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アカデメイア流読書法
では、実際にアカデメイア流読書法を紹介します。アカデメイア流読書法は、
超多読法ともいえ、多読をベースにしながら多読の欠点を補っています。
まず、特徴を挙げてみます。
本棚の端から順に読むという機械的に作業するのもよい
い自分で再読するということは新しい本を読んでいると考えてもよいはず
すべての本を読むことを大目標とすることはとてつもなく無謀なことですが、
本を選択するという無駄な行為を完全に排除できることができます。どうせ全部
読むつもりなのだから、選ぶ必要がないということです(迷うところに魅力を感
じる人もいると思いますが)。
ただ、この読書法には最大の欠点があって、それは時間が足りないということ
です。仮に1日に20冊読んだとしても、1日に100冊以上が世界で出版され、しかも
古典には読むべき本がたまっているわけなので、すべての本を読む前に寿命が尽
きてしまうことは必死です。そこで、大きな仮定を持ち出します。寿命を計算に
入れない、または寿命を無限大と仮定することです。町を歩けば車に轢かれる可
能性はあるし(宝くじが当たる可能性の30倍以上で車に轢かれて死ぬ)、家に閉
じこもっていたとしても火事の可能性だってありますし、事故で死ななくても病
死・老衰がまっているわけで、死からは誰であっても逃れられません。ただ死ば
かりを考えていれば、精読や多読以前に読書自体をやらなくていいことになって
しまいます。そういうことで読書のおいて、死については無視することにします
(自明の理すぎて、考えてもどうにもならない)。
■0x04.) 重ね合わせの原理によって本質を見抜く
超多読法の最大のメリットは、読んだ多数の本が悪書であっても、良書に勝る
可能性があるということです。どういうからくりかというと、本Aにおいて、ある
部分で見当はずれのことをいっていたとしても、ある部分でまともなことをいっ
ていることが考えられます。一方、本Bにおいては、本Aのまともな部分と見当は
ずれの部分が逆になっていたとします。そうしたとしても、本Aと本Bの2冊を読め
ば、まともな部分が2つ浮き上がってくることがわかります。これは読めば読むほ
ど、まともな部分、即ち本質が浮かび上がってくるわけです。
よって、いくら悪書と呼ばれている本であっても、100冊分(100という数字は
例え)の読書をこなせば、良書に勝ると思っています。これで安心して良書・悪
書を気にせずに多読ができますね。
■0x05.) アカデメイア流読書法の始め方
極めてまれだと思いますが、アカデメイア流読書法に興味を持って始めようと
思っている人のために、解説します。
まったく読書癖のない人なら、まず読書癖をつけなければなりません。いざ読
書をするとして興味のある本はいくつかあると思いますが、読書癖や活字慣れし
ていなければ小説をオススメします。小説といっても純文学や古典ではなく、最
近の読みやすい内容のもので十分です。例えば、ミステリーなどをオススメしま
す。ミステリーの場合、作者が気に入れば、どんどんシリーズものを読んでいく
楽しみもできるからです。同じ作者の本をずっと読んでいくと、展開が読めたり、
文体に慣れるので、読書スピードの加速度が上昇するでしょう。
とりあえず1日1冊を目標にしましょう。読めば読むほど読書スピードが上がり、
1日3冊、1日5冊も不可能ではありません(俗にいう速読法を使わずに)。もし1日
1冊読んだとすると、単純計算で1年間で365冊です。まあまあの結果だと思います。
1年間で365冊をクリアできたら、次に1年間で1,000冊を目標にしましょう。どん
な人でも訓練さえ積めば、1年間1,000冊は達成できると思います。
ところで、1日1冊を目標としている時期であっても、ミステリーや読みやすい
現代小説以外に実用書や分厚い本を読みたいと思うこともあるでしょう。むしろ
それが自然だと思います。そんな場合には並行読みでしのぎます。1日1冊をいつ
も通りこなしながら、ハードだと思われる本の方は1日20ページぐらいずつ読んで
いくわけです。そうすると、20日で20冊+ハードな本の400ページこなせることに
なります。読書の魅力に取り付かれていくと、読みたい本は何十冊にもなるはず
です。そんな場合、そのうちの数冊(場合によっては十数冊)を並行読みしてこ
なしつつ、ノルマを達成していけばよいことになります。
