[293] 女装男と男装女 1 ◆6BmcNJgox2 sage 2007/11/30(金) 16:04:02 ID:OfGrYnq7
[294] 女装男と男装女 2 ◆6BmcNJgox2 sage 2007/11/30(金) 16:04:40 ID:OfGrYnq7
[295] 女装男と男装女 3 ◆6BmcNJgox2 sage 2007/11/30(金) 16:05:38 ID:OfGrYnq7
[296] 女装男と男装女 4 ◆6BmcNJgox2 sage 2007/11/30(金) 16:06:40 ID:OfGrYnq7
[297] 女装男と男装女 5 ◆6BmcNJgox2 sage 2007/11/30(金) 16:07:33 ID:OfGrYnq7

それはなのはの何気無い一言から始まった…

「そう言えばユーノ君ってさ〜。何か女の子みたいな顔してるよね?」
「え…。」
「声だって女の子っぽいし、化粧して女の子の服着せたら似合うかも!」
「ええ――――!?」
確かになのはの言う事は正しい。ユーノは勿論男なのだが、まるで男性ホルモンが
局部にピンポイントに集中しているかの様に顔も声色も女性的ってか、
かなりの美少女顔だったりする。(その分股間にしわ寄せが来てかなりモノはデカイが)
「ユーノ君試しに女の子の格好してみようよ!」
「そ…そんなの嫌だよ!」
ユーノを女装させよう言う事を思いついたなのはだが、ユーノは真剣に拒否した。
そりゃそうだ。確かに顔や声色は女性的でも立派な男であるし、何より女装趣味は無い。
故に女装する等必死に嫌がっていたのだが、次の瞬間なのはのバインドがユーノを締め上げていた。
「もう! わがまま言わないの! ママの言う事聞かない子は罰として女の子の格好させちゃうから!」
「何時なのはが僕のママになったんだ―――!?」
ヴィヴィオを養子として引き取った事もあってすっかり気分はヤンママななのはは
ユーノと話す時も思わず自分をママと呼んでしまっていたのだが、まあそんな事はこの際どうでも良かった。
なのはは今とにかくユーノを女装させたかったのだから…
「ほ〜ら…ママの言う通りにするの〜。」
「だから何時なのはが僕のママになったんだよ〜…。」
なのははバインドでユーノの身体の自由を奪ったまま鏡の前に座らせ、化粧を始めた。
「は〜い…ママがこれからユーノ君を可愛くお化粧しちゃうからじっとしててね〜。」
「だから何時なのはが僕のママに…。」
もはやなのははユーノの話など聞いてはいなかった。何が何でも今この時だけは
ユーノのママにでもなったつもりなのだろう。本気で…。
「はい。それじゃあ次はこのお洋服を着て?」
「もうどうにでもして…。」
化粧が終了した後、今度はなのはの用意した女性用の服を着せらるのだが、
ユーノはもう完全に観念したのかなのはの成すがままだった。
そして今ここに女装ユーノが誕生したのであった!

