避難所4-777
最終更新：ID:h5Nmi1ADSQ 2017年10月02日(月) 21:53:32履歴
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「ん……ぅ……ん、ぁ……♥」
カーテンの隙間から月明かりの射し込む部屋に、色を帯びたソプラノの声が響く。桜色の艶やかな髪を揺らす女神がベッドの上に座って、自ら豊満な胸を弄んでいた。その様子に釘付けとなって凝視している青年に、彼女は今にも泣きそうな表情で訴え掛ける。
「はぁ……はぁ……♥ ご主人様ぁ……そんな、じっと見ないで……んんっ♥」
絶対的な美貌を生まれながらに約束された愛の女神、ヴィーナス。その中でも彼女は、主人である冒険者の青年と永遠の愛を誓い覚醒した「覚醒ヴィーナス」である。
彼女の纏うコスモスヴィーナスのローブは豊満な胸をはだけさせ、溢れた二つの果実が愛する彼の前で淫靡にその形を歪めていた。
「それは無理な話だな。ヴィーナス、俺の前じゃ滅多にオナニーしないだろ？」
「だ、だって……♥ こんな、見られてると……んはああああぁっ！？」
彼女の言い訳を遮るタイミングで、青年が硬く張った乳首を二つ同時に指で弾く。彼としては軽く刺激するだけのつもりだったのだが、しかしヴィーナスは悲鳴を上げながら大きく仰け反った。潤んだ翡翠色の瞳を大きく見開いて、放心したまま仰向けに倒れる。
「あっ、あっ……あっ……♥」
「……え、マジ？ 今のでイったの？」
「う、ぁ……♥ うそ……こんな、はやく……♥」
ヴィーナスの身体がベッドに跳ね、近くに放られていたガラス瓶も小さくバウンドした。濃いピンク色の液体が半分ほど残った瓶を手にとって、青年は感心したように呟く。
「本当に凄い効き目だな、この媚薬。お前に悪魔キラーの潜在覚醒三つ全部使った甲斐があったよ」
「だからって……こんなの、想定外だよぉ……♥ 半分だけだったのに……勝手に、ゆ、うぁっ♥ 指、止められ、な……ああぁっ♥」
彼女の「想定外」のきっかけは至極単純。悪魔キラーを持つコスモスヴィーナスに戻ってまでして造った媚薬を、悪魔タイプの覚醒ヴィーナスになった上で口にしたのである。
「ん、はぁっ……いやぁ……♥ ご主人様、私……また……♥」
その様な媚薬を唯でさえ性的な刺激に敏感なヴィーナスに飲ませれば、たとえ全て飲まなくても彼女が無事でいられるはずがなかった。媚薬で増幅された淫らな本能に抵抗できず、ヴィーナスは自慰を止められないでいる。愛液の伝う太股はひとりでに開かれ、愛液で湿った純白のショーツを青年に見せ付ける。
「あふ……ん、ぅ……♥ ……ごしゅじん、さま……？」
「……悪い、ヴィーナス。俺もう我慢できない」
「え？ あ、待っ……はひゅうっ！？」
愛する女神の恥じらいながらも見せ付けるようなオナニーに、青年の理性もまた限界に達していた。愛液の染みで浮き上がった割れ目に彼が指を伝わせると、甲高い悲鳴と共にヴィーナスの身体が大きく跳ね上がる。胸だけで達したばかりの彼女が急に秘所を、それも彼女が唯一愛する彼に愛撫されれば結果は明らかだった。
「あっ、あっ……♥ 待っ、て……今、された、ら……♥」
「こんなにイヤらしくオナニー見せつけやがって……我慢できるわけ、ないだろうが！」
「それ、は……だって、ごしゅ……〜〜〜〜〜〜っ！！」
愛液が染み込んだショーツを強引に脱がし、あらわになった秘密の花園に彼は直接指を伝わせた。指を埋めようとするよりも早く、声にならない悲鳴を上げてヴィーナスの身体が大きく仰け反る。弧を描くように噴き出した潮が二度目の絶頂を青年に伝えた。
