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2006/09/12

墜落機の後部圧力隔壁を見つめる尼崎ＪＲ脱線事故の遺族ら＝東京都大田区、日本航空・安全啓発センター

　尼崎ＪＲ脱線事故や日航ジャンボ機墜落事故などの遺族らが十一日、群馬県の山中に墜落した機体の一部などを展示する日本航空の「安全啓発センター」（東京都大田区）を訪問した。

　同センターは今年四月、日航が社員の安全教育などのために開設。両事故や信楽高原鉄道、中華航空機墜落、明石歩道橋などの事故の遺族ら二十二人は、日航社員の説明を受けながら、事故原因の後部圧力隔壁のほか、垂直尾翼や座席、乗客の遺書などを見て回った。

　脱線事故の遺族、藤崎光子さんは「安全と思っていた列車も、ぺしゃんこになった。ＪＲ西日本には、二度と起こしてはならないと訴える原爆資料館のような施設を造ってほしい」と話した。三田市の弟を亡くした公務員の男性（４９）＝埼玉県＝は「墜落機の座席を見ると、弟の姿が頭によみがえってきた。事故車両を見る勇気が持てるだろうか」と複雑な胸のうちを明かした。