「うわ〜可愛い! 思わず嫉妬したくなっちゃうかも!」
「な…なのは…恥かしいよ…。」
女装したユーノは美しかった。なのはが嫉妬しそうになるくらいだからなおさらである。
「そうだ! この可愛いユーノ君…いやユーノちゃんの姿を他の人にも見せてあげようよ!」
「ええ―――!?」
「そんな嫌そうな顔はしないの!」
ユーノとしてはそんな自分の女装姿を他の者に見られるなど恥かしくて仕方が無い。
と言うか絶対笑い者にされるのは目に見えている。しかし逆になのはは
真剣に今のユーノの姿を他の者に見せたくて仕方が無かったのである。
と、そんな時であった。
「なのは〜いる〜?」
「あ! フェイトちゃん丁度良い時に!」
本当に丁度良い具合にフェイトがやって来たでは無いか。これにはユーノも絶望した。
これで自分は笑い者にされるのは確定。今からでも自分の女装姿を見て大爆笑する
フェイトの姿が目に浮かんでいたのであったが……
「ウホッ!」
ユーノの女装した姿を見たフェイトの第一声がそれであり、二人に悪寒が走った。
「可愛い…。私…こんな可愛い…見た事無い…。あんまり可愛過ぎて…私…オマ○コ濡れちゃった…。」
「え…? フェイトちゃん…?」
何と言う事か、フェイトは女装ユーノに一目惚れをしてしまったでは無いか!
この予想の遥か斜め上を行く展開にユーノはおろかなのはさえも驚愕した。
「あのね…今ならレイプ犯がどうしてそういう行為に及んだのか…その気持ちが痛い程分かるよ…。
こんなムラムラした気持ち…初めて…。なのはに対してだってここまで感じた事が無かった……。」
「あ…あの…。」
フェイトの抑える股間は本当に濡れていた。しかし失禁したのでは無い。
女装ユーノの姿はフェイトにとって思わず愛液が流れ出る程にまで美しかったのである。
そしてフェイトは次の瞬間女装ユーノをベッドに押し倒していたでは無いか!
「わっ!」
「初対面で手荒な事をしてごめん…。でも私…もう我慢出来ない……。
だから……させて? 痛くしないから……させて頂戴?」
「わぁぁぁぁ! フェイトちゃん待ってえぇぇ!」
フェイトは真剣に女装ユーノをユーノだと認識していない様子であり、このまま
レズセックスへ突入しようとしていたのだが、ギリギリの所でなのはが止めていた。
「待ってフェイトちゃん! 騙してごめんなさい! 彼は女装したユーノ君なの!」
「え………。」
なのははとにかく正直に事を話してフェイトの暴走を止めようとしていたのだが…
「またまたなのはも冗談キツイよ。こんなにも可愛い人がユーノなワケないじゃない!
どうせ彼女に私が取られると思って嫉妬してそんな嘘付いたんでしょ?」
「違うよー! 本当にユーノ君が女装してるだけなの!」
フェイトは女装ユーノに惚れまくる余り、なのはの話を全く信じていなかった。が…
「いや…残念だけどなのはの言う通りなんだ…。ごめん…フェイト…。」
「え…嘘……本当に……ユーノなの?」
「フェイトちゃんごめんなさい。私がユーノ君を無理矢理女装させたりしたからこんな事に…。」
「嘘…………。」
自分が一目惚れした女性が実は女装した男だと知って…フェイトは暫し呆然としていた…

その晩、フェイトは布団の中に潜り込んで考え事をしていた。
「でも…あの時のあの姿…本当に可愛かったな〜…。」
例え相手が女装したユーノだと分かっても…やはりフェイトにとって可愛いと言う感情は消えなかった。
そして女装ユーノの事を思い出すだけで頬は赤くなり、思わず股間からは愛液が流れ出し…
ついには女装ユーノを抱こうとした余韻に浸りながら自慰行為を始めてしまった。
「もうこの際正体がユーノでも良い! もう一度彼女に会いたい! 彼女に……。」
フェイトは己の抱いた恋心をいかに成就させようかと言う事で頭が一杯になった。
もう一度あの美しい女性に会いたい一心で…。そしてついにある作戦を思い付いたのである。
「そ…そうだ! 逆転の発想! この手があるじゃない!」

