平成23年3月11日に発生した地震により、福島第一原子力発電所で発生した原子力災害において、福島県及び多くの市民・国民に不安や深刻な被害をもたらしております。皆様の署名とともに、国や市・県に要望書、署名を提出したいと思っております。宜しく御願い致します

山下副学長 医師向け講演会書き起こし




10:00 広島・長崎原爆の被爆後生存者に5年後から白血病が10年後から固形癌が増えた現在なお増え続け、現在は多重癌を発症している。


13:00 被曝の考え方として、確定的要因(誰でも被曝すると起こる)確率的要因(ある程度の確立で何かが起こる)急性放射線障害、
   100SVを越えると線量依存性に発ガンリスクが増えるが、それ以下では広島長崎のデータでは発ガンリスクは証明できない。
   安全か安全でないかは後でお話します。
一回の外部被曝におけるリスクは、1確定意的要因2確率的要因3不明なものの3つに別れる。



17:00 リスク認知は価値感や判断基準により異なる。リスクは経済的なことも含めて考えるのが、放射線防護の基本的な考え方である。  
(放射線防護に経済を含めるということ自体全く理解できない、経済優先で防護しなくて良いといっているようなもの)


19:48レベル7というチェルノブイリと福島に関しては、放射性物質の放出量が1/10であるということもさることながら、環境汚染を引き起こしたことは確かですが、福島では誰も死んでいないということが異なる。事故直後からの対応も全く違っていた。ヨーロッパの側は、


24:45 チェルノブイリの教訓は放射性ヨウ素の管理が悪かったため、甲状腺がんが増えた。


25:30 笹川プロジェクトで事故から5年たった後から、学童検診20万人を行った。世界最大の検診です。


26:30 子供の甲状腺がんは100万人に一人なのに、多発している。 だからこそ、福島でもいち早く食の流通を制限され、放射性ヨウ素に対する一元的な管理がなされた。(空気は?)


27:30 子供の甲状腺の結節は触診ではわかりません......エコーで検証すると数ミリの甲状腺がんがわかります。 子供の癌は特殊なんですね、転移すぐする非常に癒着が強くて手術が大変。もうひとつ特徴があり、うまく手術すると放射性ヨウ素で大量療法により転移が消えます。非常によく治療に反応します。


29:00事故後に生まれた子供たちには甲状腺がんが起こっていない。放射性ヨウ素のミルクを飲んでいた子供たちに甲状腺がんが起こっている。放射性セシウムは関係ない。


30:50 外部被曝も内部被曝も100SVを越さないようにするというのが一つの大きな論点です。


32:15放射性甲状腺がんと自然発生の甲状腺がんは区別できない。


33:00 当然この地域はヨウ素不足です、日本とは全く異なります。
(日本では本当にヨウ素が足りているのか?現在の西洋化した食事でヨウ素が十分摂取できているといえるのかについては、何の根拠も示していない)
放射性被曝による甲状腺がんは直接的な吸入ももちろんあったかもしれませんが、食物連鎖における汚染された放射性ヨウ素の内部被曝によって甲状腺がんが起こってきた。


35:00 チェルノブイリ後20年で晩発生障害550万人の中で被曝当時乳幼児から子供の中から5000名の甲状腺がんが発生し9名が死んだ、
25年では6000名の甲状腺がんが起こり15名がなくなっている。これがチェルノブイリの大きな教訓です。
それ以外の疾患は有意差は出ていない。セシウムの内部被曝の問題ははっきりした優位さは出ていない。それより精神的な問題が強い。
補償を貰いアルコール中毒になる人や不安による中絶など。


37:00 25年たってもチェルノブイリは死の町


38:20 3月13日長崎から部下を派遣し14日から彼らは自衛隊とともに被曝医療の対応をしています。
その彼らが15日の夜電話をしてきました。先生今福島雪が降っているけどガイガーカウンターがガーガー言っている。
原発から60kmはなれた福島でも放射性物質が降り注いでいるという一報が入りました。
福島県立医大のスタッフも相当あわてたようです
「収拾がつかんと是非先生来てパニックを抑えるため来てくれ、と菊池理事長と知事に言われ」18日にとるものもとりあえず
すぐ福島に入りました。それが始まりです。
最初の事故から数日間で大半の放射性物質がたぶん大気中に出たというのが現実。


