168 名前:554[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:49:53 ID:zYgp/rhX
169 名前:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:51:16 ID:zYgp/rhX
170 名前:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:52:33 ID:zYgp/rhX
171 名前:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:53:49 ID:zYgp/rhX
172 名前:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:54:54 ID:zYgp/rhX
173 名前:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 00:55:49 ID:zYgp/rhX


 本来なら陽が落ちてしまって夜になり、体育倉庫という断熱材さえも入っていないような建造物の中にいて、躰は当然のように冷えてしまうはずだったのだが、あたしの躰は陽が落ちて行くにつれて火照っていった。
 こんなことになるって分かってたならカイロとか持ってきたのに。先刻はそんなことを考えていたが、堕ちてしまった今となっては忘却の彼方へ過ぎ去ってしまった。
 今私の視界に写るのは、林檎のように赤くなった笑顔であたしを見つめるすずかだけ。もう、それだけでよかった。

 誰も居ないはずの夜の体育倉庫。そこからしゅるしゅると衣擦れの音がする。そんな不可思議極まりない状況の中に、あたしはいた。





○ 堕ちるっていうのはこういうことだと知った日 ○







 しゅる、しゅる。
 あたしの服が静かに音を立てる。その音がこの部屋に響くたび、あたしの肌色の部分が現れる。
 制服姿ですずかの押し倒されるような形のあたし。部屋に響く音はまさしくあたしの服から発せられる音。
 すずかはあたしの制服の一番上のボタンにだけ手をかけ、それを外す。
 そして、外しやすくなったYシャツも一番上から、そして徐々に下へ。制服のボタンと同じ所までボタンを外し、手を止めた。
 あたしの視界からは分からないが、肌を撫でる柔らかい空気によって自分の胸の部分だけがはだけ、顕わになっていることを知覚していた。
 すずかの細くて今にも折れてしまいそうな繊細な指が、上の下着のホックに優しい手つきでそれを添える。
 その優しい手つきのまま、パチッと静かに音を立てて、ゆっくりと胸全体を空気に曝す。

「綺麗だよ、アリサちゃん」

 誰もが見とれるほどの笑顔で潤いを持ったその唇から紡がれるその言葉。自分の裸体を褒めてくれている。そう思っただけで軽く達してしまいそうなほどの胸の高鳴りを憶えた。
 ありがとうとお礼の言葉を言おう。そう思ったときにはあたしの唇は塞がれ、口内には既にすずかの舌が入り込んできていた。

「「……っふ…………ちゅ……ゅ……」」

 熱い。熱い。
 焼けるような深いキスに身を委ね、口の中ですずかを感じる。
 たまらなく、熱い。自分の躰は外気に曝されているというのに、だ。

「……んんっ!!」

 突然あたしの躰に電撃が走った。一瞬で高みまで上り詰めそうになる。
 あたしとすずかはまだ唇を重ねたままだ。けれどもすずかの手は既にあたしをもっと絡め取ろうと動き始めていたのだ。
 先刻の電撃の原因。それはあたしの胸に添えられているすずかの手によるものだった。



「……ぁっ……んっ…………ふぁ……」

 あたしの口の中を未だにはいずり回るすずかの舌。そしてそれに連動するように、胸に振動が伝えられている。
 マッサージをするように優しく揉みしだいていたかと思えば、輪っかの部分をいじらしげになぞった挙げ句、いきなり先端を掴んで宙へと引っ張り上げる。

「ふあっ!!」

 その快感に耐えられずに、思わず唇を離してしまう。同時に目をぱっちりと開けるとそこには聖母のような微笑を浮かべたすずかが変わらず私の上にいた。そして、ふふ、と口ずさむ。

「これがいいの? もう、変態さんなんだから」

 変態。厭らしい目であたしたちを見てきた男子だったり、時と場所を考えずに胸を揉んでくる友人に冗談交じりで行ったことがある科白。けれども自分にその名詞が使われたことは今までになかった。
 普通、言われたら絶対に許せない。屈辱も甚だしい。でも、あたしの躰はそうは思っていないらしく、胸はとくとくと、先刻よりも更に激しい動悸に襲われ、あたしのそこはひくひくと脈打っていることが感覚として脳に伝わってきた。
 ああ、あたしは変態さんなんだ。だってすずかにそう言われたら、こんなにも躰の高ぶりを強く感じるなんて、それ以外の言い訳が思いつかないんだもの。
 ああ、あたしは変態さんなんだ。それでもすずかなら別にいいや。こんなにも躰の高ぶりを強く感じるなら、もうあたしは変態さんでいいや。

「ぅあっ!! ……いいよぉ、すずかぁ! もっと、もっとぉ!」
「可愛い変態さん」

 変態さん、変態さん。頭の中でそのワードが繰り返され続ける。そして胸には笑顔のすずかが送り込む微弱な電流から雷のような電撃まで、様々な大きさの快感の波があたしの心に打ち付けられる。
 罵倒の科白を浴びせられながら胸を強く抓られる。その感覚に、あたしはたまらなく感じていた。躰の中が、熱い。
 官能の波に揺られつつ、達するのを今か今かと待ちわびていたその時、先刻より続いていた電流の流れがすっ、と止まった。



「っぁ……す、すずか?」
「アリサちゃんだけ気持ちよくなって、ずるいよ」

 朦朧とする意識の中、あたしの眼球には、あたしの上から離れて立ち上がったすずかから白いショーツがどこかへ脱ぎ捨てられた事実だけが写っていた。
 ぼやける視界。抑えられない動悸。快感で半開きになっている目の中で、すずかのスカートがこつこつと近づいてくる。
 そして、少し前にあたしがやったように、しゅるしゅると音を立ててスカートを捲る。ぼんやりとだが、今にも溢れだしそうなほどに潤いを持ったすずかのそこが確かに、あった。

