[579]こりゃフェイトが悪いわ… 1 ◆6BmcNJgox2 <sage>2007/08/18(土) 10:14:40 ID:wHXTZ5vZ
[580]こりゃフェイトが悪いわ… 2 ◆6BmcNJgox2 <sage>2007/08/18(土) 10:16:22 ID:wHXTZ5vZ
[581]こりゃフェイトが悪いわ… 完 ◆6BmcNJgox2 <sage>2007/08/18(土) 10:17:51 ID:wHXTZ5vZ

なのはがフェイトの部屋にやって来た。何の前触れも無く突然の事だった為、
フェイトも慌ててお茶などもてなすのだが、なのはは微笑みながら言った。
「フェイトちゃん、私…結婚する事にしたの。」
「え…。」
フェイトは驚きを隠せなかった。表面的にも少々焦っていたし、心の中では
ついに愛の告白かー!? と思って狂喜乱舞していたのだが…
「ユーノ君と!」
「え…。」
フェイトは信じられなかった。なのはが何故私では無くあのフェレット男と
結婚する気になったのか…と言うかもうてっきり二人の付き合いは無くなったと
思ってたのに何で…とフェイトはそう考え、ユーノに対し憎悪の炎を燃やした。
「ユーノ君と良く話し合って決めたの。でも今はまだお互いに忙しいから
新婚旅行や子供の事は当分先になりそうだけど…とりあえず籍は入れようって…。」
「そ…そう…。」
フェイトはなのはの言う事を大人しく聞いていたがそれは表向きでの話。
心の中では自分からなのはをかっさらったユーノへの憎しみで一杯だったのである。

なのはが部屋から去った後、フェイトはバルディッシュを片手に無限書庫へ出かけた。
愛するなのはを寝取った憎きフェレット男…ユーノを消す。ユーノが死ねばなのはは
悲しむだろうが…そこを自分が慰めればなのはの中の自分の好感度が何倍にも高まって
いずれは…と言う図式がフェイトの中には浮かんでいた。勿論その作戦には穴が沢山あるのだが
なのはが突然ユーノと結婚すると言った時のショックで気が動転してしまったフェイトには
そこまで考えられなかった。

無限書庫に辿り着いたフェイトは表面上は何時もの穏やかな自分を装ってユーノに近付く事にした。
いきなり殺気を露にして襲い掛かるやり方ではユーノも警戒してしまうと考えたのである。
「ねえユーノ、なのはと結婚するって話…本当?」
「うん本当だよ。なのはと良く話し合って決めたんだ。でも今はまだお互い忙しいから
新婚旅行や子供の事は当分先になりそうだけど…とりあえず籍は入れようって…。」
ユーノは先程なのはが言った事と同じ事を言っていたが、それが逆にフェイトの怒りを倍増させた。
「ふざけるな…。」
「え? 今何て?」
「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!」
もう我慢出来ないとばかりにフェイトは物凄い形相でユーノを怒鳴り付け、バルディッシュを
振り上げてユーノに襲い掛かった。それにはユーノも慌てる。
バルディッシュの方は何とか回避する事に成功していたが、その直後にユーノは
フェイトに胸倉を掴まれ、そのままソファーの方に押し倒されていた。
「わぁ! フェイト! いきなりどうしたんだい!?」
「うるさい! あんたなのはに一体何をしたぁ!?」
「な…何って…二人で一緒に話し合ったくらいだよ…。」
「嘘だ!! どうせあんたの事だから無限書庫で惚れ薬の製法か…はたまた催眠術の
方法か何かでも探して…それでなのはを自分の物にしたんでしょう!? この卑怯者!!」
「は!? いきなり何を言ってるんだい!? 意味がわからないよ!」
フェイトはユーノが何か卑怯な手を使ってなのはをゲットしたのだと頑なに信じていた。
こんなひょろいフェレット男がなのはに好かれるはずは無いと考えていたのに…。
だが逆にユーノにはフェイトが怒る理由がさっぱり分からないので戸惑いを隠せなかったが、
フェイトはそんなのお構いなしにユーノをソファーへ強く押し付けていた。

