愛シリーズ
初出スレ:4章109〜
属性:
小ネタ投下。
息子付のメイドを脅す最低な貴族の雇主。
「旦那様っ……おやめ……くださいっ……!!」
豪華な屋敷の一室。その施錠をしっかりされた書斎の年代物のカウチの上で、服を着たまま絡み合う親子ほど年の離れた男女。
男は女を逃がさないというかのように後ろから抱きしめ、メイド服のスカートをめくり上げて女の熟れた蜜壺を指で蹂躙していた。
「ここは、そうは言ってないようだね」
「あっ……んっ!」
そう嬉しそうに言って、男は女の蜜壺をかき回していた指をもったいぶって引き抜くと、女の前に持ってきて見せつける。
その指に絡みついている蜜はすでに粘着を帯びていた。女が感じているという動かぬ証拠。
「お願いですからっ……言いつけどおりあの方とは、別れたのに、止めてください」
「だから私は、君の望み通りに、リスティンには言わなかっただろう?」
リスティンとは男の息子。彼女はそのお付メイド。
男は悪びれた様子もなく、また蜜壺を味わうように、指で蹂躙する。そこはもうとろけそうに惚けていた。
いつまでも触っていたいという気持ちにさせるほどの柔らかさに、男はそこに別のモノが入れたくなる。
女の中は……指ではなく男の本物が欲しいというかのように、中がひくつく。
「まぁ、私もリスティンと親子げんかするつもりはないからね」
耳元でそう舐めながら囁かれると、ビクンと女の体がはねた。
「んんっ!!」
「リスティンはいい息子に育ったから、君が親友のロルフ君と別れた理由を知ったら……きっと私を嫌うだろうな、それだけは避けたい」
「んはぁ、はっ!! あぁ、だめぇ……だめですっ……あぁだめ、なのに」
「そうだよね、駄目だよね、でも私は君が欲しい、欲しくて欲しくて……君を脅迫するぐらいに」
彼女と男は初めは使用人と雇主という間柄だった。
なのに息子に献身的に尽くしてくれる彼女を見て、自分が尽くされたい、優しくしてもらいたいと思ったのは、なぜなのか。
小さいころから貴族としての両親の冷え切った夫婦関係を見て、そして自分も政略結婚で同じ轍を送ってきた。
幸いにも子供たちとは友好的な関係だったが、そんな男だったからこそ、家族的な温かいまなざしを向ける女につい目がいってしまったのだと思ったのだが。
――――違った。
ある日、彼女と息子の友人ロルフが淡い恋心をお互い抱き、交際を始めたことを知った。
息子の友人とはいえ、ロルフの家は代々続く医者の家系。名家ではあるが貴族ではなく……二人の間には障害もない。
そう理解した時、男は彼女を犯した。何度も何度も、調教するように。そして今では彼女は、嫌でも男の愛撫に応えてしまう。
――――男は、彼女を愛してしまったのだ。
ぎくしゃくしだした彼女とロルフの関係に、もうひと押し。
「別れなければ彼に自分との関係をばらす、それとも私としている所を彼にみせるかい?」
という一言で、彼女は涙ながらに彼と別れた。
こんな汚い――――私を彼には、彼にだけには知られたくないと涙ながらに語る。
一度は行為中に舌を噛み切ろうとされ、あわてて猿轡の代わりに、男は惜しみなく自分の腕を差し出した。
血が出るほどの深い傷に、女は我に返り。それからは、自害する気力も削がれたらしく、彼女はメイドの仕事をする以外はただの男の玩具に成り下がっていた。
「どう、したら……やめてくれ、ますか?」
涙ながらに、そう言い続ける彼女に、どうしたら彼女を愛することを止められるのか……それは私の方が知りたいと。
猛る自身を彼女に押し当て、貫き、これ以上拒否の言葉を聞きたくないと、彼女の理性を失わせる。
溶けそうに濡れそして絡みついてくる彼女の中。
男も理性を無くし、ただ男が動くたびに敏感に反応を返す、彼女の体に耽る。
その先に、暗澹とした未来しか見えないとしても、彼女を手放すことなんて男にはできない相談だった。
2011年10月07日(金) 23:54:25 Modified by ID:J7KLknQ7HQ