なぜないのか疑問だった

過去に刻む時計




コツっコツっと軽い足音が室内に響く、黒く長い髪を揺らしながら軽やかなリズムで部屋の扉が開かれた

「ただいまマスター、元気にしていたかしら?」

ハッキリと弾むように、しかし安心感を与えるような優しい声が投げかけられる、マスターと呼ばれたその男は手を止めて振り返った
「おかえりなさいヴェルダンディ、俺は元気だよ」

やや疲れたような顔で、それでも気丈に振る舞う彼の姿をみて、黒髪の女性は呆れたような表情を浮かべた

「全然そういう風には見えないのだけど?そもそも、闘技場とコロシアムを同じ日に行くなんて無理するからよ……」
ブツブツと呟きながら黒髪の女性は歩を進める、机に向かって作業をしている彼の隣に立つと、彼女は少し力を込めて液体の入った瓶を置いた

「はいマスター、相談したら姉様から貰ったわ、疲れが取れる薬って……それ飲んだら、今日は眠って休みなさい?」
ムスッとしながらも気遣う彼女の優しさに、彼はその瓶を手に取った

「ああ、ちょっと焦りすぎてたかもな……ありがとうヴェル、ウルドお義姉様からの差し入れだろ?あとで礼を言っておいてくれ」

そう言いながら彼は瓶の中身を飲みほす、それを見届け彼女は部屋を後にしようと――
――パリンッ

ガラスの割れる甲高い音が室内に響く、部屋を後にしようとしていた彼女が咄嗟に振り返りながら、焦った声を上げる

「マスターっ!!」

しかし彼女の振り向いた先の視線に彼の姿は見えなかった、突然の出来事に彼女顔を青ざめ視線を動かし――

「……え」
そこに、彼女のマスターはいた
彼女がマスターと呼んでいる彼は確かにそこにいた

「えっ……いや……な、なんで?」

「……ここ、どこ……?」

1回り位幼い姿で、記憶も失った様子の彼がそこに居た、混乱する頭で必死に状況を整理に、そしてスグに何故こうなったかに辿り着く
「う……ウルド姉様ぁぁ!」

「ひっ……!?」

過去の時女神、自身の姉の作った薬によって自分の主人が幼児化したという事実に行き着き、彼女が少し声を荒らげる、その様子をみた幼い姿の彼は思わず涙目になってしまう


「あっ!ご、ごめんねマスター……えっと、私、わかる?」
「うっ……ううん……」

「むぅ……記憶も子供時代に戻っているのかしら……?ええと……私の名前はヴェルダンディ、マスター……あなたの未来の花嫁です」

状況を分析した彼女はひとまず丁寧に自己紹介をする、照らすのが部屋の灯であっても、それは女神と呼ぶに相応しい光景
「え、ええっと……ヴェルダンディおねーちゃん……?」

その光景と威厳が、彼女の鼻血によって一瞬で崩れ去った

「ま、マスター!い……今の!今のもう一回言って!」

爛々とした様子で、目を輝かせながら――鼻から血を吹き出しながら彼女が自分のマスターにグイグイと迫る
「ふぇっ!?ん、んぅ……ヴェルダンディおねーちゃん……」

「…………マスターっ♡かーわーいーいー!」

ブレーキが壊れたかのように歯止めが効かなくなった彼女が包み込むように彼を抱きしめる、グイグイと胸を押し付けながら、甘い香りと柔らかい身体で刺激を続ける


「お、おねーちゃん……なんかへんだよ……?」

「いえいえっ!なーんも変なところなんてないわよ?だからもっと愛でさせて……♡あら?」

聞こえる声を流しながら抱きしめ続ける彼女が、太ももにあたる固いものに気づく、それが何かを理解した彼女は笑いながらそっと手を伸ばす
「……ねぇ、マスター……♡」

服越しに、片方の手でその太ももにあたっているモノをゆっくりとさすりはじめる、抱きしめられている彼が不安そうな顔で彼女を見上げる

「おねーちゃん……そこっ、むずむずするっ……」

その不安そうな言葉が、更に彼女の心に火をつけた


「マスター……そのむずむず、お姉ちゃんが解決してあげよっか……♡」

そう言いながら、彼女は抱きしめていた手を離すと膝立ちになって彼の衣服をゆっくりとぬがしていく

「お、おねーちゃんっ?」

「大丈夫よ……♡ちょーっとおっぱいで挟むだけだから……♡」
そう言いながら彼女は上半身をはだけさせる、露出した胸を近づけ優しく固くなったものを包み込む

「んっ……♡どうかな、お姉ちゃんのおっぱい……気持ちいいかしら♡」

「はぅっ、んっ…♡へ、変な気持ちで…」

「うん、うん♡もーっと変な気持ちになっていいのよ……♡」
挟んだ胸を両手で動かしながら彼女がゆっくりと微笑む

「おねーちゃんっ……おしっこみたいなの……でそっ……」

「大丈夫大丈夫♡おねーちゃんのお胸に……いっぱいビュービューしようねっ……♡」

射精を訴える彼のソレに彼女がより強く胸を押し付ける
脈をうちはじめたソレと、射精された生暖かい精液を感じながら、彼女は優しく微笑みかけた

「お疲れ様、マスター♡いっぱい射精出来たね……えらいえらい♡」



―――――
―――


「……寝ちゃったか……さて、いつまでもこうしてる訳にはいかないわよね……」

夜の自室で、彼女は自身の能力を使いながら薬の調合を始める

「姉様の能力を打ち消せるレベルのを作るのは流石に1日ほどかかるし……カエデちゃんのところに預けるのが一番かな…」

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