平成23年3月11日に発生した地震により、福島第一原子力発電所で発生した原子力災害において、福島県及び多くの市民・国民に不安や深刻な被害をもたらしております。皆様の署名とともに、国や市・県に要望書、署名を提出したいと思っております。宜しく御願い致します

「福島市、放射性土を密かに埋め立て」




福島市が大量の放射性汚泥をひそかに処分 2011年8月5日


福島発――山の奥深く、長さ25m、深さ2m以上のプールのような四角い穴に、
4トントラックが荷台からバーラップ(黄麻製の目の粗い布)の袋をいくつもどさりと落とす。

まもなくトラックがもう1台やって来て、やはり穴にバーラップの袋を山のように落とす。

最初のトラックに乗っていた男性作業員2人は、タイヤを水で洗い、鈍い音をたてながら消えていった。

福島市はこの場所の存在を公にしていない。付近に住む住民にも知らせていない。
なぜならここは大量の放射性土、汚泥を捨てる場所だからだ。市民による清掃や、町内の除染作業で出たものである。

「(もしこの場所を公表したら)ほかの市民からのごみがここに殺到するおそれがありますので」と福島市の職員は語り、
この場所はあくまで「一時的な」処分場だと強調した。

放射性汚泥が秘密裏に捨てられているのを目撃したのは朝日新聞だけではない。
近くに住む74歳の男性は、2人の孫を含む家族6人と暮らしているが、これまで何台ものダンプカーが行き来するのを見たと語る。

「放射能に汚染された土をこんなに大量にもって来るなんて、絶対に反対だ。
いくら市が『一時的』だといったって、このあとどうするつもりなのか考えているんだろうか?」

答えは今のところ「ノー」だ。

市の職員は自分たちも不満を抱えていると打ち明ける。放射性の土、汚泥を最終的にどこで処分するかを国が決めてくれないからだ。

原子力安全・保安院が7月に発行した除染マニュアルでは、廃棄物の放射性レベルが8,0000ベクレル以下であれば各自治体で埋めて構わないこと
になっている。ところが、最終処分地がどうなるかについてはマニュアルで触れられていない。

「方針を示す必要があることは理解している」と原子力安全・保安院の職員は言う。
しかし、最終処分地を早急に決めようとしている様子は見られない。

決定が遅れているために、市が秘密裏に処分する結果につながった。

「廃棄物処分場を確保したくても、住民の同意を取り付けるのは難しい」と福島市の職員は語る。
「こういう状況で具体的にどう対応すればいいかを国は明確に示してくれない」

この状況は今後も悪化の一途をたどる見通しだ。

7月28日にダンプカーがバーラップの袋を埋めていた場所は、福島市のごみ最終集積場から8kmほどのところにある。
この日、1台目のダンプカーは、わずか20分で放射性土、汚泥入りの大量の袋で一杯になった。

福島県は、福島第一原発の事故で飛び散った町内の放射性物質を住民が除去することを奨励している。
各町内につき最大500,000円の助成金も支払っている。

しかし除染作業が増えれば増えるほど、放射性の汚泥は溜まっていく。

7月24日の午前6時、福島市の渡利地区で3,753人もの住民と清掃会社の作業員が、側溝や排水溝から汚泥を掻きだす作業を始めた。

渡利地区は阿武隈川を挟んで福島県庁の向かいにあり、市のほかの地区と比べて高い放射線量が記録されている。

住民ボランティアたちはシャベルを使い、厄介者の泥をバーラップの袋に入れていた。

作業に参加していた60代の女性はこうこぼす。
「原発の恩恵を受けていたのは東京の人たちなのに、ここに放射能が降ったために私たちが側溝の除染を押し付けられている」

除染作業は4時間で終わり、泥の入った5,853個の袋が高く積み上げられた。
側溝の場所によっては放射線量が半分に下がったと職員の1人は話す。

67歳の町内会長は線量計に目をやり、こうつぶやいた。「心配していたとおりだ。数字が(許容)レベルを超えている」

数値は9.9マイクロシーベルト。その線量計で測れる最大値だ。

1人の住民が町内会長にあの袋はどこに行くのかと尋ねた。

「前に一度、市の職員に訊いたことがある」と町内会長は答える。
「そう簡単に答えられることではないので、その質問はしないようにと言われたんだ」

(文:オオツキ・ノリヨシ、ムラタ・サトル)

元記事(英語)



このことに関して原子力班に聞いてきました・・・・回答は・・・
福島市の汚染された汚泥等を捨てている場所ですが、県災害対策本部では場所は把握しておりません。
なお、この件については、8月5日18時10分からのNHK福島、ふるさとニュースで報道されております。
(動画の時間で8分20秒頃から始まります)


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