「あっ……あっ……♥ ご主人様ぁ……あはぁっ！？」
愛する主に絶頂させられ、快楽の余韻に浸るヴィーナス。必死に息を整えようとする彼女に、しかし青年は追い打ちを仕掛けた。淫猥に潤んだ秘壺の中に指を埋めていくと、ヴィーナスは淫らな腰付きで上下によがり始める。それは普段ヴィーナスが剛直で激しく犯されている時と同じ反応だった。
「んっ、あっ、やぁっ！ ごしゅっ、じっ、んはぁっ！！ これっ、激しすぎるよぉっ！！」
くちゅっ、くちゅっ……激しくも艶かしい水音がヴィーナスの抵抗力を瞬時に奪う。膣の内側を指が擦る度に、彼女の口から淫らに蕩けた悲鳴が上がる。
「またイったのか？ この淫乱女神め」
「〜〜〜っ！？ あっ……あっ……♥」
「あ、またイった。ヴィーナスは本当にえっちだな」
「〜〜〜っ！！ はぁっ、はぁっ……いわない、れぇっ♥ ごしゅじんさまの、いじわるぅっ♥」
ついには優しくも意地悪な囁きだけで絶頂したヴィーナス。本来ならばセックスの終盤に差し掛かり極限まで感度の上がった気絶寸前の彼女でなければあり得ない「言葉責めだけでの絶頂」さえも、媚薬によって早くも引き起こされた。これ以上の前戯は本番に支障を来す――そう確信した青年は蜜壺から指を引き抜き、自分のジーンズに手を掛ける。
「ヴィーナス、今こんなにイってたら本番もたねえぞ？」
「はぁっ……はぁっ……♥ わかってる、からぁっ……♥ はやくっ♥ はやくいれてぇっ♥」
「急かすなって……」
息絶え絶えなヴィーナスの懇願に応え、彼はジーンズを下ろし反り勃つ剛直を解放した。いつも彼女を突き貫いている業物を目にして、ヴィーナスが期待の眼差しを青年に向ける。ヒクついた花弁からは淫蜜が絶えず溢れ、愛する彼の手で堕とされてしまうことを望んでいるように見えた。
「ひあぁっ！！ あっ、はっ、ごしゅじっ、さまぁっ♥ はやくっ、はやくぅっ♥」
亀頭が割れ目に触れただけで昇天してしまうほどの電流が女神を貫き、思考回路を真っ白に焼き焦がす。もし今ヴィーナスに逸物を挿入すれば、彼女がどうなってしまうかは想像に難くない。しかし、それでもなお必死に求めるヴィーナスの願いは彼にも理解できた。
「……どうなっても知らねえからな」
そう宣言すると同時に彼は熱を帯びた凶器を女神の秘部に突き刺し、そのまま奥深くまで貫く。激しく痙攣する膣壁を強引に押し広げられ、女神の花弁が勢いよく潮を噴き上げた。
「ひぎっ、あっ―――ああああああああぁぁっ！！」
主の肉棒をきゅうきゅうと締め付けながら、接合部から愛液を垂れ流し続ける。まだピストン運動も始まっていないというのに、膣内に収まった剛直の熱と脈動だけでヴィーナスは何度も絶頂させられていた。
「ああああぁっ！ あああああああっ♥ あぁっ、あああああぁっ♥♥」
蕩けきったソプラノの嬌声が部屋中に響く。ハートを浮かべたエメラルドの瞳は終わらぬ絶頂に強く見開かれ、大粒の嬉し涙をぽろぽろと溢す。
「あっ、あぁっ……♥ あっ……あぁ……♥」
しかし、度重なる絶頂にヴィーナスの身体は限界を迎えてしまっていた。部屋中に響いていたヴィーナスの喘ぎ声が弱々しくなり、強張っていた身体も動かなくなっていく。
「……ヴィーナス」
「あ、ぁ…………ちゅ……♥」
彼女の身を案ずるような表情を浮かべ、青年はヴィーナスに唇を重ね合わせた。暗くなっていく意識の中でヴィーナスもキスを受け入れ、ゆっくりと瞳を閉じる。
「（……ご主人様、ごめんなさい）」
主の舌がヴィーナスの舌と絡む。主の唾液が舌を通じて口内へと注がれる。彼女に覆い被さった彼の愛情が、密着した肌と上下の接合部を通じてヴィーナスを優しく包み込む。
