第七景 童唄 << 物語 >> 第九景 傀儡
掛川宿肴町、牛股は先生が跡目として源之助か清玄を考えていると告げる。さらにいくの家に通うことをやめるように警告した。お互いの殺気が飛ぶ中、先生にしれたら恐ろしいことになると告げ、清玄は金輪際行かないことを誓った。
しかし、清玄はすぐにいくの元へ。いくは来ないことを約束したはずと拒否するが、障子の穴から覗く清玄の黒い瞳がいくの心を捕らえて離さない。上半身裸にされ縛られたいく、清玄は乳首の先に米粒をつけ自分の出世を思い浮かべた。
己の剣はどこまで昇る
十字に振った剣の先には、涎小豆のように見事四つに分かれた米粒があった。
寛永元年師走、虎眼流の稽古納めに行われる無刀取りの演舞は、源之助と清玄によってなされた。この際、曖昧な状態にあると思われた虎眼だが、三重の襟をつかみ清玄の元に投げつけた。
しかし、清玄はすぐにいくの元へ。いくは来ないことを約束したはずと拒否するが、障子の穴から覗く清玄の黒い瞳がいくの心を捕らえて離さない。上半身裸にされ縛られたいく、清玄は乳首の先に米粒をつけ自分の出世を思い浮かべた。
己の剣はどこまで昇る
十字に振った剣の先には、涎小豆のように見事四つに分かれた米粒があった。
寛永元年師走、虎眼流の稽古納めに行われる無刀取りの演舞は、源之助と清玄によってなされた。この際、曖昧な状態にあると思われた虎眼だが、三重の襟をつかみ清玄の元に投げつけた。