数日後、ユーノは久々の休日を一人部屋でコーヒーを飲みながら過ごしていた。
「は〜…この間は大変な目にあったよ…。それにしてもフェイトがまさかあんな反応をするとは…。」
ユーノは数日前に自分がなのはから女装させられた際の事を思い出し、気まずい顔になっていた。
「そりゃなのはに対するフェイトの態度から見て…彼女にレズの気があるのは以前から気付いては
いたけど…まさかあそこまでとは思ってなかったよ…。でも僕はあんな姿をするのは二度とゴメンだよ…。」
そう一人呟いていたのだが、そこで突然呼び鈴が鳴っていた。
「何だ? 誰が来たのかな?」
ユーノは玄関まで行ってドアを開くのであるが…そこには見知らぬ男が立っていた。
「あの…何方さんですか?」
「やだな〜! 私だよ私! フェイトだよ!」
「ええ!? フェイトォ!?」
「そう! 男装して来ちゃった!」
何と言う事か、今ユーノの目の前に目の前にいるのは男装したフェイトだと言うのである。
「お兄ちゃんが昔使ってた私服のお古を貰って着たんだけど…似合う?」
「って言うか…何で男装なんて……。」
確かに故意に声を男っぽく低めに発声させていたが、それでもフェイトの声色であったし、
顔の方も良く見ればフェイトと分かるのであるが…ユーノは何故フェイトが突然
男装して来たのか意味が分からなかった。が…
「と言う事で…私が男装して来た代わりにまた女装してくれるよね? ユーノ?」
「え…ええ――――――!!?」
これがフェイトの狙いだった。女装ユーノに一目惚れしたフェイトはもう一度
女装したユーノと会うにはどうすれば良いのか? と考えた結果、今の様に
自分が故意に男装する事で代わりにユーノに女装させようしたのであった。
「化粧道具とか洋服とかは私が用意してるからさ、ほら! ユーノの女装姿を見せてよ!」
「い…嫌だ…嫌だ――――――――――!!」
ユーノは必死に拒否したが、結局フェイトのバインドによって縛られ…無理矢理女装させられてしまった。
「ウホッ!」
ユーノの女装が完了して…やはり例によってフェイトの発した最初の言葉がそれだった。
「前も言ったけど…レイプ犯がどうしてレイプなんて犯罪に手を染めたのかって…
今ならその気持ちが痛い程分かる…。犯したい…犯したい程可愛いよ……。」
「あの…頼むから…はやまらないでね……。」
やはりフェイトにとって女装ユーノの姿は相当ツボに入っている様子で
何時押し倒してもおかしくない状況になっていた。ユーノもただでさえ
女装するだけでも恥かしいのに、そこまで言われるなど恥かしくて恥かしくて仕方無かった。
「じゃ…じゃあさ…ちょっとこれから出かけようよ。」
「ええ!? こ…この格好のままかい!?」
突然のフェイトの提案にユーノは思わず叫んだ。幾らなんでもこの格好で外に出るのは恥かしい。
「大丈夫だよ。私もほらこの通り男装してるからお相子だよ!」
「でも恥かしいから嫌だって…わっ! 引っ張らないで! 引っ張らないで!」
「それじゃあ早速デートに出発!」
「ええ!? デート!?」
今の男装フェイトはすっかり女装ユーノを自分の恋人にでもしてしまったかの様な素振りだった。
普段のユーノに対してはそういう事は無いと言うのに…もはや普段のユーノと女装ユーノを
それぞれ別の存在として認識しているとしか考えられないだろう。

結局ユーノは女装したままフェイトによって外に連れ出されてしまった。仕方なくフェイトと共に
歩くのだが、ユーノは怖くて怖くて仕方が無かった。無理も無い。ただでさえ女装した姿が
恥かしいと言うのに、外に出ればもっと多くの人に見られる事になる。そうなれば自分は
ミッドチルダの笑い者になってしまうのは必至。そうユーノは恐れていたのであるが…
「うわっ! 何だあの女の子! すげぇ美人じゃん!」
「俺あんな美人見た事無いよ!」
「(え!?)」
良い意味で予想の斜め上を行く展開が起こった。道行く人は誰もが女装ユーノを男が女装しているとは
気付かず、しかも物凄い美人と認識していたのである。これにはユーノも驚かざるを得ない。
そうして普通に物凄い美男美女のカップルの振りして街を歩いていたのだが…
「あの…二人とも…何してるの…?」
「あ…なのは…。」
同じく街を歩いていたなのはに発見されてしまうのであった。
「ユーノ君とフェイトちゃん…何やってるの…? 特にフェイトちゃんは男装までして…。」
どうやらなのははフェイトが男装していると直ぐに見抜いていた様子であるがフェイトは笑顔で答えた。
「何って、デートだけど? それがどうかしたの?」
「え………。」
なのはは絶句した。まさかフェイトの口からその様な言葉が出るとは想像も出来なかったのだから…。
だが、今のフェイトは女装ユーノにゾッコンであり、なのはの事などどうでも良かった。
「それじゃあ私達はここで行くからね。」
「あ! 待って!」
構わずデートを再開させようとしていたフェイトになのはは思わず呼び止めるが
フェイトに真剣に睨み付けられた。
「悪いけど邪魔しないでくれるかな? なのはにとってユーノは『ただの友達』じゃなかったの?」
「う……。」
なのはは言葉が出なかった。はっきり言って痛い所を突かれたのだから…。
そして空しくその場に立ち尽くすなのはを尻目に男装フェイトは女装ユーノを連れて何処へ
立ち去ったのだから…その時のなのはにはある感情が芽生え始めていた。
「何だろう…この苛立ち……何か…とても悔しい……。」

