることで最大射程40kmでのCEP(必中破壊半径)を25mにまで向上させている[2]。BRE7は、SR-5以外にも81式90A式SR-4、そしてソ連/ロシア製のBM-21といった既存の122mm多連装ロケット砲システムでの活用も可能[2]。この「火龍40」をピンポイント兵器化するのが「火龍40A」。これはGPS+INS誘導に加えて終末段階でのセミアクティブ・レーザー誘導システムを加えることで点目標への打撃を可能としている。

220mmロケット弾はSR-5のために開発された新設計のロケット弾であり、こちらについても「神龍60」誘導ロケットシステムが用意されている。これは射程70kmのロケットで、「火龍40A」と同じGPS/INS誘導システムに加えて、終末段階でのセミアクティブ・レーザー誘導システムを加味することで点目標の打撃能力を得ている[2]。

ラインナップに加わっている227mmロケット弾とは、実はアメリカのM270 MLRSやHIMARSで使用されるNATO規格のロケット弾であり、SR-5は柔軟に兵装を換装出来るその特性をもって、ライバルと目していたMLRSやHIMARSと同じロケット弾を運用することも可能となっているのである[6]。

これらのロケットを活用することで、SR-5は従来の多連装ロケットが得意としていた面制圧射撃のみならず、より小規模な敵部隊への攻撃、そしてピンポイント目標への精密打撃といった攻撃能力を獲得するに至った[2][3]。

その後、SR-5の兵装に加えられたのが300mm4連装ロケットランチャー、「神龍300」戦術弾道ミサイルとC-705地対艦ミサイルである[6][7]。

300mmロケット弾は精密誘導能力が付与されており、最大150kmまでの目標に対するピンポイント打撃が可能。300mmロケット弾の運用能力が付与されたことで、SR-5は一レベル上の集団軍砲兵部隊で運用されている射程70〜150kmの03式300mm12連装自走ロケット砲(PHL-03/AR-2)と同等の投射力が与えられたことになる。

「神龍300」は弾頭直径610mmのミサイル[5]。SR-5の兵装の中では最大のサイズで、モジュールへの搭載数は一発なので、SR-5のモジュールランチャー発射機には最大でも2発のみ搭載可能。「神龍300」はアメリカのMGM-140 ATACMS地対地ミサイルを意識してそれを凌駕することを目的として開発された[2][9]。

「神龍300」は弾頭重量227kgで、最大射程は300km近くに達する[9]。その命中精度はCEP10mという点目標打撃を可能とする高精度を達成している[9]。なお、300kmという射程は国際的な大量破壊兵器規制の枠組みであるミサイル技術管理レジームにおける射程300km以上のミサイルの販売規制を念頭において、それをわずかに下回る距離に抑えられている。アメリカのATACMSは、装軌式のM270 MLRSで2発、装輪式のM142 HIMARSでは1発のみを搭載するので、SR-5はMLRSと同数、同じ装輪式のHIMARSの二倍の戦術弾道ミサイルを搭載することで優位に立つことが目された[2][9]。

SR-5は沿岸防衛任務での活用を想定して地対艦ミサイルを搭載することも想定されている。SR-5が搭載するのは射程140kmのC-705対艦ミサイル[5][6][10]。沿岸監視センサーや哨戒機などから得られた艦艇の情報を基に、対艦ミサイルを迅速に投射することで、SR-5は自走式の地対艦ミサイルプラットフォームとしての活用も出来るようなった。これは、一つの兵器システムに多様な役割を持たせて、調達費用が限られる国々にとっても費用を節約しつつ多用途に活用し得るようにして、ユーザーの選択肢を増やしたと評価し得るだろう。

さらに2022年の珠海航空ショーでは新たなSR-5の兵装として、「飛龍60A」と「飛龍60B」という二種類の自爆型ドローンが登場した[2][5][10][11]。これらは近年流行している徘徊・自爆型ドローンの一種である。両者は220mm6連装モジュールに収納されて射出される[5]。