「舐めて、くれる?」
「…………うん」

 思わず頷いていた。そして、座ったまま這いつくばるようにしてすずかの股座へと歩み寄る。
 すずかのそこへは座っただけでは届かない。しゃがんだ状態で目前の所まで顔を寄せる。
 視線を上に上げればそこにはすずかの笑顔。劈くようなすずかの匂いが鼻を通じて前身を駆けめぐり、あたしの心は更に高ぶる。深呼吸をして、上り詰める。

「んっ……」
「すずかのここ、すごくえっちなにおいがする」

 深呼吸をした息をそのままそこへと吹きかけると、それに呼応するかのように卑猥な声が上がり、そこはひくひくと蠢き出す。
 その淫らな動きに我慢が出来なくなり、ちろちろと赤い舌の先で突くように刺激する。すずかの顔は依然として真っ赤だ。

「はぁぁ……ふあっ……」

 先刻よりも一際大きな声が倉庫の中で反響する。目線だけで声の上がった方を見上げると、愉悦の表情で顔を歪めるすずかの顔がある。
 自分の行為で感じてくれている。その事実が自分をも刺激され、あそこは火で炙られているかのように熱い。
 ぞくぞくする躰を怖く思いながらも、この躰は刺激することを止めず、むしろその艶めいた声を、その苦悶に満ちた表情を、あたしだけが知っているすずかの表情が、もっと見ていたくなった。



「ふふはぁ……ふふはぁ……」
「ぅあっ……しゃ、しゃべるろいきが、いきが、っぁ!」

 すずかの声がより一層大きなものになり、耐えられなくなったのか、スカートを掴んでいた両手が離され、あたしはスカートの中に頭を入れているような格好になる。
 こうなると、すずかの顔を伺いながら行為に及ぶ。そんなことは不可能になるわけで、あたしは様々な場所を舌で刺激しながらすずかの躰の反応だけで行為を続けていく。
 ついさっきまで何をどうしていいか分からなかった自分が、こんなことを自分で考えてするようになるなんて。
 昔から物覚えや飲み込みは良い方だと思っていたが、どうやらこっちの方面でもそれは当てはまるらしい。
 すずかの反応は実に簡単だ。本当に気持ちがいい場所は前身を震えさせて反応する。さっき喋りながら舐めたときの反応がそんな感じだった。
 後は、その反応を示すところを舌の感覚だけで探り当てていくだけだ。ちょっとした宝探しの感覚にも似ている。
 下の方から上の方へ、しっとりと濡れつつあるすずかのそこを優しくさするように丁寧に、徐々に徐々に上へと舌を巡らせていく。そして、その「気持ちのいい場所」を指し示すサイン、すずかの前身が痙攣するかのようにぶるっ、と震える。
 場所はあそこの一番上のお豆がちょっと飛び出したような感じの場所。あたしは投げられたボールを飼い主に持って帰ってきたときの犬のように、舌を出しながらも目と眉で薄く微笑みを浮かべていた。

「あああっ!! そ、そこっ、は……ぅあっ!」

 絶叫とも呼べるすずかの声が、倉庫の中を文字通り木霊する。
 すずかの躰は痙攣することを止めず、スカート越しにあたしの頭をすずかの躰へと押しつける。
 しかし、押しつけられてもなお、あたしはそこへの刺激を止めず、むしろ距離が近くなったことで舌で舐めているだけではなく、口で含んで棒付きの飴を舐めているような感覚ですずかの敏感な部分に吸い付き、舌で転がす。
 その瞬間、ぷしゅっ、という音と共に、すずかの奥から透明な液体が洪水のように止めどなく流れ出た。尿とはまた違うこの液体。自分のを舐めたことなど無いが、先程の深いキスの粘液と同じくらいに、自分には美味しく思えた。
 もっと感じて欲しい、いやらしい液体を、もっと、もっと。そう思うと自然とすずかへの責めは強くなる。
 そして、あたしが刺激を強くするたびに、あたしの頭を押さえつける力はより一層強くなり、海老反り気味に躰を後ろへと反らす。



「ぅあっ! ……ふあぁぁぁぁ!!」

 スカート越しに聞こえてくるすずかの嬌声。舌越しに伝わってくる、自分が吸い付いている彼女の秘部の湿った感触。そして、舌に残る女の子特有のしょっぱいような味。
 自分で彼女が感じてくれている。その事実があたしの脳をこれでもかと溶かしていく。そして、彼女との行為に溺れていく。
 あたしは既にすずかと一緒に感じていくことしか頭になかった。その証拠に、しゃがんだあたしの股間からは自分の指が二本ほど覗いている。
 そして、もう達してしまうのではないかというほどに、ネチョネチョと厭らしい音を立てながら、その指を速い速度で上下に動かす。
 無意識のうちに自分で動かしていたらしいが、今のあたしにはそんなことを気にしている余裕などありはしない。
 今はただ、自分がすずかを感じさせられている。その事実がたまらなく嬉しく、そして―――――



「いくううっ!! あ、ありさひゃぁぁん、わ、わらひいっちゃうよぉぉぉっっ!!!」
「すずかぁっ!! ぅぁっ! あ、あらしもぉっ!!」



「「うあああああっっっ!!!!」」



―――――何よりも愛しく感じているのだから






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目次:堕ちるっていうのはこういうことだと知った日
著者:554

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