最終更新: cogas_uasanbon 2013年11月09日(土) 20:59:54履歴
coi do .ui 今回は代詞についてやるよ。代詞というのは、代名詞とか代動詞みたいなものだね。
代わりの言葉か。
そう。ロジバンには当たり前のものから一風変わったものまで色々あります。文法というよりは単語集みたいな章だけど、頑張ってね。
まずは、おなじみの「これ、それ、あれ」からやろう。
@指示代項詞
もうやったじゃん。
何点か注意があって、まずこれらは物理的空間を占めるようなものしか指せないの。局所的な出来事はぎりぎり表せるかな。
ほう。「これは愛だよ」とかは無理なのね。まあ、そもそも指せないし、当たり前か。
もうひとつは、その距離は相対的ってこと。{ti}は10cmかも1mかも、1kmかも、文脈によってはころころ変わるんだよ。
ま、当たり前っちゃあ当たり前だね。
覚え方としては、母音が「イアウ」の順になってるってことに注意。この「イアウ」順はロジバンではよく出てくるから覚えておこう。
次は「私」「私たち」「あなた」「あなたたち」について。
@ 私やあなた
割と多いね。
うん。ちなみに、{mi}は「代表者としての話し手」という意味にもなるから、「私たち」という意味にもなるよ。
なるほどね。基本的には{mi}と{do}でいけそうだ。
伝統的に(?)ベン図を書くと分かりやすいということなので、描いておくね。
次は、「彼」「彼女」「それ」「彼ら」「それら」に相当する語をやろう。と言っても、ロジバンには性による分類がありません。あるのは語の距離です。
@彼、彼女、それ
厳密に項を指定するのは{ri}だけで、{ra}{ru}は文脈によりどれくらい前の語を指すかが変わるね。{ti}{ta}{tu}と同様、母音が「イアウ」順だね。
文末の項を次の文頭で使うときとかは{ri}が便利そうだ。{mi viska lo ninmu .i ri melbi}「私は女を見かける。それ(=女)は美しい」みたいな。
いい感じ。これも少しだけ注意があります。それは{ri}の指すものです。
@{ri}のルール
どんどん行くよ。次は「再帰代名詞」なるもの!
@再帰代詞
主要bridiってのは、一番外側の文ってことね。つまり、抽象節とか関係節とかじゃないとこってこと。語尾の母音がアルファベット順だから覚えやすいよね。
{lo ninmu cu prami vo'a}で「女は自分自身を愛する」になるんだね。
さて、今まで見てきたのは項の代詞、代項詞でした。次はもっと大きな構造、命題(bridi)とか発話(jufra)の代詞を見ていこう。
@発話代詞
注意することは、これらが参照するのは「文字列」ってことと、項として使えるってこと。
なるほど。「愛している」という内容じゃなくて、その言葉に嬉しいって言ってるのか。内容に言及するときはどうすればいいの?
またあとでやるけど、頭に{la'e}をつけるの。{la'e di'u}で「直前の発話が表す内容」になるよ。
次は命題の代詞です。これが何かと一番便利かもね。
@命題(bridi)の代詞
これは発話の代詞と違って、ひとつのちゃんとした命題を表すの。つまり、項にはならないってことね。命題の代詞のルールは少し面白いよ。
@命題の代詞のルール
2と3は質問のところでやったね。そういうことだったのね。4はなかなか使えそうだ。
前文のx1〜x5は{lo SE go'i}の形ですべて参照できるからね。
次に、割り当て代詞をやりたいと思います。日本語でいう「甲、乙、丙、丁、…」ってやつだね。
@項の割り当て代詞
会話文だとあまり使わないんだけど、少し長めの文になるとよく使うよ。特にあるものについて紹介する文とかね。キーワードを割り当てることで、キーワードを繰り返さなくて済むようになるからね。
あ、これ思い出した。文法説明の例文に使うーって言ってたやつだ。割り当てなかったらただの記号だもんね。たしかに例文には持ってこいだ。
その通り。ちなみに、述語の割り当て代詞もあります。これも長めの文章になると使えるね。
@述語の割り当て代詞
最後に、正式には代詞ではないけど、よく代詞として使われる方法について。それは…アルファベットを使う方法。
アルファベットを使う方法?
{lo nanmu}の「n」を代詞として使ったりするのよ。で、ここで必要となるのが、ロジバンでのアルファベットの言い方だよね。
ん。{a}とか{b}とかじゃだめなの?
ダメなの。実際問題、{a}は接続詞だからね。アルファベットは次のように読みます。
じゃあ、{lo nanmu}は{ny.}を代詞にできるんだね。ところで、なんで{y.}なの?{y}じゃだめなの?