飛龍60Aは小型の巡航ミサイルで射程は60km[12]。断面は四角形をしており尾部の補助ブースターで射出され、中央部にある折り畳み式の主翼と尾部の4枚の補助翼を展開して目標に向けて飛翔する[11]。

飛龍60Bは、60Aとは全く異なる設計で、前後の折り畳み翼と、後部の双垂直尾翼を展開し、尾部の推進式プロペラを回転させて目標に飛翔する。サイズは最大離陸重量60kg、弾頭重量10kg、全長1.8m、翼幅2.5m、最高速度マッハ0.8、上昇限度6,000m、航続距離100km、連続飛行時間1時間[13]。飛龍60Bは、複数のドローンによる蜂群攻撃(Swarm attack)能力を有しており、先導機が他の機体を誘導して自律的に目標まで飛行する[11]。偵察、打撃に加えて、一定の空域を巡回飛行して出入りしようとする目標を打撃することで当該地域を封鎖することも可能[11]。巡航飛行時の飛行時間は1時間だが、領域封鎖・徘徊打撃任務の際には飛行速度を調整して連続飛行時間を延伸する[13]。

上記のモジュール式ランチャーは、各種兵装を収納した状態で工場から出荷され、ランチャーは密閉されておりメンテナンスフリーで輸送されるため、前線での整備の負担を軽減している[5]。

【火器管制システム】
SR-5 の火器管制システムは、弾道計算機、慣性/衛星ナビゲーションシステム、モジュールランチャー制御システム、車体姿勢算出機、高速データリンクシステム、情報端末などで構成される[2][3][11]。このシステムは、高度な自動化と、多種多様な兵装に対応可能な開放性を備えたものとなっている[1][2]。

SR-5に搭載された兵器データベースは、国内外のSR-5での運用が可能な兵器が網羅されており、登録された兵器の各種諸元が記録されており、どの兵器の弾道計算も即座に自動で算出することが出来る[1]。

射撃に至るすべての操作は車内から行われ、制御指令は即座に発射機に伝わり、その指令を自動で実行するとともに、発射機やランチャーに収納された兵器などの情報は情報端末を通じて随時確認できる[2]。車体姿勢算出機は、シャーシの傾きを検知する装置であり、これで得られた情報は弾道計算機に送られ射撃諸元に自動的に反映され、発射機もそれを加味した仰角・射角を取るため、それ以前の自走ロケット発射機のように細かな微調整をせずに済み、射撃開始の迅速化に効果を発揮している[1]。

SR-5の開発責任者である王恵方設計主任は2021年のインタビューで、SR-5はこれらの各種兵装を取りそろえたことで、8〜50kmまでの地上・水上目標に対する面制圧攻撃、25〜150kmまでの目標に対する精密打撃、70〜300kmまでの地上目標や水上艦艇など高価値目標に対する精密打撃を行い得ると述べている[6]。


【半減した弾薬補給車について】
SR-5は、行軍状態から五分以内に目標への攻撃が可能。攻撃を行うと、対砲兵射撃を避けるため一分以内に陣地転換を行うことで被害を局限する[2]。

榴弾砲に比べて単位時間当たりの投射量が圧倒的に高い多連装ロケット砲の場合、その反面で弾薬を打ち尽くした後の再装填が問題になる。SR-5はこの課題に対して、モジュール式ランチャーの採用に加えて、再装填作業の方法の見直しを行っている。通常、自走ロケット発射機一台につき再装填用ロケットを搭載した弾薬輸送車一台をセットにすることが多いが、SR-5では発射機二台につき弾薬輸送車一台と、あえてその数を半分に減らしてしまった[3]。これは弾薬輸送車の役割を見直した結果である。

