赤血球だけが減少する再生不良性貧血の一種

 赤芽球癆は再生不良性貧血の中で特殊なタイプとされており、再生不良性貧血は赤血球だけでなく白血球や血小板も減少するのが特徴ですが、赤芽球癆は赤血球だけが減り白血球と血小板は正常範囲にあります。このような違いがあるにも関わらず赤芽球癆が再生不良性貧血に分類されているのは、赤芽球癆が再生不良性貧血と同様に造血幹細胞の異常によって引き起こされるからです。

 赤血球は造血幹細胞?から赤血球系幹細胞、前赤芽球、赤芽球、網赤血球という段階を経て成熟した赤血球になります。赤芽球癆という病気は、骨髄においてこの赤芽球が激減し、赤血球産生が低下する事で貧血症状を起こす疾患なのです。

 赤芽球癆には急性と慢性があり、急性ではウイルスや薬剤によって赤血球系幹細胞が障害を受ける事が原因であるとされています。慢性では免疫機構を司る胸腺に腫瘍を併発する事から、自分のリンパ球が赤血球系幹細胞を攻撃する自己免疫疾患の一種と考えられています。治療は再生不良性貧血の中等症や重症の場合と同様に、免疫抑制療法を行います。

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