「なのはは私の物!! お前みたいなフェレット男にあげられる物か!!」
「えええええ!?」
確かになのはとフェイトの二人が仲良い事はユーノだって知っていた。
しかし…まさかフェイトがなのはに対してそんな感情を持っていたとは知らなかった。
あくまでも仲の良い友達として…例えるなら額に肉の人と額に米の人みたいな関係だと
思っていたユーノには余りにも衝撃的だった。そしてフェイトはついにユーノの
首を両手で締め上げ始めたでは無いか。
「うっ! くる…くるし…。」
「あんた何かに…あんた何かになのはは渡さない…なのはは渡さないぃぃ!!」
フェイトは本気でユーノを殺す気だった。なのはは自分の物だと本気で信じるフェイトは
なのはを奪ったユーノが許せなかったのである。が…
「ねぇユーノ君! さっきのお話の続きだけど…。」
なんとタイミングの悪い事か。なのはまで部屋に入って来た。
そしてフェイトとユーノが二人でいる現場を見てしまったのである。
「あ…ユーノ君…フェイトちゃん…。」
「なのは…。」
これには互いに気まずかった。そして…なのはの目から涙が溢れ出ていたのである。
「うそ…嘘でしょ…? 二人とも…そんな関係だったの…?」
「え…。」
「結婚するって決まって速攻でそれなの…?」
「ええ!?
フェイトがユーノをソファーに押し付けて首を締め上げていた光景が
なのはの目にはフェイトとユーノが抱き合っていた様に見えた様子である。
確かにただの勘違いだが…なのはの受けたショックは凄まじいに違いない。
「酷いよユーノ君…結婚するって決めたばかりですぐに不倫なんて…
フェイトちゃんだって…私を祝福するフリをして…陰でそんな事するなんて…。」
「ちっ違うよ! これには深いワケが!」
「さようなら!」
なのはは目から涙を飛び散らせながら部屋から飛び出して行った。
「そんな…そんな…。」
確かにこれでなのはとユーノの二人を引き離す事は出来ただろう。
だが…同時にフェイト自身もなのはに嫌われてしまった。
これははっきり言って本末転倒である。
「なのは! 待って! なのは!」
フェイトはなのはを追おうとした。が、それより先にユーノがフェイトの肩を掴んで止めていた。
「待つのはフェイトの方だよ。」
「え? んぐっ!」
フェイトがユーノの手を振り払おうとした瞬間、ユーノはフェイトの顔面を殴り飛ばしていた。
「…………………!!」
フェイトは強く床に叩き付けられ、息が出来なくなってしまった。
そして信じられなかった。まさかユーノが自分の顔を殴るなどと…
だがそれも束の間、今度はユーノがフェイトの胸倉を掴んで持ち上げていた。
「フェイト…痛いかい? でもね…君のせいでなのはに嫌われた僕の心の痛みはそれ以上なんだよ。」
「…………………!!」
その時のユーノの顔…怒りで歪んでいると思われたが、意外にも穏やかそのものだった。
だが…その穏やかな顔が逆に不気味で、フェイトの肝は氷点下にまで冷え切った。
さらにユーノは再びフェイトの顔面を殴り付けたでは無いか。

「んぶ!!」
「痛いかい? でも僕の心の痛みに比べればそんなの蚊が刺した様なものだよね…。」
「んぐぅ!」
それから…ユーノは穏やかな表情のままフェイトを何度も殴り付け続けた。
「確かに君がなのは好きなのは分かるけどさ…君も女性なワケでさ…。」
「んべ!」
今度は腹を殴られた。フェイトは腹を押さえてその場に跪くが…ユーノはやめなかった。
「ちょっと不健全だと思うんだよね…。それになのはだってちゃんと自分の意思で
僕との結婚をOKしてくれたんだよ…。それを台無しにするなんて…君…最低だよ…。」
「うう!」
今度は顎にアッパーカットが炸裂した。
「い…いい加減に!!」
これ以上殴られてたまるかと言わんばかりにフェイトは痛みに耐えながらも
バルディッシュを振り上げてユーノに斬りかかった。が…ユーノは素手でそれを受け止めていた。
「え…嘘…。」
フェイトは信じられなかった。ユーノがまさかバルディッシュを素手で受け止めるなどと…
だが、良く見るとバルディッシュを受け止めたユーノの手には超集束式の防御魔法が展開されていた。
「おかしいよね? この場合悪いのは君なのに…。こんな事してくるなんて変だよね…。
やっぱり僕の心の痛みを理解して無い証拠だね…。もっと…痛い目見てもらおうか?」
「んぶ!!」
ユーノは拳表面にに防御魔法を展開してフェイトの顔面を殴り付けた。
その威力たるや先程までの比では無かった。
「痛いかい? でもまだ足りない…僕の心の痛みにはまだ程遠い…。」
ユーノはさらにフェイトの顔や体中を何度も殴り付けた。
フェイトの顔は原型留めないくらいに腫れ上がり、体中がコブアザだらけにされていた。
「も…もうやめ…おねがい…もうやめ…。」
「あれあれ? クズが何か言ってるよ?」
今ユーノは凄い事を言った…まさかユーノがフェイトをクズ呼ばわりするとは誰も思わない。
だがユーノは今確かにフェイトをクズ呼ばわりした。それだけユーノが怒っていると言う事。
だが顔は穏やかなまま。だがそれが逆に恐ろしかった。
「もっと痛い目を見てもらわないとね…。このクズのせいで僕は一生を棒に振ってしまったんだ。
たっぷりと罰を受けて貰わないと…。」
「んぶ! うげ! がはっ!」
ユーノはフェイトを殴り続けた。何度も…何度も…何度も…何度も…何度も…何度も…何度も…何度も…
                    おわり

著者:◆6BmcNJgox2

このページへのコメント

百合豚はこれを何百回も見て反省しろ

そして理解しろ、百合なんてのはただのゴミだと

0
Posted by 名無しのよっくん 2014年01月22日(水) 02:45:40 返信

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