SR-5の弾薬輸送車は、発射機に随伴して弾薬を補給するという方法を止めて、弾薬輸送車は発射機が陣地転換する予定地にモジュールランチャーを配送する仕事に徹して、後方のデポと前線の間を往復しながらランチャーを運び続けるようにしたのである。ロケットを打ち尽くした自走発射機は次の弾薬ポイントまで移動して弾薬を補給する。ここで活用されるのが、SR-5の単独でモジュールランチャーを再装填できる能力である。クレーン車など支援車両なしで作業を終えることが出来るので、単独で補給ポイントに移動して地面に置いてあるランチャーを10分間で装填して、次の目標の打撃が可能となる。

従来であれば、弾薬輸送車は発射機に随伴し、在庫が付きたら別の車両が弾薬を運び空の輸送車は後方に戻っていたが、SR-5の方法であれば効率よく弾薬を補給し続けられることになる[3]。それが、SR-5が弾薬補給車の定数を半分に減らした要因であり、ユーザーに対して調達コストの節約をアピールできる事例の一つであった。

【支援車両】
SR-5部隊は、自走ロケット発射機、弾薬補給車、砲兵観測車、指揮車両、レーダー車両などから構成されている。レーダー車両は、搭載する多周波レーザーによるパルスドップラーレーダーを活用して、風が発する超音波を探知して低空域の風向きを分析[6]。ロケット弾は飛翔速度の関係で砲弾よりも風による影響が大きいので、低空域の風向きを把握することで、その命中精度を35%以上改善することが出来るとされる[6]。これは既存の122mmロケット弾の命中精度を高めるのにも有効に機能する。

【SR-5の派生型について】
王恵方設計主任は2021年のインタビューで、SR-5の新たな派生型として同ロケットシステムを艦艇に搭載した艦載型と、モジュールランチャ―を単装化してCTL-181A型6×6装輪装甲車に搭載したSR-9軽自走ロケット砲の開発を完了したことを明らかにした[6]。SR-5艦載型は、海軍の火力支援艦艇、沿岸防衛部隊への配備を想定しており、システム一式をモジュール化して貨物用13m級コンテナに収納して各種プラットフォームに速やかに搭載できるようにした[6]。多種多様な兵装を生かして、揚陸作戦における火力支援、水上艦艇への攻撃、弾道ミサイルによる後方縦深への打撃など柔軟に脅威に対応し得る点が売りになるとしている[6]。コンテナに全ての機能を内蔵しているので、外観からは通常のコンテナとの見分けがつかないのも特徴[6]。

SR-9のシャーシであるCTL-181A型6×6装輪装甲車は高い路上・野外機動力を有し、輸送機による空輸も可能。その機動力を生かして快速反応部隊、山地部隊、装輪車両部隊などの火力支援車両としての運用を想定している[6]。2022年にはSR9と同一車輛と思われる自走ロケット砲が中国陸軍の軽型合成旅で採用されているのが確認されている[14]。同部隊はCTL-181Aも含まれる「猛士」装輪装甲車ファミリーを中核装備として編成された軽装備高機動部隊であり、高い路上機動性を生かして要地に緊急展開し充実した火力投射を生かして抗戦する。SR-9は軽型合成旅の装備としての適性を備えていると判断し得る。

【販売状況】
SR-5は2012年のユーロサトリでの模型展示を皮切りに、各国への売り込みが開始された。

面制圧のみならずピンポイント打撃も可能でドローンや弾道ミサイルまでそろった豊富な打撃手段に加え、市場のニーズに柔軟に答え得る多用途性、省力化や効率化の追求と、国際兵器市場での競争力を追求したコンセプトが功を奏したのか、アルジェリア(2017年に18輌)、バーレーン(2016年に4輌)、ラオス(2018年に12輌)、ベネズエラ(2014-15年に18輌)、アラブ首長国連邦(2020年に5輌)と、着々と輸出実績を積み上げている[15]。

