子育ての失敗を広く浅く、ゆるやかに追跡。

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平家物語1_赤旗白旗の巻(あすなろ書房)あとがき



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『平家物語』は、日本人にいちばん親しまれてきた古典文学といわれていますが、その作者はわかりません。というのは、この物語は一人の人が書いたのではなく、琵琶法師たちが琵琶をひきながら語っていたものが記録され、定着したものだからです。
ですから、ふつう『平家物語』は十二巻(プラス「灌頂の巻」)ですが、もとは六巻だったといわれますし、二十巻のものや『源平減衰記』と呼ばれる四十八巻のものもあります。
また、その前後の時代の『保元物語』や『平治物語』、源義経が活躍する『義経記』など、いろいろ語り伝えられており、その代表が『平家物語』なのです。
これらの物語は、たがいに重なりあい補いあって語られています。ですから、周辺の物語を抜きにして『平家物語』だけ読んでも、じゅうぶん物語を楽しみ、味わうことはできません。現代の子たちには、そういう配慮が不可欠だと思います。
この『平家物語』は、快男児・源為朝の話から始まります。これは『保元物語』に出てくる話ですが、お子さんたちに興味ぶかく、わかりやすく読んでもらうために工夫した構成です。今後も、原作をできるだけ生かしながら、いや生かすために、関連しあう物語を効果的に組み込んでいきたいと思います。「総合版・平家物語」といえるかもしれません。
児童書では初めての試みでしょう。ご意見・ご感想をいただければ幸いです。

生越嘉治
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