多読をすると心に決めたら、寸分を惜しんで読書しなければなりません。極端
にいえば、1分でも空き時間があるとわかっているなら、本を取り出して読む必要
があります。例えば、ホームで電車を待つとき、電車内で移動するとき、マック
で注文して品物が出てくるまでの間(少々時間がかかるといわれたときだけでOK)、
スロットで朝並んでいるときなどなど。そのためには必ずいつも持ち歩くバック
やカバンには本を1冊以上入れておく必要があります。2冊入れておくと1冊を読み
終わったときでも読書を続けることができるため、安心です。
小説は単に読めばいいだけですが、実用書や専門書の場合は目的がちょっと違
うでしょう。その本を読んで何かを習得したいという目的が大きいはずです。つ
まり、自分の知っている内容以上のことを知りたくて、その本を読もうとするの
だと思います。こういうタイプの本はなかなかページが進まないはずです。数学
書の場合はノートを取らないと頭に入らないだろうし、プログラミングの場合は
実際にコーディングしなければ力にならないでしょう。そこで活用するのが付箋
(ポストイット)です。本を読んで自分が知らない部分や記録したい部分を見つ
けたら、そこの始まりの行に付箋を貼っておくのです。そして、難しいところは
飛ばしてもいいので、付箋を貼りながら一旦通読します。通読後は、付箋のとこ
ろを重点的に再読して、ノートを取るなりメモを取るなりします。私の場合は、
ノートに記録するというアプローチは捨てて、HTMLファイルに更新するというア
プローチを選んで実行しています。このアプローチについては次の項で詳しく言
及します。ノートを取って満足したら、付箋をはがしていきます。最初は付箋だ
らけだった本もどんどん付箋がなくなり、付箋が最終的になくなったらその本は
一応こなしたことになるでしょう。完全にマスターではなく、8割ぐらいマスター
すれば十分。後の2割は多読のメリットである他の本で補います。よって、本を持
ち歩くと同時に付箋も必須ということになりますね。付箋は文房具店で売ってま
すが、100円ショップで購入した方が安いです。余白の面積が広いものではなく、
小さくたくさん入っている付箋を選択する方がよいでしょう。
■0x06.) ネットとの融合
0x03のところでも述べたように、私はHTMLファイルにノートするアプローチを
取っています。元々はノートやルーズリーフにメモや記録していたのですが、後
で見返すことがまったくなく単に書きっぱなしが多く、さらにメモしていた紙の
量が膨大(数学の紙だけで積み上げて1mぐらいあった)になって保管できなくな
ってしまったからです。そんなときに、Webサイトを更新するという手法に出会い、
そこに今までノートにメモしてきたことをすべて書き込めばいいのではないかと
思いつきました。ただ、HTMLファイルに記録していくということは、様々な困難
が待ち受けています。実際に実感したものを次に列挙してみます。
しかし、この困難をクリアすれば、自分にとって完璧なノートができあがるわ
けです。この魅力に取り付かれました。ネットに繋がる環境があれば、いつでも
Webブラウザでノートの中身をチェックできるわけです。
また、以前に記録した部分に追加して記録するといった作業を繰り返すことに
よって、前後の内容の復習にもなり、しかもノートの充実に磨きをかけることが
できるというメリットもあります。
ただし、データが膨大になった後でディレクトリ構成を変更したりすると、リ
ンク切れが多数出てそれを把握できないということもおきます。なので、実践し
ようと思った人は最初にディレクトリ構成をしっかり決めておくことをオススメ
します。特に、トップページのindex.html(index.htm)ファイルを設置するディ
レクトリにメモ用のHTMLファイルは設置してはいけません。そのメモ用のHTMLフ
ァイルが数百となった場合、FTPクライアントでそのディレクトリに飛ぶとフリー
ズしてしまう可能性があるからです。実際、私はこれを体験して、後でディレク
トリ構成を変更し始めたので、アカデメイア内にリンク切れが発生しています(
見つけ次第徐々に直していますが…)。
では、実際にアカデメイア流読書法を紹介します。アカデメイア流読書法は、
超多読法ともいえ、多読をベースにしながら多読の欠点を補っています。
まず、特徴を挙げてみます。
- 本の選択に時間をかけない。その時間があるならば読書に時間を費やす
- 並行して複数の本を読む。場合によっては10冊以上を並行することもある
