[188]76<sage> 2005/06/03(金) 23:41:25 ID:u6p+kAIP

「さあ、料理が冷めないうちに、早く中に入って食べましょ」
桃子さんが先に玄関に入っていった。
<<おかーさん、待っててくれたんだ>>となのは。
<<悪いことしちゃったね>>とすずか
<<早く入って食べよ>>とアリサが言った。私はうんと頷いた。
さっきしょげてたユーノは、美由希さんになでられてすこぶるご機嫌になっていた。
「では、私はこれで」
ノエルさんが一礼をして、車に乗り込もうとした。
「あら、ノエルさん。少しあがっていきません?」桃子さんが言った。
「少しくらいお茶してもいいんじゃない?」忍さんも桃子さんに同調した。
「いえ、屋敷にはファリンしかいませんのでそういうわけにも・・・」ノエルさんが言いよどむ。
「・・・それじゃ、仕方がないわね」忍さんが苦笑しながら言った。
「うーん、そうだ、ちょっと待ってて」と桃子さんは急いで家に戻り、
しばらくするとケーキの入った紙箱を持ってきた。
「それじゃ、これを二人で食べてね」とウィンクをする。
「しかし・・・」困惑するノエルさん。しのぶさんがノエルさんに何か合図を送るとにこりと笑って
「ありがとうございます。それではいただいておきますね」と箱を受け取った。
「それでは、失礼いたします」ノエルさんが車に乗り込む
「ファリンちゃんによろしくね」桃子さんが手を振る。承知しましたとノエルさんが一礼をする。
車が動き出し、夜の闇にまぎれていった。車が見えなくなるのを確認して、私たちは家の中へと入っていった。

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目次:高町家に引き取られたフェイト
著者:76

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