「（私、ご主人様のこと……気持ちよく、してあげてないのに……）」
愛する主人を射精に導けなかったことを悔やみながら、ヴィーナスの意識は深い闇へと沈んでいった。
◇ ◇
「ん……ちゅ……ん、ぷぁ……♪」
ヴィーナスに中出しする機会を失った晩の、その翌朝。冒険者の青年が下半身に違和感を感じ目を覚ますと、寝ていたはずの愛女神は掛け毛布の中でうごめいていた。固く張り詰めた肉茎を彼女の小さな口に含んで、幸せに緩んだ表情でゆっくりと味わっている。
「ちゅうっ……ぷぁっ♪ ……んくっ……」
次の行程に進むべくヴィーナスは紅潮した顔を上げた。唾液とカウパーの混じった透明な蜜を味わい、口元から零れる一滴にも舌を伸ばして残さず舐め取る。自身の口内で存分に濡れた雄々しいペニスに目を奪われながら、女神は自らの艶やかな身体を起こす。
「えへへ……♥ ご主人様、入れたら起きちゃうかな……？」
ヴィーナスの纏う純白のローブは上半身をはだけさせ、豊満で柔らかい果実はブラジャーを着けずとも完璧な形状を保っている。昨晩に満遍なく濡らされたショーツは枕元に置かれ、さらけ出された花弁は寵愛を求めヒクついていた。
「でも、ね……？ 起きないご主人様が、悪いんだよ……♥」
主が既に目覚めていることに気付かないまま、彼女は自らの股を業物の真上に。肉厚の鞘は既に愛の蜜で満たされ、爆発を間近に控えた凶器に雫を垂らした。少しずつ腰を降ろし先端が秘密の花園に近づくほど、胸の鼓動は加速度的に強く響く。愛と嬌声を奏でる上の口で味わった欲棒を、今度は淫猥に疼く下の口に近付ける。
「んぁっ……♥ あぁ……あ、は……♥」
ついに切っ先へと届いた陰唇が亀頭に口付けを交わし、女神の口元から甘い声が零れる。一晩置かれた精液を愛女神の肉壺に一滴残らず搾り取るべく、彼女は自らを重力に委ね一気に腰を落とす―――
「……？ あ、あれ……？」
―――全てを預けようとした身体は、しかし腰を逞しい両手に掴まれていた。淫塔の主は既に目を覚ましており、光すら飲み込まれそうなほどに深みのある黒玉が女神を見つめ返している。騎乗位になろうとしていたヴィーナスの身体は年端もない少女相応に軽く、寝起きの青年に無理なく持ち上げられていた。
「……おはよう、ヴィーナス」
「あっ……お、起きたんだ……♪」
亀頭が花弁の狭間に触れたまま、無言で見つめ合う二人。本番一歩手前を維持されたままで膣壁は物欲しそうに激しく収縮を繰り返し、下の口からは涎の如く愛液をペニスに垂らし続けている。やがて大きく溜め息をついて、青年は勢いよく身体を起こした。その勢いで発情した雌を突き飛ばし、そのまま押し倒す。
「きゃあっ！？」
ベッドに押し倒され少女が愛らしい悲鳴を上げた。一転し女神に覆い被さる体勢になったご主人様を、潤んだ瞳に大粒の涙を浮かべて見上げるヴィーナス。
「あぅ……あ……♥」
「昨日あんなに乱れてたのに、朝からずいぶん発情してるな。まだ媚薬抜けてないのか？」
「うう、ん……♥ そんな、はずは……ひぃんっ！！」
早朝から愛女神の淫らな奉仕を受けたことで、彼の剛直は既にはち切れんばかりに反り上がっていた。彼女の唾液と淫蜜によってコーティングされた剛直を、彼は艶やかに輝く女神の花園に擦り付ける。
「ひぅっ……♥ んっ……♥ ごしゅじ、さまぁ……♥」
「ここまでお膳立てされたんだ。覚悟はできてるよな？」
「……うんっ♥」
少し怯えながらも嬉しそうな様子で、ヴィーナスは淫唇に手を当て自ら左右に開く。直後、愛蜜で満たされた女神の秘所は熱を帯びた剛直に深く刺し貫かれた。
「〜〜〜〜っ！？ あぁっ、あっ、ああああああぁっ！！」