その日の晩、なのははずっと考え事をしていた。
「私にとってユーノ君って何だろう? 勿論大切な友達だよ…。けど…本当にそうなのかな?
じゃあ…どうしてこんなに悔しいのかな…。フェイトちゃんと仲良くしてるユーノ君の姿見て…
どうして私こんなにまで悔しいって感じるのかな…。」
自分は本当にユーノの事をどう考えていたのだろう…そこがなのはには分からなかった。
頭では大切な友達と認識しているが…この苛立ちはただ事では無い。もっと心の奥底では
それ以上の対象として見ている様な気がする…。しかし…どんなに考えても自分の本当の気持ちが
分からない。だが、一つこれだけは言えた。
「ユーノ君は誰にも渡しちゃいけない気がする…。例え…それがフェイトちゃんでも…。」
それがなのはの出した解答だった。どうしてその様な考えに至ったのかはなのは自身も分からないが、
とにかくユーノは自分といるべきだとなのはは考えていたのであった。
「けど…問題はどうやってユーノ君を取り戻すか…だよね?」
今のフェイトは女装ユーノにゾッコンである。なのはに対しての扱いがぞんざいになる程だから
相当な物だと言えるだろう。そして今でこそフェイトは女装したユーノに対してのみに
その様な強い恋心を抱いてはいるが、その内に通常のユーノに対してもその様な感情を
抱き始めるのでは無いか…? ユーノもまた今でこそ迷惑に感じている様子であったが、
この状況が続くにしたがってやがて女装にも慣れ、あろう事かフェイトとの付き合いにも
疑問を抱かなくなり…果てには愛にまで発展し…なのはの知らない所で二人はホテルに行って
ギシギシアンアン……
「そ…そんなの嫌だ! ユーノ君は私の物なのに!」
無意識の内に出たなのはの『ユーノ君は私の物』発言。なのは自身はそこまで気付いてはいなかったが
これこそがなのはの本心であった。しかし、如何にしてユーノを取り戻せば良いのか…それが問題だった。
まずフェイトを傷付けてユーノを無理矢理…と言うのは逆効果。下手をすればそれが
フェイト×ユーノを確実にさせるきっかけとなってしまうかもしれない。ならば一体どうすれば良いのか…
「あ! そうだ! 逆転の発想! この手があったじゃない!」
良いアイディアの浮かんだなのはの顔は不敵な笑みに包まれた。

数日後、再び訪れたユーノの休暇にやはりフェイトが男装して押しかけ、無理矢理に女装させていたのだが…
「ちょーっと待ったー!!」
突然何者かがそう叫び、見知らぬ男が乱入して来たのである。
「ユーノ君…いやユーノちゃんとデートするのは私…いやこの僕だよ!」
「ああ何て事だ…フェイトのせいでなのはまで男装しちゃったじゃないか!」
そう、乱入して来た男の正体は男では無く、男装したなのは。つまり男装したフェイトに
対抗するには自分も男装するのが一番と考えたのであった。
ちなみに男装する為に用意した服はかつて兄が使っていたお古である。
「さあ今日は僕がユーノちゃんとデートだから君は帰って帰って!」
「ダメだよ! ユーノは私とデートするんだ!」
「ああやめて! 喧嘩はやめて!」
結局女装ユーノを取り合い争う事になるのだが…精々が取っ組み合いの喧嘩レベルで
大事には至らなかった。だが、この事が後にミッドチルダ全体で男装&女装ブームが
巻き起こるきっかけになろうとはお釈迦様だって予想出来はしまい。

さて、男装なのはと男装フェイトが女装ユーノを取り合っていた頃…
「ねぇ…ねぇ…やっぱりやめようよ…恥かしいよ…。」
「え〜? 私は結構面白いと思うけど? エリオ君…じゃなかったエリオちゃん!」
何とまあフェイトの男装に影響されて女装したエリオと男装したキャロが
街を歩いていたし、この二人の存在もまた後にミッドチルダで起こる
男装&女装ブームのきっかけとなるのだが…今の段階ではまさかその様な事が起こるとは
イエス=キリストでさえも予想は出来ていなかった。

                    おしまい


著者:◆6BmcNJgox2

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