ユーザーの要望に応えて、BM-21の更新用であれば122mmロケット弾のみを搭載してコストを抑制することも可能であり、より高性能なスペックを求める顧客であれば大口径ロケットや徘徊ドローンといった選択肢を提供できるのは国際兵器市場における強みと言える。東側の122mmロケット弾のみならずNATO規格の227mmロケット弾まで発射可能な柔軟性は、ユーザーの要望を幅広く取り入れ得るSR-5の特性を象徴するものであろう。

輸出向けに開発され、本国での採用を得られていない兵器が各国で採用されるには、市場の動向を予測してそれに見合った価値のある装備を提供できるかが大事なポイントとなる。SR-5は、多連装ロケット砲の枠を超えた多種多様な兵器のプラットフォームとして開発され、古い既存のロケット弾もそのまま利用できる上に、新たな装備を次々に受け入れられる開放性が備わっていたことは、国際市場でのニーズを反映させた新装備を導入して競争力を高める上で有利に働いたと言えるだろう。

- 【参考資料】
[1]新华网「中国兵器工业集团公司自主研制的多款新型火炮集中亮相」(来源: 新华网/2015年8月13日)http://www.xinhuanet.com/mil/2015-08/13/c_12812378...
[2]Army Recognition「SR5 GMLRS MLRS Multi-Caliber Multiple Launch Rocket System - China」(2022年11月12日)https://www.armyrecognition.com/china_artillery_ve...
[3]姜浩 丛语「火箭炮潮流:弹箭共架、通用发射—访SR-5型多管火箭炮总设计师王惠方」『兵工科技』2014年増刊—2014珠海航展专辑(兵工科技杂志社/2014)128-135頁
[4]白孟宸「国际火箭炮市场的新星—再访SR5多管火箭炮武器系统总设计师王惠方」『兵器』总188期,2015.1(中国兵器工业集团公司/北京《兵器》杂志有限责任公司)41-43頁
[5]MILITARY TODAY - Everything About Modern Warfare「SR-5 Multiple launch rocket system」https://www.militarytoday.com/artillery/sr5.htm
[6]黄国志「更进一歩--SR5多管火箭炮项目总师王恵方」『现代兵器』2021.11(中国兵器工业集团公司)54-57頁
[7]知乎「火箭炮:最中国的特色武器」(沃民舆情观察/2023年8月5日)https://zhuanlan.zhihu.com/p/648123858
[8]网易「中国火箭炮为何世界第一?SR5远火亮剑塞尔维亚,火力覆盖200公里」(来源: 科罗廖夫/2021年10月23日)https://www.163.com/dy/article/GN07QLNQ051597ER.ht...
[9]田墅「火箭炮新概念:AR-3、SR-5—可共架发射弹道导弹和反舰导弹」『兵工科技-甦2018珠海航展专辑 』(兵工科技杂志社)79-84頁
[10]今日头条「中国兵器的冲击波」(作者:熊伟/2021年9月29日
https://www.toutiao.com/article/701301780000869635...
[11]腾讯新闻「珠海航展蜂群巡飞弹白菜化,各种载具都能打,各厂商开启疯狂内卷」(蒋蒋烽火谈/2022年11月11日)https://new.qq.com/rain/a/20221111A0283Y00
[12]捜狐「国产火箭炮+巡飞弹亮相迪拜 两者可协同进攻」(搜狐网地方资讯/2023年11月17日)https://www.sohu.com/a/737024521_121443915
[13]网易「解放军研制的“飞龙-60B”巡飞弹, 突破创新, 空中封控新一步」(来源: 宋岚说财经/2023年8月23日)
[14]东方网「第三代猛士+122毫米火箭炮!轻高机新利器亮相演兵场,万箭齐发场面震撼!」(作者:曾炟/2022年5月6日)https://j.eastday.com/p/1651841487033362
[15]SIPRI公式サイト「SIPRI Arms Transfers Database - Trade registers」https://armstrade.sipri.org/armstrade/page/trade_r...(2023年12月18日閲覧)

【関連項目】
SR-4型122mm40連装ロケット砲

中国陸軍

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