39:15 その中で避難がされた、あるいは安定ヨウ素が一部配られた。
(行政側から安定ヨウ素が配られたのは、三春町だけではないか?後にいわき医師会の要請により、いわき市民にも安定ヨウ素剤が配られています。今となっては、遅かったと思いますが・・・・)
混乱の中で本来は、、、センターが統合する原子力災害は現地対策本部の10にされますが、県庁の一室に間借りする。
情報の収集が出来ないそんな中で1週間が過ぎていった。


40:00 現在高度の放射性物質が放出されたことは事実。


40:50 1回被曝であろうと慢性の被曝であろうと外部被曝であろうと100SVを越えると癌の率が上がる
(意図的なのか不明ですが、内部被曝は言っていない)
それ以下ではわかりません。わからない中パニックにならないようにしてください。だから私は大丈夫という言葉をはきつづけました。
この間、国からはガイドラインもなにもなかった。
本来ならば国がいち早く種々の提案や掲示をすべきであったが、非常時であるためマニュアルどおりには行かない。
福島県知事の英断で私たちを現地入りさせ健康管理のアドバイザーにした。
大学の教授が矢面に立ち自ら仕事をすることはなかったと思います、内閣府であるいは大変なことが引き起こされ、
当時の


42:30 私たちの目的はこの状況の中で混乱を抑えるのが第一の目的でした。
(あくまでも混乱を抑えるのが目的で、放射線からどのように身を守るかを教えるのが目的では無いという発言です。)


42:52 これは皆さんご存知の福島の空間放射線量です。3月11日から15日までの経過。
飯館には残念ながらモニタリングポストがなかったため不明ですが、逆算すると相当量の放射性物質が降り注いだと考えられる。
決して放射性降下物は同心円状には広がらない。


43:35 放射性ヨウ素の内部被曝の量は類推できます。少なく見積もっても数SVから数10SVです。
その実証も今後検証されていくと思います。この状態がずーっと続くわけではないですから下がってきます。
経口で被曝することに食の安全流通の基準で、、、、
しかしながら現在も数μSVということが不安となっている。

10から100SVのグレーゾーンでは発ガンのリスクを証明できません、決して安全だとは言っていません。
線引きをするのは国がすることで、トータルに政策を決定されることであり科学者が踏み込むことは出来ない。
しかしパニックを抑えることは出来る。


45:30 3月の末にチェルノブイリでは5年後に出た放射性要素の1歳児の内部被曝量がでました。
3月12から24日までの積算100mSV500mSVを超える 20圏を超え、30圏をも越える。飯館、川俣一部、浪江、南相馬であります。

20圏の空間放射線は測れていない。


49:00 出来るだけパニックにならないように話してきたが、、、、、一番お願いしてきたのは・・・・
医療従事者・県の職員など本来福島県を守るべき人々が逃げ出すという状況を作らないというのが私の責任、
そのため県立医科大学を拠点としてお話しする場を作ってもらった。


49:56 平常時は年間1SVを超えない無用な被曝を避けるのが基本だが、福島は平常時ではなく非常時です。
しかし、年間被曝量は100SVを超さないのが絶対です。
(累積線量が100SVを超えると発ガンリスクが高まるといわれているのであって、年間被曝量ではないはずですが)


51:00 事故が収束するまでは、20〜100SV/年の間で各国が経済的損失などを考え基準を決める。
福島はいまだに緊急時であるため、100mSV/年以上の被曝地域にはいてはいけないが、それ以下ならば仕方がない。
後は国が基準を決めるまで待つしかなかった。国は20SV/年と避難区域を決めた。
いったん事故が収束したら20SVを超えないできるだけ低い値で防護基準を作りなさい。


52:00 長期的には1SV/年以下にしなければいけません。
しかし、チェルノブイリに匹敵する1/10の放射性物質が出たのも否定できない事実です。
(いまだにチェルノブイリと比べたら少ないといっている。)
放射性ヨウ素はなくなりますが、セシウムはどっかに持っていくしかない。


55:00 地域の中核医療センターがなくてはけないが、マンパワーが足りない。


1:04:00ホールボディカウンターでは放射性ヨウ素はもう検出されない?
(この後の質問では生物学的半減期は3〜4ヶ月といっていて、その間甲状腺内部から放射線を打ち続けるといっているが、
数100ベクレルから数1000ベクレルの被ばく線量といっているが、それは最も多い空間線量があった一時期のみの値である。
その後の食事からの影響は全く無視している。)


1:13:00母乳に出た母体は逆算すると数mSVの被曝を受けている、赤ちゃんの健康には影響がない?(母体の健康は?)