休止(ピリオド)を置くのは、直後の語とくっつくのを防ぐためだよ。実際に読んでみると分かるよ。
lo nanmu cu klama lo barja .i ny. melbi .i by. barda / 男がバーに来る。その男は美しい。そのバーは大きい。
ざっと、駆け足だったけど、代詞について見てきました。結構多かったけど、頑張って覚えてね。
代わりの言葉か。
そう。ロジバンには当たり前のものから一風変わったものまで色々あります。文法というよりは単語集みたいな章だけど、頑張ってね。
まずは、おなじみの「これ、それ、あれ」からやろう。
@指示代項詞
ti | これ; 話者と聞き手の近くのもの |
ta | それ; 話者からはいくらか離れていて、聞き手の近くにあるもの |
tu | あれ; 話者からも聞き手からも離れているもの |
もうやったじゃん。
何点か注意があって、まずこれらは物理的空間を占めるようなものしか指せないの。局所的な出来事はぎりぎり表せるかな。
ほう。「これは愛だよ」とかは無理なのね。まあ、そもそも指せないし、当たり前か。
もうひとつは、その距離は相対的ってこと。{ti}は10cmかも1mかも、1kmかも、文脈によってはころころ変わるんだよ。
ま、当たり前っちゃあ当たり前だね。
覚え方としては、母音が「イアウ」の順になってるってことに注意。この「イアウ」順はロジバンではよく出てくるから覚えておこう。
次は「私」「私たち」「あなた」「あなたたち」について。
@ 私やあなた
mi | 話し手(聞き手とその他以外) |
mi'o | 話し手&聞き手(その他以外) |
mi'a | 話し手&その他(聞き手以外) |
ma'a | 話し手&聞き手&その他 |
do | 聞き手(話し手&その他以外) |
do'o | 聞き手&その他(話し手以外) |
割と多いね。
うん。ちなみに、{mi}は「代表者としての話し手」という意味にもなるから、「私たち」という意味にもなるよ。
なるほどね。基本的には{mi}と{do}でいけそうだ。
伝統的に(?)ベン図を書くと分かりやすいということなので、描いておくね。
次は、「彼」「彼女」「それ」「彼ら」「それら」に相当する語をやろう。と言っても、ロジバンには性による分類がありません。あるのは語の距離です。
@彼、彼女、それ
ri | 直前の項 |
ra | 先ほどの項(riより前で、ruより後) |
ru | ずっと前の項 |
厳密に項を指定するのは{ri}だけで、{ra}{ru}は文脈によりどれくらい前の語を指すかが変わるね。{ti}{ta}{tu}と同様、母音が「イアウ」順だね。
文末の項を次の文頭で使うときとかは{ri}が便利そうだ。{mi viska lo ninmu .i ri melbi}「私は女を見かける。それ(=女)は美しい」みたいな。
いい感じ。これも少しだけ注意があります。それは{ri}の指すものです。
@{ri}のルール
- 既に言い終えられた項のみを指す。つまり、自身を内包する項は参照できない。 {lo ninmu cu djica lo nu ri melbi}→{ri}={lo ninmu}であって、{ri}≠{lo nu ri melbi}
- 基本的に他の代詞(mi,do,ke'a...)は参照できない。{lo ninmu cu melbi .i mi viska ri} → {ri}={lo ninmu}であって、{ri}≠{mi}
- 例外として、発言ごとに参照先が変わりうる{ti}{ta}{tu}は参照できる。
どんどん行くよ。次は「再帰代名詞」なるもの!
@再帰代詞
vo'a | 主要bridiのx1 |
vo'e | 主要bridiのx2 |
vo'i | 主要bridiのx3 |
vo'o | 主要bridiのx4 |
vo'u | 主要bridiのx5 |
主要bridiってのは、一番外側の文ってことね。つまり、抽象節とか関係節とかじゃないとこってこと。語尾の母音がアルファベット順だから覚えやすいよね。
{lo ninmu cu prami vo'a}で「女は自分自身を愛する」になるんだね。
さて、今まで見てきたのは項の代詞、代項詞でした。次はもっと大きな構造、命題(bridi)とか発話(jufra)の代詞を見ていこう。
@発話代詞
da'u | 以前の発話 |
de'u | 最近の発話 |
di'u | 直前の発話 |
dei | この発話 |
di'e | 直後の発話 |
de'e | まもなくの発話 |
da'e | のちほどの発話 |
注意することは、これらが参照するのは「文字列」ってことと、項として使えるってこと。
- mi prami do / 愛してるよ。
- mi gleki di'u / その言葉は嬉しいわ。
gleki | x1 は x2 に関して嬉しい/幸せ/幸福/上機嫌 |
なるほど。「愛している」という内容じゃなくて、その言葉に嬉しいって言ってるのか。内容に言及するときはどうすればいいの?