最初の一突きは膣内を抉るように拡げ、蜜槽の最奥を強く叩いた。愛の女神がその身を大きく仰け反らせ、ソプラノの透き通った悲鳴で絶頂を伝える。
「や、ぁっ……♥ ごしゅ、じっ……さまぁっ……あひぃっ！！」
彼女が息をつく間も無く、女神を貫いた凶器は動き出した。息をつかせぬ程に激しい欲棒のピストンに、一糸纏わぬヴィーナスの豊満な果実もまた激しく揺れる。
「ひぁっ、あっ、やぁっ♥ ああああっ♥」
片手では溢れそうになるほどのわがままな豊乳に手を添え、豊満な双丘を不規則に揉みしだく。果実に浮かぶ桜色の乳輪は既に突起をくっきりと浮かび上がらせ、さながらヴィーナスへの淫辱を求めている様にも見えた。
「ひにゃああっ！？ しょれっ、やぁっ♥ ちくっ、びっ、らめっ……やあああああああっ♥♥」
二つの乳首を指で摘ままれた瞬間、ヴィーナスはまたも絶頂に突き上げられた。凶器を固く締め付ける秘部からは愛潮が噴き出し、女神が快楽に呑まれたことを証明する。
「やっあああぁっ♥♥ まっひぇっ♥ わらっ、わらひぃっ♥ いまイっ♥ イっひぇるひゃらああああっ！！」
ヴィーナスの悲痛な叫びは快楽のせいで淫靡な喘ぎへと変質し、それが彼の性欲を掻き立てピストンをより強く深く加速させる。女神の愛蜜は絶えず溢れ続け、抜き差しする度に掻き出された愛液が淫らな水音を立てながらベッドを濡らす。ヴィーナスの身体を蹂躙する愛欲は激しさを増し、呂律の回らなくなった喘ぎ声も自然と大きくなる。
「ひ、ぎぃっ！ わらひっ、もうっ♥ もうげんか……っ♥」
「ぐぅっ……！ 俺ももう、中に出そうだ……！！」
「ごしゅっ、じっ♥ しゃまっ♥ おね、が、あっ♥ きっ、きしゅっ♥ きしゅし――んむぅっ！！」
ヴィーナスが甘く深い口付けを求めようとした瞬間、言葉を発しようとした唇は彼によって塞がれた。そのまま口内を為す術なく蹂躙され、彼の舌が届く全てを徹底的に舐め回されていく。
「んっ、れろっ、ちゅっ、ちゅぱっ♥ ぷはっ、ごしゅっ、んむぅっ♥」
蜜壺だけでなく口内までもご主人様の愛に満たされ、ヴィーナスは快楽に溺れる意識を飛んでしまわないよう必死に繋ぎ止めている。しかしその間も激しい責めは収まることを知らず、むしろ追撃とばかりに奥深くへと肉棒を突き動かした。
「んぷはっ♥ ごしゅっ、ごしゅじ……っ♥」
青年が重ねていた唇が離れ、絡み合った唾液が二人の間に糸を引く。その間にも女神をいたぶるピストンは激しさを増し、熱を帯び怒張した凶器には一途な愛を込めた白濁が充填されていく。
「中に出すぞ、ヴィーナス！！」
「ごしゅじっ、さまぁっ♥ きひぇっ！！ わらひのなかっ、にっ♥ ぜんぶっ、ぜんぶらひひぇっ……！！」
愛欲に溺れ蕩けきったヴィーナスが、極上の寵愛を求めて必死に訴える。それを聞いて彼はとどめとばかりに体重を強く掛けた。押し潰されたヴィーナスの最奥へと突き刺さる肉欲の銃。白濁の弾丸が勢いよく射出され、愛の女神を性の快楽で撃ち抜いた。
「あっ……〜〜〜〜〜〜っ♥ ああああああああっ♥♥」
熱い白濁は瞬く間に彼女の聖域を呑み込み、入りきらない精液が接合部の隙間から溢れ出る。愛する青年に全てを堕とされた女神が甘い悲鳴を上げ、溢れる白濁と共に淫蜜を噴き出した。
「あ、は……あっ……あっ……♥」
耳まで紅く染まったヴィーナスの顔は連続絶頂に表情を崩され、潤みきった翡翠の瞳は焦点が定まっていない。だらしなく開かれた口元からは涎が垂れ、身体の痙攣と連動して掠れながらも色を帯びた嬌声を零している。ビクンと跳ねる度に子宮は銃身を締め付け、秘部の潮噴きは威力こそ弱まったものの未だ止まらずにいた。