- 読む本のジャンルにこだわらない。むしろ自分がまったく興味がないジャンル
本棚の端から順に読むという機械的に作業するのもよい
- 同じ本を再読することはまったく問題ないが、それは新しい本を読んでいると
い自分で再読するということは新しい本を読んでいると考えてもよいはず
- 世界中のすべての言語のすべての本を読むという意気込みで実行すること
- それが物理的に無理なことは承知だが、それはあまり重要ではない
- 1冊を読んでひとつの発見があれば十分という考えで読む。そうすると読書時と
すべての本を読むことを大目標とすることはとてつもなく無謀なことですが、
本を選択するという無駄な行為を完全に排除できることができます。どうせ全部
読むつもりなのだから、選ぶ必要がないということです(迷うところに魅力を感
じる人もいると思いますが)。
ただ、この読書法には最大の欠点があって、それは時間が足りないということ
です。仮に1日に20冊読んだとしても、1日に100冊以上が世界で出版され、しかも
古典には読むべき本がたまっているわけなので、すべての本を読む前に寿命が尽
きてしまうことは必死です。そこで、大きな仮定を持ち出します。寿命を計算に
入れない、または寿命を無限大と仮定することです。町を歩けば車に轢かれる可
能性はあるし(宝くじが当たる可能性の30倍以上で車に轢かれて死ぬ)、家に閉
じこもっていたとしても火事の可能性だってありますし、事故で死ななくても病
死・老衰がまっているわけで、死からは誰であっても逃れられません。ただ死ば
かりを考えていれば、精読や多読以前に読書自体をやらなくていいことになって
しまいます。そういうことで読書のおいて、死については無視することにします
(自明の理すぎて、考えてもどうにもならない)。
■0x04.) 重ね合わせの原理によって本質を見抜く
超多読法の最大のメリットは、読んだ多数の本が悪書であっても、良書に勝る
可能性があるということです。どういうからくりかというと、本Aにおいて、ある
部分で見当はずれのことをいっていたとしても、ある部分でまともなことをいっ
ていることが考えられます。一方、本Bにおいては、本Aのまともな部分と見当は
ずれの部分が逆になっていたとします。そうしたとしても、本Aと本Bの2冊を読め
ば、まともな部分が2つ浮き上がってくることがわかります。これは読めば読むほ
ど、まともな部分、即ち本質が浮かび上がってくるわけです。
よって、いくら悪書と呼ばれている本であっても、100冊分(100という数字は
例え)の読書をこなせば、良書に勝ると思っています。これで安心して良書・悪
書を気にせずに多読ができますね。
■0x05.) アカデメイア流読書法の始め方
極めてまれだと思いますが、アカデメイア流読書法に興味を持って始めようと
思っている人のために、解説します。
まったく読書癖のない人なら、まず読書癖をつけなければなりません。いざ読
書をするとして興味のある本はいくつかあると思いますが、読書癖や活字慣れし
ていなければ小説をオススメします。小説といっても純文学や古典ではなく、最
近の読みやすい内容のもので十分です。例えば、ミステリーなどをオススメしま
す。ミステリーの場合、作者が気に入れば、どんどんシリーズものを読んでいく
楽しみもできるからです。同じ作者の本をずっと読んでいくと、展開が読めたり、
文体に慣れるので、読書スピードの加速度が上昇するでしょう。
とりあえず1日1冊を目標にしましょう。読めば読むほど読書スピードが上がり、
1日3冊、1日5冊も不可能ではありません(俗にいう速読法を使わずに)。もし1日
1冊読んだとすると、単純計算で1年間で365冊です。まあまあの結果だと思います。
1年間で365冊をクリアできたら、次に1年間で1,000冊を目標にしましょう。どん
な人でも訓練さえ積めば、1年間1,000冊は達成できると思います。
ところで、1日1冊を目標としている時期であっても、ミステリーや読みやすい
現代小説以外に実用書や分厚い本を読みたいと思うこともあるでしょう。むしろ
それが自然だと思います。そんな場合には並行読みでしのぎます。1日1冊をいつ
も通りこなしながら、ハードだと思われる本の方は1日20ページぐらいずつ読んで
いくわけです。そうすると、20日で20冊+ハードな本の400ページこなせることに
なります。読書の魅力に取り付かれていくと、読みたい本は何十冊にもなるはず
です。そんな場合、そのうちの数冊(場合によっては十数冊)を並行読みしてこ