またあとでやるけど、頭に{la'e}をつけるの。{la'e di'u}で「直前の発話が表す内容」になるよ。
- mi prami do / 愛してるよ。
- mi gleki la'e di'u / あなたが愛してくれてるなんて嬉しいわ。
次は命題の代詞です。これが何かと一番便利かもね。
@命題(bridi)の代詞
go'u | 以前のbridi |
go'a | さきほどのbridi |
go'e | 最後から2番目のbridi |
go'i | 直前のbridi |
nei | このbridi |
go'o | 直後のbridi |
これは発話の代詞と違って、ひとつのちゃんとした命題を表すの。つまり、項にはならないってことね。命題の代詞のルールは少し面白いよ。
@命題の代詞のルール
- 参照した命題の上書きができる。 {mi prami do .i do la .kocon. go'i}={mi prami do .i do prami la .kocon.}
- {ja'a}をつけると、参照した命題の肯定形になる。 {mi na prami .i ja'a go'i} = {mi na prami .i mi prami}, {mi prami .i ja'a go'i} = {mi prami .i mi prami}
- {na}をつけると、参照した命題の否定形になる。 {mi prami .i na go'i} = {mi prami .i mi na prami}, {mi na prami .i na go'i} = {mi na prami .i mi na prami}
- {lo}で項化することができる。{lo go'i}は、参照した命題のx1の項に等しい。SE類を使うことでx2,x3,x4,x5の項を参照することもできる。
2と3は質問のところでやったね。そういうことだったのね。4はなかなか使えそうだ。
前文のx1〜x5は{lo SE go'i}の形ですべて参照できるからね。
次に、割り当て代詞をやりたいと思います。日本語でいう「甲、乙、丙、丁、…」ってやつだね。
@項の割り当て代詞
ko'a | 甲 |
ko'e | 乙 |
ko'i | 丙 |
ko'o | 丁 |
ko'u | 戊 |
goi | 直前の項を、直後にくる代詞に割り当てる |
会話文だとあまり使わないんだけど、少し長めの文になるとよく使うよ。特にあるものについて紹介する文とかね。キーワードを割り当てることで、キーワードを繰り返さなくて済むようになるからね。
- lo ninmu goi ko'a cu melbi .i mi prami ko'a .i do xebni ko'a / 女(以下ko'aとする)は美しい。私はko'aを愛する。君はko'aを憎む。
あ、これ思い出した。文法説明の例文に使うーって言ってたやつだ。割り当てなかったらただの記号だもんね。たしかに例文には持ってこいだ。
その通り。ちなみに、述語の割り当て代詞もあります。これも長めの文章になると使えるね。
@述語の割り当て代詞
broda | Aする |
brode | Bする |
brodi | Cする |
brodo | Dする |
brodu | Eする |
cei | 直前の述語に、直後にくる代詞を割り当てる |
- ti melbi cei broda .i mi nelci lo broda .i lo broda ninmu cu se nelci mi / これは美しい(以下Aとする)。 私はAであるものが好きだ。A的女性は私の好きなものだ。
最後に、正式には代詞ではないけど、よく代詞として使われる方法について。それは…アルファベットを使う方法。
アルファベットを使う方法?
{lo nanmu}の「n」を代詞として使ったりするのよ。で、ここで必要となるのが、ロジバンでのアルファベットの言い方だよね。
ん。{a}とか{b}とかじゃだめなの?
ダメなの。実際問題、{a}は接続詞だからね。アルファベットは次のように読みます。
- a,e,i,o,u,y → 後ろに「文字」を意味する{bu}をつける。.abu, .ebu, .ibu など。
- アポストロフィ → {.y'y.}とする。
- それ以外(つまり子音) → 曖昧母音をつけて発音する。つまり、{y.}を後ろにつける。 {by.}{cy.}...{zy.} など。
じゃあ、{lo nanmu}は{ny.}を代詞にできるんだね。ところで、なんで{y.}なの?{y}じゃだめなの?
休止(ピリオド)を置くのは、直後の語とくっつくのを防ぐためだよ。実際に読んでみると分かるよ。
lo nanmu cu klama lo barja .i ny. melbi .i by. barda / 男がバーに来る。その男は美しい。そのバーは大きい。
ざっと、駆け足だったけど、代詞について見てきました。結構多かったけど、頑張って覚えてね。
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