「……ヴィーナス、まだ意識残ってるか？」
「あ、ぅ……んっ……♥」
「そうか……よかった」
業物を花弁から抜くと、圧縮されていた愛と精の混合液が子宮口から溢れ出す。ヴィーナスが絶頂を終えて言語を話せるようになるまで、彼は女神のしなやかな紅桜色の髪を優しく撫で続けた。
◇ ◇
ヴィーナスを一途な恋心で支配し、一切の抵抗を許さずに凌辱する――それは彼女にとって、女神としての誇りを無様に踏みにじられる屈辱であり、同時に少女の身心を純愛で満たされる至福。まさに禁断の果実である。
尤も、今のヴィーナスにとって�狄瓦�ら愛するご主人様に身も心も全て委ねていられる�瓩箸いΥ恭个蓮�何物にも代えられない最高の宝物だった。
「んっ……あっ……♥ えへへぇ……ご主人様ぁ……♪」
理性が戻り始めたヴィーナスは青年の胸板に背を預けて座り、彼の腕に優しく抱かれていた。早朝から激しい情事に体力を奪われたために、デートに使う体力を回復する必要があったためだ。ベッドの上でのんびりと遅い朝を過ごす中、冒険者の青年が口を開く。
「……なあ、ヴィーナス」
「なあに、ご主人様？」
「俺達がセックスする時さ、ぶっちゃけ媚薬無くてもよくねえか？」
その言葉にヴィーナスが首を傾げ、数秒後に納得して頷く。
「……うん、そういえばそうだよね。そもそも私、ご主人様の精液が媚薬みたいなものだし」
「じゃあ余計に媚薬の意味が――」
「でもいいの。ご主人様がサディストなの、私ちゃんと知ってるんだよ♪」
彼の言葉を遮り、ヴィーナスは上半身だけ振り向いて反論した。その言葉がまるで心の内を見透かされているように感じ、青年は恥ずかしそうに目を逸らす。
「……そうかよ」
「それにね？ 昨日作った媚薬、あれ私個人で使う物じゃないの」
「……はぁ？」
あまりにも予想外の過ぎる発言にキョトンとする女神の主。ヴィーナスは目を輝かせて説明を続ける。
「あれね、後輩くんのところのセレスちゃんに渡すつもりだったの」
「あー……なるほどな」
冒険者の青年が元いた世界での後輩と、その最初の相棒こと豊穣神セレス――現、覚醒セレス。既に２年以上、青年とヴィーナスが出会う前よりも前から連れ添っていたはずだが、未だセレスの熱烈な片想いのみという残念な関係が続いている。
「そろそろ後輩くんはセレスちゃんとくっつくべきだと思うんだよ！」
「それな」
その様子を隣で見てきた先輩と愛女神としては、いい加減にくっつけたいと思っていた。……蛇足だが、覚醒セレスは悪魔タイプである。
「……うん、もう平気。ありがと、ご主人様♪」
「ん、もう大丈夫か？」
「うんっ！ はやくデート行こっ♪」
情事を終えたベッドから降り、ヴィーナスは主の部屋でくるりと回る。流石は美の女神といったところか、その一回転の間に彼女は年頃の女性が着るようなカジュアルな服装に着替えていた。彼女が主の好みから自らデザインし、それを服に出力したのだ。
「わかった。俺も着替えるから、その間にヴィーナスは後輩の所に持っていく媚薬を準備しといてくれ」
「は〜いっ♪ それじゃあご主人様、準備できたら呼びに来てねっ！」
嬉しそうに返事をして、ヴィーナスは自分の部屋に戻った。それを見送り、彼は部屋に備え付けられているクローゼットを開く。
「……さて、と。美の女神様が呆れないように、しっかりと選ばないとな」
今日のヴィーナスはどこに行きたいだろうか――そんなことを考えながら、青年はクローゼットに掛けられている服を物色し始めた。
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