なしつつ、ノルマを達成していけばよいことになります。
多読をすると心に決めたら、寸分を惜しんで読書しなければなりません。極端
にいえば、1分でも空き時間があるとわかっているなら、本を取り出して読む必要
があります。例えば、ホームで電車を待つとき、電車内で移動するとき、マック
で注文して品物が出てくるまでの間(少々時間がかかるといわれたときだけでOK)、
スロットで朝並んでいるときなどなど。そのためには必ずいつも持ち歩くバック
やカバンには本を1冊以上入れておく必要があります。2冊入れておくと1冊を読み
終わったときでも読書を続けることができるため、安心です。
小説は単に読めばいいだけですが、実用書や専門書の場合は目的がちょっと違
うでしょう。その本を読んで何かを習得したいという目的が大きいはずです。つ
まり、自分の知っている内容以上のことを知りたくて、その本を読もうとするの
だと思います。こういうタイプの本はなかなかページが進まないはずです。数学
書の場合はノートを取らないと頭に入らないだろうし、プログラミングの場合は
実際にコーディングしなければ力にならないでしょう。そこで活用するのが付箋
(ポストイット)です。本を読んで自分が知らない部分や記録したい部分を見つ
けたら、そこの始まりの行に付箋を貼っておくのです。そして、難しいところは
飛ばしてもいいので、付箋を貼りながら一旦通読します。通読後は、付箋のとこ
ろを重点的に再読して、ノートを取るなりメモを取るなりします。私の場合は、
ノートに記録するというアプローチは捨てて、HTMLファイルに更新するというア
プローチを選んで実行しています。このアプローチについては次の項で詳しく言
及します。ノートを取って満足したら、付箋をはがしていきます。最初は付箋だ
らけだった本もどんどん付箋がなくなり、付箋が最終的になくなったらその本は
一応こなしたことになるでしょう。完全にマスターではなく、8割ぐらいマスター
すれば十分。後の2割は多読のメリットである他の本で補います。よって、本を持
ち歩くと同時に付箋も必須ということになりますね。付箋は文房具店で売ってま
すが、100円ショップで購入した方が安いです。余白の面積が広いものではなく、
小さくたくさん入っている付箋を選択する方がよいでしょう。
■0x06.) ネットとの融合
0x03のところでも述べたように、私はHTMLファイルにノートするアプローチを
取っています。元々はノートやルーズリーフにメモや記録していたのですが、後
で見返すことがまったくなく単に書きっぱなしが多く、さらにメモしていた紙の
量が膨大(数学の紙だけで積み上げて1mぐらいあった)になって保管できなくな
ってしまったからです。そんなときに、Webサイトを更新するという手法に出会い、
そこに今までノートにメモしてきたことをすべて書き込めばいいのではないかと
思いつきました。ただ、HTMLファイルに記録していくということは、様々な困難
が待ち受けています。実際に実感したものを次に列挙してみます。
- 目の前にPCがないとメモが取れない
- 数式や図を気軽にかけない
- メモしたいものが多すぎて、付箋が貼ってある本がたまる
しかし、この困難をクリアすれば、自分にとって完璧なノートができあがるわ
けです。この魅力に取り付かれました。ネットに繋がる環境があれば、いつでも
Webブラウザでノートの中身をチェックできるわけです。
また、以前に記録した部分に追加して記録するといった作業を繰り返すことに
よって、前後の内容の復習にもなり、しかもノートの充実に磨きをかけることが
できるというメリットもあります。
ただし、データが膨大になった後でディレクトリ構成を変更したりすると、リ
ンク切れが多数出てそれを把握できないということもおきます。なので、実践し
ようと思った人は最初にディレクトリ構成をしっかり決めておくことをオススメ
します。特に、トップページのindex.html(index.htm)ファイルを設置するディ
レクトリにメモ用のHTMLファイルは設置してはいけません。そのメモ用のHTMLフ
ァイルが数百となった場合、FTPクライアントでそのディレクトリに飛ぶとフリー
ズしてしまう可能性があるからです。実際、私はこれを体験して、後でディレク
トリ構成を変更し始めたので、アカデメイア内にリンク切れが発生しています(
見つけ次第徐々に直していますが…)。
2006年10月20日(金) 17:04:50 Modified by notarejini06