1:20:00 牛乳からの内部被曝が小児甲状腺癌の原因といわれているが、半減期8日間でどんどん減って行っているのに
牛乳が原因といっているのはおかしいのではないか?
当初の空間線量から50から100とか1000SVなんですね、これが空間から入るって言うことは考えられない。
(理由はなしで、後で自分も吸入での可能性もあるといっている)
計算上は経口で入り続けないと、半減期が8日間ですので5月のはじめから8月まで原乳はずーっと汚染されていたのです。
(ずーっと汚染されていたのは空気も一緒で、その時期断水があり子供の手を引いた親が水汲みの長い列に並んだり、
食料の買出しの長い列に並んで呼吸していました。)
(5月からといっているので、おそらくチェルノブイリの場合のことだと思います。)
放射性ヨウ素の物理的半減期は8日間なんですが、体に入ると3から4ヶ月甲状腺にたまり続けるんですね。
ずーっとひばくづづけるんですね。
(小児科の女医さんの質問に対する回答では、ホールボディーカウンターではヨウ素は半減期が8日間のため
もう証明されないといっておきながら、3から4ヶ月甲状腺に残存し被曝し続けるといっているのは矛盾している。)
それが経口摂取のほうが一回の吸入事故直後の吸入よりはるかに大きいということが証明されていて、
それで牛乳の汚染に比例するということが客観的なデータで証明されている。
吸入もあるんですが、吸入だけでそれだけ被曝するというのは相当なレベルでひょっとしたら浪江や浜通りであったかもしれません。
それは今後検証される必要がある。
(この質問は私がしたものですが、この回答の中にはいくつもの矛盾があり、到底納得できる回答ではなかったのですが、
時間の都合で質問は一つに限られており追及も出来ない状態でした。

具体的な矛盾点とは、
 ゝ枡は一回の事故直後の吸入といっているが、経口摂取は食事するたびに入ってくるといっている。
◆〇害疾萓犬聾撞曚3ヶ月で1回しかしないというのでしょうか?
  食事で摂取する量より、呼吸で摂取する量のほうがはるかに多いと思いますが、その事実を隠しているとしか思えないです。
  現に山下先生の弟子の高宮先生が3月に講演したときに質問があり、牛の乳から放射性要素が出たのは、
  外でヨウ素に汚染された牧草を食べて入ったものだと回答していましたが、
  長崎と違い福島は雪が降っている時期ですので乾燥牧草しかなく、外の草を食べて入ったはずがないと
  質問者にいわれ言葉に詰まっていました。
 要するに3月の原乳に放射性ヨウ素が入った原因は、汚染空気による呼吸が最も原因として考えられるわけで、
  それは牛に限らず人間も同じ条件であるということです。
  つまり、放射性ヨウ素が最初に放出された時点で、パニックを抑えるために
  まずは放射性ヨウ素の降り注ぐ可能性のある場所に安定ヨウ素を配布し、48時間以内に避難する時間を作って安心させる
  というのが本当の対応であったのではないでしょうか?
  山下先生をはじめ県知事などの政治的判断により、見捨てられた福島の子供たちは確率的要因で甲状腺がんが発症してしまう
  のではないかというのが、私の心配です。
  しかも山下先生本人が、一部地域では吸入による内部被曝で甲状腺がんが起こり得るが検証が必要といっていることで、
  心配が現実になるように感じます。



1:28:00チェルノブイリはわずか25年しかたっていない。広島長崎のデータから考えると、今後固形癌が増えて行くかもしれない。
(と言っているが、講演中はチェルノブイリのデータでは甲状腺がんしか発生していなく、その他の疾患については有意差はなかったと強調し、原発事故では甲状腺がんしか発生しないと理解するよう誘導しているように見受けられる。)

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